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This article was written on 12 4月 2007, and is filled under books, 日本人著者.

さよならジュピター

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元は映画用のシナリオから小説に起こしたそうで
そのせいか、何だか今まで読んだこの著者のものとは違う感じを受けます。
話自体は面白いのですが
結構なボリュームの上に、展開が遅いというか引っ張るというか・・・
下巻の3分の1を過ぎたあたりから話が繋がり始めます。
という感じなので、それまでは面白いけど話の全体像がぼやけていて
若干読み進めるのに辛いと感じてしまいました。
展開し始めてからは面白いので一気読みだったのですが。

また、映画を意識しているからか
恋愛物が主体になっている感じを受けます。
しかもですね・・・男性からの視点で描かれているのだと思うのですが
そういう状態や状況で女の人はそう思わないし、考えないから。
と突っ込みたくなる部分も若干。
作者が男性だから仕方ないのですかね・・・

一番納得いかないのは
太陽系開発機構の主任である主人公の恋人は、その開発に反対する過激派。
爆破したりと結構な抗議行動をしています。
にも関わらず、その恋人の行動に対して主人公は殆ど気にせず。
注意も話し合いもせずに、ただ愛してるだけ。

・・・分からない。orz

私、そんな恋人は要りません。ていうかすごく迷惑。

という感じで今一歩楽しめないというか入り込めない感が残りました。
小松左京のSFはリアル感が1つの魅力でもあると思うのですが
この作品に対しては、それが感じられませんでした。
話自体は面白いのに少し残念です。
読み手が男性なら文句無しに面白いのですかね・・・(^^;

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