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This article was written on 05 4月 2007, and is filled under books, misc.

富の未来 下巻

富の未来 下巻
富の未来 下巻

posted with amazlet on 06.07.25
A. トフラー
H. トフラー
山岡 洋一
講談社 (2006/06/08)

上巻とこの下巻の3分の1までは

知識に基づく新しい富の体制と、それを一部とする文明の勃興

について書かれています。
上巻のエントリーにも書きましたが、トフラー自身の意見とか考えで展開されるのは、かなり読み進めた後に出てきます。
前置きが長いと思いがちですが、更に読み進めていくと、この前置きは非常に重要であった、必要だった事が理解できます。

後半は

いまの形の資本主義は、革命的な富への移行のなかで生き残れるのだろうか。
国連の決議などではなく実際に、世界の貧困を根絶できるのだろうか。
最後に、知識経済の普及によって、世界の権力地図はどのように置き換えられるのだろうか。

という事を論じています。

ここに来て、一気に論が展開されます。
今までのパーツを手繰り寄せて、1つの織物を作るかの様な展開の速さと見事さです。

友人の日記に関連する様な事、「格差社会」について書かれていたので、少し脱線。(^^;
(そもそも、日記の解釈を間違っている可能性もあり。その場合はご容赦を。)

世界の貧困・・・格差は世界中どこにでもあります。
最近、日本では「格差社会」という言葉が随分と歩いている様です。
NHKや民法等で特集番組が組まれているのも度々見かけます。
正直に言えば、そういった番組の論調には同意出来ない事が多いです。
一体何のプロパガンダなのかなと勘ぐりたくなる位。
「格差社会」は経済格差だけにフォーカスされ
「下層に属する人間は努力してもほとんど報われない社会」
という意味で表現されている事が多い様に感じます。
本当にどんなに努力しても報われないのでしょうか?

報道で紹介される事例は大概が
「努力の足りない人」であったり「努力の方向が間違っている人」
であると私は認識しています。
努力を能力に置き換えてもいいかもしれません。
但し、能力とは生まれ持った才能ではなく、努力で身につけるものだと思います。
更に言えば、努力する事自体が偉いのでも素晴らしいのでもなく
結果を出せて当然というのは社会人の方なら当然認識していると思いますが
「格差社会」という言葉にかかると、それらの認識が消失する様です。

私は今、技術職に就いていますが
スタートが遅かった為に始めは本当に大変でしたし、努力しました。
技術職ですから出来て当然、理解していて当たり前なので。
一生に一度、死ぬ気で何かをやってみてもいいんじゃないか。
今やらないと一生変わらない。
という決意で、睡眠と食事以外は殆ど勉強し、
その頃の数年間は、この私が(笑)お酒も飲まずに日々努力してました。
受験勉強より頑張りましたねぇ。(^^;
その甲斐あってか、今では少しだけ息がつける様になりました。
でも今も勉強は続けています。足りないので。色々と。(^^;

自分に自信を持って「努力した」と言えますか?

六本木ヒルズの住人たちは努力をしなかったのでしょうか?
私は六本木ヒルズの住人は相当に努力していると思っています。
額に汗するのだけが努力でも勤労でも無いですし・・・
(日本はそう認識する人が多い傾向がある様な;)

私がかつて勇気付けられたMVP for Windows Server Systemを受賞された薬師寺国安氏は
40歳の時に初めてPCに触れたそうです。(現在55歳だそうです)
年齢がある程度いってしまうと、新しいことに努力しても無理ですか?

ゴーストタウンと化している我が駅前の商店街。
昔から代わり映えの無い商品を並べて客をまちうけるだけで「努力」してるんでしょうか?
(補助金目当てという場合が多いという話も聞きましたが;)

努力しているけど抜け出せないと主張するネットカフェ住人。
その努力の方向の見直しはしたのでしょうか?

彼らに、私たちに出来る事はもう何も残っていないのでしょうか?
経済格差の無い社会って社会主義社会でしょうか?

もちろん、格差が小さいに越したことは無いと思います。
格差を縮めるために国家として、個人としてするべきこと、認識すべきことがあります。
そのヒントはこの本に書かれていました。

世界は知識経済に移行しています。
単純労働は人件費の安い発展途上国には勝てません。
そのために何をすべきかといえば、
知識的付加価値を付ける労働にシフトしていく必要があります。
人によっては従来の「労働」という概念を変化させる必要があるのかもしれません。

著者は10年かけて、これらを調査し
その集大成として本書を著したそうですが
情報がとても新しく、
世界中、しかもマクロで詳細である事に
上巻に引き続いて驚きます。
本当の意味で”生きた情報”なんですね。

難解で堅そうな本なのですが
(まぁ実際に堅い本ではあります)
読んでみると意外に面白いです。
お勧めです。(^-^

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