1月 132015
 

30年 老铁观音

福建の茶業さんBからいただいた30年の老铁观音(鉄観音)です。
貴重なものなので1回分のみいただきました。
いつもこうした珍しいお茶を気前よくくださる方で
本当にありがたいです。(^^

黒褐色の艶やかな茶葉です。
茎はあえて取り除いていないようです。
団揉は緩め。鉄観音としても緩めな感じを受けます。
茶葉は全体的に小さ目です。
もしかしたら長い期間のメンテナンスで何度か火入れを行うので
そうした火入れによって小さくなっていったのかもしれません。
(岩茶とかと同じですね)

30年 老铁观音
茶壺使用

黄金色の透明な水色です。
亮度も高く出ています。
ある程度、長い時間を経た鉄観音特有の薬香があります。
しかも非常に綺麗な薬香。
深みのある複雑なミネラル感と甘味が素晴らしいです。
しかも粘性のある茶水で余韻が非常に長く続きます。
回甘も十分。良いお茶ですね。

煎持ちも十分すぎる位に良くて、まさに舌福。
ミネラル感がずっと続いていて、味わいの深さが凄いです。
老鉄観音もなかなか無いですが、ここまで綺麗に仕上げた老観音も珍しいです。
本当に良いお茶をお裾分けしてくれたんですね。

30年 老铁观音

茶壺から取り出す際にぎょっとした位に柔らかい葉底です。
普通、ここまで寝かしているということは、火入れをそれなりにしているということで
実際に飲んでみても、それなりに火入れされているんですよね。
茶葉というのは火入れが多いほど硬くなっていくことが多いのですが
この柔らかさはちょっと異常とも思えるほど。凄いです。

艶やかで肉厚、柔らかさも弾力も十分すぎるほど。
葉が小さいのは、やはり火入れを繰り返したことによる割れのようです。
嫌な割れ方じゃないですね。
元々の茶葉自体も小さ目のものが使われていたようで
こうした素晴らしいお茶に時間を超えて出会えたことに感謝したくなるような
素敵なお茶でした。(^^


あけましておめでとうございます。

2014年の12月の中盤からすっかりブログもご無沙汰してしまいました。
おかげさまで鈴茶堂の方は、かつて無いほど忙しい師走と仕事始めを迎えさせていただきました。
ありがとうございます。

年末年始は北京の兄宅をベースに青島へ工場周辺限定の無濾過ビールを楽しみに行ったり
承徳の世界遺産へ観光へ行ったりしてきました。
ここ数年はお茶がメインの旅ばかりだったので
久しぶりにお茶とは関係ない旅をしてリフレッシュしてきました。
これもオフシーズンならではですね。(^^
とはいえ、北京ではしっかりお茶関係のこともしていたのですけど。(^^;

お茶関係のエントリも旅関係のエントリも溜まっていく一方なのですが
(書籍紹介エントリは既に諦めていたりします・・・)
何とか実際の年月に追いつけることを今年の目標にしたいと思います。(笑

今年もどうぞよろしくお願いいたします。

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 Posted by at 1:25 AM
12月 162014
 

一级 大红袍

中国で茶商をしている友人からいただいた一级 大红袍です。
先日会った際にお裾分けしてくれました。感謝。

この友人、それなりに長い付き合いではあるのですが
私自身が普段飲むお茶をちょこちょこしか買わないにも関わらず
(しかも、ほぼ利益なしで譲ってくれたりします・・・)
何となく仲良しで、いつも私が買う以上のお茶を
気前よくごっそりくれたりします。
まだ30代前半の可愛らしい女性なのですが、実は立派な老板(社長)。
こういった中国の女性の進出というのは勉強させられることが多いです。(^^

黒褐色の全体的に小さ目の茶葉です。
火の程度は見たところ中火から気持ち重火といったところでしょうか?
艶やかで比較的均一になっていますが
個包装されてしまった際に砕けてしまったんだろうなぁという砕けも確認できます。
それか私の持ち帰り方が悪かったかも・・・
普通に鞄に入れて持って帰ってきてしまったので。(^^;

量が少ないので鑑定杯の使用は行っていません。

一级 大红袍
蓋碗使用

褐色の水色です。透明度も亮度も高く出ています。
落ち着きのある花香と火の香りがあります。高さも十分。
それと桃を連想させるような果香が微かに感じられます。
火の程度は気持ち強い中火。昔だったら普通に中火といったところ。
甘さとミネラル感がしっかり感じられて、普通かそれ以上に美味しいです。

・・・でも、これ、肉桂じゃないかな?(^^;

大紅袍っぽく仕上げているけれど
どうも肉桂の味、香りがベースにある気がします。うーん、多分肉桂。(笑
というのも、肉桂や水仙のほどほどのレベルのものは
大紅袍という名前の方が売れるのか、高くなるのか
結構な勢いで大紅袍と言って流通してしまうケースが多いんですよね。
実際、岩茶においては火入れが特殊な白鶏冠以外
まず疑ってかかることからスタートです。
これは茶商さんに悪気があるとかではなく、まず分からないんですよね。
余程飲み込んでいないと分からないんじゃないかなと思います。
多分私の友人も大紅袍だと思って仕入れているのでしょうし
実際、私自身も確信までは持てませんし・・・でも、これは多分肉桂。(笑

とはいえ、悪い品質のお茶という訳ではないので(むしろ結構良い方)
煎を進めていっても味わいも香りも失われることなく
ミネラル感が心地よい感じで続いていきます。
進めていけばいくほど肉桂と確信できるような勢いですが。(^^;

しかし、以外にパワーがしっかりある岩茶です。
慣れていない人だと一発でお茶酔いしそうな強さがあります。
これは肉桂として素直に出せばよかったのに・・・
結局、8煎までいただきましたが(しかも、ちゃんと続きました)
最終的には肉桂だなぁと自分の中で確信するような感じに。(笑

一级 大红袍

艶やかな葉底です。
驚いたのは予想以上に柔らかく弾力があること。
しかも葉の形も綺麗で、変な砕けなどは見られません。
気持ち厚みがないような感じはありますが、十分に良い葉底です。
これ、結構良いお茶だなぁと改めて感心。

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 Posted by at 9:49 PM
11月 292014
 

青狮子岩 奇兰

茶農家さんIの青狮子岩 奇兰(青獅子岩 奇蘭)です。
この茶農家さんは武夷山の青獅子岩とその周辺に代々茶畑を持っていて
小規模ながら、良い岩茶を作っています。
この奇蘭は非常に上質な岩茶が作られることで知られる青獅子岩の中でも
ちょっとメインから外れた、標高の低い場所で作られています。
そのため、青獅子岩にしてはお手軽価格だったのですが
とはいえ、他の地域の単に正岩地域だからという岩茶とは全然違います。

火の程度は中火というところです。
実は最後の火入れは日本で私が行っています。
元々かなり軽火で止めていたのですが、気持ち火入れを行って調整しました。
中火といっても軽めの中火です。

黒褐色に褐色、深い緑色が混ざった茶葉です。
葉の砕けは殆どなく、綺麗な状態で仕上がっています。
艶もしっかりあり、茶葉の大きさも比較的均一です。

お手軽とはいえ青獅子岩。鑑定杯は使用していません。
と言っても火入れを行うのに散々試飲などを繰り返しているのですが。(^^;

青狮子岩 奇兰
茶壺使用

金色の透明な水色です。亮度もしっかり出ています。
香りは清らかな花香と火の香り。高さも十分あります。
この品のある花香はほかの奇蘭とは違いますね。いい感じ。
味わいも爽やかな甘さがしっかり感じられます。
それでいて蜜蝋のような茶樹の滋味が根底にあって
清らかで軽やかではあるものの、凄みを感じるような複雑な味わい。
なかなか面白いと思います。
軽めに仕上げたけれども、本来持っているパワーはかなりあるというところでしょうか。

煎を進めていくと柔らかい果汁のような酸味も感じられるようになってきて
これもまた美味。
やっぱりベースがしっかりしていると味わいの深さが違いますね。
少し茶水にも粘性が出てきて余韻が長く続きます。

青狮子岩 奇兰

綺麗な葉底です。
肉厚さもあり、弾力もしっかりあって艶やか。
砕けも火入れによるもの以外はなさそうで、殆どが葉の形をそのまま保っています。
発酵も結構しっかり行われていて
この茶農家さん、やっぱり腕いいなぁと改めて感心。

なかなかどうして奇蘭らしい良いお茶でした。(^^

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 Posted by at 8:12 PM
11月 252014
 

流香涧 雀舌 2012

メーカーさんIの岩茶、雀舌です。
2012年の雀舌ですが、流香涧(流香澗)ということもあって非常にパワフル。
2年間時折火入れをしながら熟成させて、ようやく飲みごろになってきたというもの。

艶やかな褐色の茶葉です。
火入れをしながら後熟成している分、小さ目の茶葉です。
が、概ね均一。嫌な砕け方はありません。
爽やかな花香が立ち上ってきて、この茶葉の上質さがそれだけで分かろうというもの。
香りにも品格があるんですよね。このクラスの岩茶ともなると。

鑑定杯を使用するレベルではないので、使用していません。

流香涧 雀舌 2012
茶壺使用

金色の透明な水色です。
香りは品格のある落ち着いた花果香。
しっかりと感じられます。
味わいは甘い蜜蝋。凄いなぁと素直に思うような茶樹の旨味、滋味が感じられます。
爽やかさもあり、しっかりとした複雑な滋味もあり
やっぱり流香涧ってすごいなぁと改めて実感。美味しいです。

煎持ちも当然ながら良く、ゆるゆると終わりに近づいていくような
滋味がぐっとつまった茶葉なんだなぁと納得できるような感じです。

流香涧 雀舌 2012

実に美しい葉底でした。
適度な硬さとかなりの弾力があります。
葉も肉厚で小さ目、密度が高いような感じです。
砕けも火入れによるもの以外は確認できず
艶やかで発酵度の高い上質という言葉が似合う葉底でした。

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 Posted by at 12:17 AM
11月 172014
 

樟樹湖烏龍

台湾のお茶屋さんEの樟樹湖烏龍です。
勉強用にということで入手したこともあって店頭販売で。試飲はしていません。
日本のお茶好きの方で知らない人はまずいないのでは?と思うほど有名なお茶屋さんなので
一度確認してみたいなぁという好奇心にかられて・・・な金額でしたが入手。
しかし、品種が青心烏龍と言う以外は不明です。(^^;
まぁ樟樹湖あたりは意外と外れが少ないように思ってるのですが。

深緑に茎の黄金色がきれいに混ざった茶葉です。
艶やかで大きさも普通、比較的均一です。
砕けのようなものは確認できず、外観からはなかなかよさそうな感じを受けます。

樟樹湖烏龍
鑑定杯使用(左:1煎目 右:2煎目)

濃い黄色の水色です。透明度は高く、亮度もそこそこ出ています。
香りは柔らかい花香と乳香。
強さはありませんが、高さはしっかりあります。
持久性はそれほど無いようです。
味は甘味と滋味に通じる柔らかさを持った収斂味を感じます。
気持ちボディが薄いような感じを受けます。

2煎目になると香りはほぼ無臭に近い状態に。
水色は大きく変化していませんが、味わいも収斂味が強くなってきて
ちょっとえぐみが強くなってきているような。

ちょっと雑味が気になったので台湾高山茶用の茶壺を使うことに。

樟樹湖烏龍
茶壺使用

綺麗な透明度の高い金色の水色です。
亮度もしっかり感じられます。
香りは落ち着いた控えめな清涼感を伴う花香。あまり持久性はないようです。
味わいは甘く、うっすら山気を感じるものの、やっぱりボディが薄い感じ。
雑味はかなり抑えられましたが(茶壺使用と湯の注ぎ方を変えています)
樟樹湖烏龍ってもっと美味しいものなんだけどなぁというフラストレーションが。(^^;
まぁ一般向け、しかもほぼ外国人観光客が利用するであろうお店なので
価格は・・・でしたが、こんなものですかねぇ。

煎持ちも良いという感じではなく
確かに抽出はできるのですがスカスカな味になってしまいます。

樟樹湖烏龍

柔らかい綺麗な葉底です。
発酵は高山茶らしく浅め。
概ね綺麗に製茶されているのですが、気持ち葉が薄いというか
弾力が足りないような感じを受けます。
ボディの薄さはこのあたりが原因かも。

とはいえ、十分に良い茶葉だと思います。
価格を考えるとアレですが(笑)、いかんせん小売ですし
ある意味ブランド化しているような有名店のものですので
まぁ十分だろうなぁと思います。(^^

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 Posted by at 12:45 AM
9月 292014
 

福建の茶業さんBの祥華正枞铁观音(祥華正欉鉄観音)です。
1988年の老茶を2回分ほどいただきました。
いつも貴重な老茶を惜しげもなく下さったりして感謝です。
(自分用しか買わないのに・・・^^;)

黒褐色の艶やかな葉底です。
茶葉がかなり小さいのは、おそらく何度も火入れを行いながら熟成させてきたためで
とはいえ、意外と大きさは均一になっています。
茎が確認できるのは、元々老茶にする目的だったのだと思います。
ここは炭火焙煎しかしないのですが、それが分かるような火の香りが感じられます。

深みのある褐色で透明な水色です。亮度が素晴らしく良く出ています。
香りはむせ返るような品格のある花香。
落ち着きのある甘い花香が見事です。
それと薬香。鉄観音のかなり古い老茶特有です。
杯底香が素晴らしく、見事な甘い花の香りで、しばらくうっとりできる程。(^^
香りだけでしばらく語れそうな勢いです。


茶壺使用

味わいは心地の良い酸味、微かな収斂味。
そこに深みのある、どっしりとした甘味があって、非常にバランスよく美味。
独特の清涼感に通じるようなミネラル感もあって複雑です。
何というか、この奥の深さは大人の鉄観音だなぁと思うような感じです。
酸味と収斂味がとても心地よいんですね。このお茶。
甘い、優しい、口に含んですぐに美味しいと思うような
浅い味わいのお茶ばかり飲んでいると気が付かないような美味しさという感じ。
いや~美味しい。
飲み干した茶杯から花香がぐっと香ってくるのも凄いですね。

煎持ちもとても良く、半日以上ずっと楽しめました。
良いお茶というのは老茶になると本当に飛躍的に煎持ちが良くなるように思います。

老茶というからには、それなりに火入れを繰り返されてきている筈なのに
ぎょっとするほど柔らかく弾力のある葉底です。
(火入れを繰り返すと通常は硬くなっていきます)
鉄観音の製法上の理由もあって、葉の形そのままという状態のものはありませんが
柔らかさと肉厚さ、弾力が凄いです。
しっかりと艶やかで、10煎以上は楽しんだというのに
香りがまだまだですよ状態にも驚きます。

鉄観音はどうしてもざらつき感のあるお茶になるのですが
(製法上仕方がない)
上手く老茶にできると、このざらつき感が無くなって
逆に味わいの奥行のように変化していくように思います。
もちろん、元々のポテンシャルの低い鉄観音は老茶にしたところで
ざらつき感が消えるどころかエグさに変ってしまったりとかあるのですが・・・

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 Posted by at 7:01 PM
9月 262014
 

勉強になるからと頂いた伝統型 凍頂烏龍茶(ということを目標に作られたお茶)です。
というのも、こちらはベトナム原産の毛茶(荒茶)を台湾鹿谷に運んで
最終仕上げを行ったという「凍頂烏龍茶」なんだそうです。

濃い褐色の茶葉です。
しっかりと団揉されていて艶もあります。
大きさも比較的均一。砕けなども確認できません。


鑑定杯使用

濃い褐色の水色です。透明度はしっかりあります。
亮度は普通といった感じ。
香りは殆ど感じません。飛んでしまっている感じ・・・
味わいは微かな収斂味、酸味があります。
口に残るえぐみがかなり強い。
底の方に滋味は感じるのですが、雑味に隠れてしまってちょっと厳しいです。
鑑定杯で淹れると良くも悪くも増幅してしまうので・・・


茶壺使用

少しでも美味しく入るかと期待して茶壺で淹れました。
えぐみを抜くべく工夫して淹れています。

銅色の透明な水色です。透明度も高く出ています。
亮度も結構出てきたようです。
香りは変わらずほぼ無臭。
大分えぐみは消えて清らかになってきましたが
滋味や旨味というものがやっぱり浅いです。
普通に飲めるレベルではあるけれど(でもないかも;)
ちょっとこれが凍頂烏龍茶だと思って欲しくないなぁと正直、思います。

意外と柔らかい葉底です。
ただし、揉捻が不均一で、しっかり行われている部分もあれば
殆どされてない葉もあったりしています。
基本的には小さ目の茶葉で比較的均一なのですが
おそらく一番失敗しているのは焙煎。
炭ではないと思われますが(味わいが違いますし)
火入れが強い場所とそうでもない場所とばらつきがあります。
なので葉底もガチっとしている葉もあれば柔らかい葉もあるという感じ。
それと、どうも「凍頂烏龍茶」としての発酵など
全てが不十分なんだと思います。バランスが悪すぎるんですね・・・
元々の茶葉は決して悪い方向ではなかったと思わせるものを持っているのですが
「凍頂烏龍茶」にしようとして全てのバランスが崩れるとこうなったみたいなお手本です。
先日のお茶会でも少しお試しで淹れさせていただきましたが
このお茶を最後に持ってきたら、おそらく全てがぶち壊しであっただろうという破壊力でした。(^^;

こちらを下さったのは、あまりにも失敗しているからという理由だったのですが
実際、ベトナム産の茶葉を「凍頂烏龍茶」にするということは決して少なくはなく
殆どはもっと上手に分からない位に仕上げてきています。
これはどうも若手が「伝統的焙煎」にチャレンジして失敗した模様です・・・
#うちとは取引の無い作り手さんによるものです。念のため。

元々ベトナムの製茶技術は決して悪いものではないと思っているので
ちゃんとした美味しいものこそ、「凍頂烏龍茶」ではなく
凍頂コラボ・ベトナム烏龍茶としてでも流通して欲しいなぁと思います。

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 Posted by at 12:38 AM