9月 122014
 

メーカーさんIの慧苑坑 千里香です。
2014年のサンプルをいただきました。

千里香というと千里先まで香りが届くと例えられる程の香りの良さが身上ですが
それはちゃんとした所で作られた正岩茶の話で
中国国内であっても大抵の千里香は現在の正岩地区のものだったりして
大概香りはそこそこだったりします。
このメーカーさん、代々武夷山で茶業をしている親族の集まりなので
(むかしから武夷山で茶業さんをしている方には多いです。このパターン。)
メーカーといって良いか、作り手さんとするべきか悩むような規模ではありますが
その中で懇意にしていただいている方の奥様の母方の親族が
慧苑坑で結構な広さの畑を持っていて、この千里香はそこの畑から作られたものです。

艶やかな綺麗な茶葉です。
黒褐色を基調に褐色、緑褐色が混じった、清香系の仕上がりと思わせる外観です。
茶葉の大きさは小さ目で比較的均一。
立体感のある茶葉は見るからに丁寧に製茶されているのが分かります。

とても上質なものなので鑑定杯は使用していません。


蓋碗使用

黄金色の水色です。透明度、亮度共に文句なしの高さです。
香りは火の優しい香りと見事な花果香。高く綺麗に出ています。
トップノートは清らかな花香。次第に柔らかく深みのある果香に変化していきます。
なにより飲み干した後の杯底香がむせ返るように立ち上ってくるのは凄いです。
味わいは深みのある甘さと驚くほどのミネラル感。
かなり濃いめに茶葉を大量に使って淹れているせいもあって
慣れていない人はすぐにお茶酔いするんじゃないかなぁという位のパワーがあります。
これぞ岩茶といった感じ。
喉元を過ぎてからの余韻と回甘は本物の正岩茶(あえて言います;)ならでは。
果汁のような柔らかい酸味も微かにかんじられたり
味わいが非常に複雑なのも特徴的です。ちょっと凄いです。

清香系といえども軽すぎることもなく、重すぎることもなく
丁度良い火入れの塩梅はさすが。
こういった、じっくり美味しい清香系ってなかなか無いので素直にすごいと思います。

煎持ちも十分。茶葉の量にもよると思いますが
普段の自分の淹れ方で12煎は余裕で続いたので、かなり良い方です。

ふかふかの綺麗な葉底です。
ふっくらと肉厚、弾力が強く、艶やか。
火入れによる砕けはあるものの、基本的に大きさは均一。
発酵もしっかり行われているのが分かります。
なにより、葉底からもまだ香りがしっかり立ち上るのは凄いですね。

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 Posted by at 2:16 PM
8月 232014
 

传统 漳平水仙 2014

茶農家さんCの漳平水仙です。
桂花香型の伝統的な製法を守って作られているタイプの2014年のものです。

物価の上昇が激しい中国ではお茶の価格も当然ながら上昇しているのですが
この漳平水仙も例外ではないようです。
それでも中国国内でもあまり知られていないお茶ということで
他のお茶、特に青茶の中では比較的上昇が抑えられていた方だったのですが
やはり人件費の上昇でしょうか?今年は随分価格が上がりました。
また、ここ数年、漳平水仙をマイナーな地方茶ではなく
ちゃんとブランド化を目指していこうという動きもあり
そのあたりも影響したのかなとも思っています。

ただ、このブランド化の動きは価格上昇という、ちょっと残念な方向の変化だけでなく
製茶技術の向上という良い面での動きもあったようです。
というのも今年の漳平水仙は驚く位に良く出来ています。
中国で試飲した際に正直、かなり驚かされました。

こういったお茶に対して盛り上がるというか
今まで食べていくのに精一杯で作り続けていたお茶が
実は充分に市場価値を持っていて、立派な農産物として戦うことのできるものだったと気がつくのが
遅い時期に来るお茶というのは概してとても良い結果をもたらすように思います。
今の時代では無農薬栽培のお茶は実際少ないのですが
今まで儲からない、お金が無いということで農薬を使わずにきていたのが
いざ、お金が集まるようになって農薬や化学肥料の導入を考え始めた際に
「無農薬の方が高く売ることができる」という常識が伝わってきているので
(中国はとても広いので教育面の問題などもあり、日本のそれとは全く事情が違います)
作り手自らある程度の知識を持って選択できるようになります。
既に農薬や化学肥料の導入をしてしまった土地の場合は転換がとても大変です。
この漳平水仙はその転機が遅い方だと思います。
問題は今後の人件費の上昇です。
こちらはどうなっていくのか見守っていきたいと思います。

传统 漳平水仙 2014

いつもと変わらない四角い餅状の茶葉です。
五色茶のようなカラフルな色合いで、白亳も確認できます。
今年は茎がかなり少なめ。おそらく仕上げで取り除いているのだと思います。
細やかな艶があり、全体が産毛のような白亳に包まれているのが分かります。
爽やかな花香がとても良く感じられます。

この形状ですので鑑定杯は使用していません。

传统 漳平水仙 2014
蓋碗使用

薄い黄金色の水色です。
透明度、亮度共に非常に高いです。
香りは高い花香。それと甘い乳香も感じられます。
味わいは爽やかな甘味、ミネラル感、奥行きの深い滋味があります。
非常に上品にまとまっていて、今年は見事だなぁと感心するようなバランスの良さ。
甘味の質が花の蜜のような軽やかで爽やか、それでいて深みも感じるので
子供の頃に遊んでいて舐めたツツジの蜜を思い出します。
回甘も充分。しかも爽やかに戻ります。
この爽やかさが今年は随分良く出ていると思います。

漳平水仙は清香型の安渓鉄観音に例えられることが多いのですが
実際にはかなり違います。(清香型の安渓鉄観音が苦手です;)
鉄観音は製法上の理由でザラつきのある味わいになりますが
漳平水仙にはそのような感覚はありません。

煎を進めていくと桂花型らしい桂花香が目立ってきます。
味わいもよりぐっと深くなってきて、爽やかさは失わずに奥行きのある味わいへ。
心地よい柔らかい酸味も出てきて、ちょっとこの変化には唸らされる感じ。
今年は本当に良い出来です。(^^

煎持ちが良いのも特徴です。
1個あたり10g前後はありますので、15煎は余裕で楽しめます。
人数が少ないと確実に飲みきれないので、私の場合は楽しんだ後は水出しにします。
考えて見ると相当な液量を楽しめるお茶ですね・・・

传统 漳平水仙 2014

艶やかで弾力のある葉底です。
意識して茎はかなり取り去っている様子が伺えます。
醗酵は結構しっかり行われています。
葉の大きさも比較的均一のようです。
砕けというよりも、しっかりと揉捻されている茶葉は
閩南の製茶方法に通じているものを感じさせます。

今年の漳平水仙は製茶技術をぐっと向上させてきたような感じです。
今後も楽しみなお茶です。

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 Posted by at 6:14 PM
7月 112014
 

メーカーさんIからいただいた九龙岩 大红袍です。
先日、武夷山へ行った際に茶師さんが帰りの電車の中で飲みなさいと
1回分ずつ小分けにしてくださったものを取っておいたものです。
その際に岩は聞かなかったのですが、あまりに美味しかったので
帰国後に改めてチャットで聞いてみたら九龙岩(九龍岩)とか。(^^;

このメーカーさんの九龙岩(九龍岩)にある茶畑はこんな感じの場所にあります。

九龍窠
※ 実際にはこのもっと奥にあります。

褐色のマットな艶を持った茶葉です。
比較的小~中程度の大きさの茶葉で構成されています。
割と大きさは均一。
砕けが若干見られるのは、おそらく個包装された際に砕けた部分と
移動中に破損させてしまったように思います。
落ち着きのある花香が感じられます。

1回分しかないこともあって鑑定杯は使用せず茶壷で。


茶壷使用

赤褐色の透明な水色です。
まるでルビーのような亮度の高さです。
香りは見事な深みのある濃厚な甘い花香と火の香り。
高さも非常に良く出ています。
これが口に含むと上質なコニャックのようにプンっと広がります。
凄い。
甘味とミネラル感、蜜蝋の味わいが見事に調和していて
大红袍ってこんなに底の深いお茶だったっけ?と思ってしまう位。
いや~買ったら相当するんだろうなぁ。(笑

回甘というより回岩韻が凄くて、飲み込んだ後の余韻が凄いです。
ずーっと続いているような感じ。

煎持ちが非常に良くて、段々と華やかになっていくような感じで
凄い良いお茶だなぁとしみじみ。
10煎以上楽しめました。

肉厚でしっかりした葉底です。
火入れの結果、それなりに硬さはあるものの弾力がしっかりあって、
岩茶のお手本のような葉底に仕上がっています。
火入れが強くなるとどうしても茶葉は硬くなりますが
いかに弾力を持たせたまま、中から火入れをしていけるかどうかが
焙煎にとって難しく重要なんですね。
これは表面だけを焦がす日本のほうじ茶などの火入れ方法とは
全く違う方法、考え方からなっていて
安価だったり、技術がそれなりだったり、茶葉自体に力が伴わない場合などは
とても硬い葉底のままになります。(わざと強火にした場合は除きます)
そういった意味で、中火と強火の中間位という、それなりに強い火入れにも関わらず
この弾力の強さを持っている葉底にできるというのは
もともとの茶葉のパワーも然り、茶師の技術も然りということなんですね。

良いものをいただきました。
いくつかは帰りの寝台列車の中で飲んでしまったのですが
しかも簡易茶器どころかチャトルでという・・・
勿体無かったですね・・・(^^;

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 Posted by at 2:24 AM
6月 182014
 

メーカーさんIの岩茶 金毛猴です。
なんと牛欄坑の岩茶です。
美味しかったので自分用に入手してきました。

小さめの茶葉です。
黒褐色に白毫の銀色と褐色が混ざったような色合いになっていて
全体的に艶がとても目立ちます。
一般的な岩茶の艶とはまたタイプの違う華やかな艶やかさで、
金毛猴の名前の由来とはまた違うけれども、金色の毛皮を連想しそうな感じです。
元々、金毛猴の岩茶自体が高いのですが、これはその中でも・・・な高さのもの。
そんなこともあってか、今までに見たことのある金毛猴の中では
ダントツに美しい外観の茶葉です。
(まぁ外観だけなので美味しいとは限りません。)
茶葉の大きさは不均一。細かいものから葉の形を残しているものまであります。
ただし、岩茶に関しては均一度はそれほど重要ではないので
マイナスイメージはありません。

鑑定杯を使用するレベルではないので茶壷で。


茶壷使用

金色の水色です。
透明度は普通。若干濁っています。
これはおそらく水質によるもので、パワーのある岩茶には良くある濁り方です。
硬度を変えると濁りは消えます。大体。
亮度はしっかり良く出ています。
香りは火の香りに見事な蜜香、最後に綺麗で品を感じる花香が非常に高く出ています。
味わいは見事なミネラル感、蜜蝋、柔らかい甘味と滋味が複雑に
でも軽やかにバランスよくまとまっています。凄いですね。
使用しているミネラルウォーターが軟水なのですが
硬くしたらまた結構化けそうな感じのお茶です。見事。

2煎目になると綺麗な梅香。味わいも見事に深みを増してきます。
なんというか格の違う美味しさ。
このあたりは牛欄坑のパワーと茶師さんの技術の高さ故ですね。

そこそこの品質の岩茶しか知らなかった頃は
岩によって味わいが違うってもそこまでじゃないでしょう?と思っていたりしたのですが
ちゃんとした品質のものを味わうようになると当たり前のように思えてきます。
岩韻ってこれでいいのかなぁと思っていたのがバカらしくなるような感覚です。
(そんな頃もあったんですねぇ;)
実際、岩韻ってどんな感覚ですか?とかご質問を受けることがあるのですが
言葉で聞いて納得するものではなく、飲んでみて納得するものだと思います。
中国茶を勉強したいと思っている方は、岩茶に限らず可能な限り上質なお茶を味わって
(価格が高いという意味ではないです。残念ながら大概高いですけど・・・;)
そのお茶本来の限界や特性を見極めた方が近道です。
評茶にしても、泡茶(お茶を淹れる)にしても、本当に美味しいものを知らないと
どこを目指すべきか分からなくなってしまいます。
知っていれば普通に日常的に楽しむレベルのお茶も、
そのレベルを目指して欠点を隠したり
長所を伸ばしたりして淹れることができるわけですが
最終的に目標とするイメージが低いレベルだったり、固まっていないと無理なんですね。
実は泡茶もちゃんとできるようになってくるとかなり違うんですよ。
酷いお茶でも美味しく淹れることができるようになったりします。(^^
実際、それはそれで買い付け時の試飲で困ることになるのですが
(身体に染み込んだ習性として欠点を隠してしまうから)
ちゃんと手順に則った審評方法にするか、
他人に淹れてもらうかでカバーすることでクリア。

そういった意味ではお手本、指標になるような金毛猴です。
これを越える金毛猴ってなかなか無いんじゃないかな。
煎持ちも良く、かなり長く楽しめました。軽く10煎以上。
液量換算したら、それほど高くないような気がしてきました。(笑

予想以上に美しい葉底です。
艶やかでピカピカ。
肉厚で弾力のある葉はムチムチという感じ。
火入れによる砕けはあるものの、概ね小さめの葉でそろえているようです。
しっかりと醗酵されている様子も伺えます。
火の程度は中火といった感じ。

メーカーさんといっても決して大規模ではなく(小規模でもないけど)
現地で昔から茶業を営む親戚一同といったところなのですが
また、この親戚一同、良いところに畑を沢山持っているんですよね・・・
牛欄坑にももちろん畑があります。
工場長の奥さまのお父様の場所だとか、自分の場所だとか色々。
そのうち旅行記の方でもご紹介したいと思います。(^^

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 Posted by at 1:43 AM
6月 142014
 

メーカーさんIの2003年奇种(奇種)です。
奇種というのは在来種という意味で、武夷山にある在来種から作られた武夷岩茶です。
2003年の老茶になります。
とても貴重な岩茶ですが、飲ませていただいて驚くほど美味しかったので
自分用に譲っていただきました。(^^

褐色の緩い縒りです。
茶葉の大きさは小さめ。といっても老茶として育てている途中に
何度か火入れをする必要があるのですが、その際に少しずつ砕けていったと思われます。
とはいえ、火入れの程度は中火程度のような外観です。
このあたりは職人さんの腕とセンスですが、なかなか期待できそうな外観です。
甘い濃厚な香りが感じられます。
表面には細やかな艶が確認できます。

鑑定杯を使用するレベルでもないので茶壷で。


茶壷使用

褐色の透明な水色です。
透明度もそうですが亮度が高くてとても美しいです。
香りは深みのある甘い花香と微かな薬香。
とても複雑だけど綺麗にまとまった絶妙な香りがあります。
味わいは甘味は当然、ニッキのようなニュアンスもあったり
驚くほど複雑なミネラル感と、非常に分厚い味わいです。
回甘も非常に強く、しばらく余韻が続きます。
上質な老茶にしかない深みと奥行きが感じられます。凄い。

火の程度も丁度良い中火。
重すぎず軽すぎず絶妙です。
煎を進めていくと華やかな花香もあがってきて、まさに舌福。(^^

柔らかい葉底です。
老茶の場合、何度も火入れを行うために硬い葉底が多いのですが
全くそんなことを感じさせない柔らかさがあります。
艶やかで肉厚、この柔らかさと弾力は製茶技術の高さを実証しているような
凄さを感じさせる葉底でした。

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 Posted by at 8:26 PM
6月 112014
 

メーカーさんIの老板からいただいた20年老铁观音、1993年ものです。
個人のコレクションとして保有していたものを
先日お伺いした際に飲ませていただいたところ、これが本当に美味しくて
美味しい美味しいと連呼しながらいただいていたら
少し(といっても100gとか!)いただいたものです。
いや、本当にいつもありがとうございます。
産地は西坪とのことです。

もう何年も家族ぐるみのお付き合いをさせていただいているのですが
いつもコレクションされている古い貴重な普洱茶や岩茶など
勉強しなさいとたくさん飲ませてくれたり持たせてくれたり・・・
ありがたいです。(^^

黒褐色のしっかりと火入れされているような外観です。
大きさは比較的均一、砕けも殆ど確認できません。
細やかなしっとりした艶があり、綺麗な外観です。
大陸の鉄観音らしく団揉は緩めですが
珍しく茎が取り去られていません。
これは老茶にしようと初めから考えて作られたものである可能性が高いです。
すぐに販売するものは茎を取り去ってしまいますが
老茶にしようとする場合は茎を取り去っていないものが多いです。
といっても老茶として完成となったときに茎を取ったりもするので
一概には言えないのですが、
少なくとも売れ残ったから老茶にしたものではないということは間違いありません。

こちらも鉄観音用のとっておきの茶壷で。


茶壷使用

琥珀のような褐色の水色です。
透明度と亮度が非常に高く出ています。綺麗です。
香りは陳香、薬香、遅れて柔らかい花香があります。
陳香はそれほど強くなく、嫌な感じではありません。
粘性のあるトロっとした茶質の良く出た口当たりで
深みのある優しい甘さが回甘となって強く感じられます。
余韻が非常に長く、これはしみじみと美味しい。
ものすごく複雑なミネラル感のような滋味があり
甘いけれども単純にそれだけではない、複雑な美味しさを形成しています。
何といって言えば良いか分からないような複雑な味わい。
でも一貫しているのは美味しい。
まさに玄人好みの味わいです。いやー凄い。(^^

煎を進めていくと柔らかい酸味も出てきて、これもまた美味しい。
味わいが深くなるような感じでいいですね。
そして異様に煎持ちが良いです。普通の鉄観音よりいい感じ。

不思議に面白いのが10煎も越えた頃になると
陳香が上手く変化して、何だか上質な浅煎りコーヒーのような香りに。
独特の香ばしい豆香があります。
これがまた心地よい香りで不思議と思いながらとまりません。(^^;

褐色の艶やかな葉底です。
見た目に反してとても柔らかくフカフカ。
弾力がしっかりある綺麗な葉底です。
肉厚でしっかり、葉の砕けも殆ど無く、製茶技術自体もかなり高いと思います。
葉の大きさも均一、元々が良い茶葉なんですね。

農薬や肥料の使いすぎが問題になっていて
今や無農薬はもちろん、減農薬や
施肥が適切なものを探すのが難しいようになってしまった鉄観音ですが
この当時はそんなこと全く問題にもならないような丁寧な作り方をされていたんですね。

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 Posted by at 1:25 AM
6月 082014
 

メーカーさんIの岩茶・花香水仙です。
最近は岩茶の水仙を改めて見直すようなマイブームになっていて
先日、武夷山に行った際にそんな話をしていたら
友人でもあり老板娘(社長の奥様)から、これ美味しいから!といただきました。
なんと慧苑坑。ありがとうございます!(^^

水仙らしく大きめの茶葉です。
細やかな艶があり、大きさも均一で見とれるほどに美しい外観です。
砕けは殆どなく(必死に崩れないように持って帰ってきました・・・)
実に深みのある甘い花香が良く出ています。
黒褐色が基調ですが、部分的に褐色や緑がかった部分もあります。
みたところ中火といったところでしょうか?

普段の試飲や評茶では蓋碗を使用しますが
とっておきの岩茶には良く鍛えた上質な紫砂茶壷で。
実際、上手く鍛えた紫砂茶壷で淹れると美味しさが数倍増しになるのですが
逆を言えば試飲に使ってはダメなんですね・・・(^^;
欠点が分からなくなります。
良く中国でも紫砂茶壷で試飲させてくれるお店がありますが
目的が2つあって、そのひとつは紫砂茶壷を売りたいということ。
(そのお店で紫砂も販売している場合)
もうひとつはお茶の欠点を隠して美味しさ数倍増しにすること。
茶葉で真面目に商売しているお店の多くは蓋碗で試飲させてくれますが
紫砂茶壷で試飲を薦めるお店は避けるか、蓋碗でお願いするのがお勧めです。
家で自分で淹れると大概、あれ?こんなんだっけ?となったりします。(^^;


茶壷使用

鼈甲のような艶やかな美しい褐色の水色です。
透明度も亮度も素晴らしく高くて、しばし見とれてしまうほどです。
香りは見事な甘い落ち着きのある深い花香。
遅れて柔らかい火の香り。
粘性のある、とろっとした茶水で爽やかな果汁のような甘味と微かな酸味
蜜蝋、ミネラル感がバランスよく、しっかりと感じられます。
回甘が非常に強く、かなり余韻も長く続きます。
美味しい。

私の知っている水仙とは別格といった感じです。
同じ水仙とは思えないほど繊細で複雑、柔らかく、それでいて力強さもあります。
煎持ちも良く、結局2日にかけて楽しめました。
いいお茶です。(^^

見事に美しい葉底です。
艶やかで弾力がしっかりあり、砕けも殆どありません。
肉厚でもっちりしているのですが柔らかく、香りもまだまだ出ています。
思わず美味しそうとか思ってしまうほど。
本当に丁寧に作られているのが伝わってくる葉底で
大事に飲ませていただこうと改めて思うような、本当に綺麗な葉底でした。(^^

水仙って正岩でも、半岩でも、外山でも、名だたる岩でも作られているだけあって
大量に流通している品種の1つではありますが、
その分とても奥が深い品種なんだなと思います。
どうしても大量生産の安価な水仙のイメージが強くて
普通に美味しい岩茶位の認識しか無いというケースが多かったりするのですが
全く別の品種じゃないかと思うほどに異なるものなんですね。
ということでしばらくは水仙ブームです。(笑

※このブログのお茶の感想については こちら

 Posted by at 8:35 PM