1月 282014
 

手工 太平猴魁

安徽省のメーカーさんAの手工 太平猴魁です。
先日、安徽省へ行ってきた際に入手しました。

このメーカーさん、太平猴魁が急激に値上がりするきっかけになったという
胡錦濤がプーチンにプレゼントしたのがこの会社の太平猴魁なんだそうで
現地では結構有名な会社です。

平らに伸ばされている機械で作られた太平猴魁もありましたが
(機械を使ったとしても大変そうなのは変わらない様な作り方ですけど;)
折角なので手工、機械を使わない手づくりの太平猴魁が欲しくて
選んできました。
といっても高額沸騰の収まらない太平猴魁なので、
流石の私でもちょっとないなぁというお値段。(^^;
手工ともなると更に上がるのですが、低すぎず、かつ恐ろしくなりきらない価格帯で
他にも何人か同じものを買う人がいるという利点をいかして
掟破りの1両(50g)しか購入しないことでそれなりのものを購入してきました。

通常、試飲して1両しか買わないって結構嫌がられるのと(お店は利益にならない)
私の知る範囲の現地お茶好きのみなさまからは結構マナー違反なふるまいとされます。
最低でも半斤(250g)からでしょ?みたいな感じです。
(但し、これは茶市場や卸の場合です。街中の小売店は問題ありません。)
実際、最小単位は1両なので買えることは買えるのですが
そこでそれを貫き通すとその場は良くても
実はもっとお値打ち良品があったりしても教えてもらえないとか
何の巡り合わせか再度行くことになった時に
どうせ良いものは買わない(or少量)だからと底辺のものしか出してこないとか
まぁ色々な不都合が出てきたりします。
逆に気にいってもらった方がその場のお金よりもずっと得することが多いです。
二度と行かないお店に試飲代として1両しか買わないというのはアリですけどね。
(たまにやりますw)

黄緑から深緑までグラデーションの美しい色合いです。
葉の表面に白毫がキラキラ光っていて美しいです。艶やか。
大きさはほぼ均一です。
乾燥茶葉の状態で見事な蘭香があります。

鑑定杯は使用していません。恐ろしくて・・・(^^;

手工 太平猴魁
蓋碗使用

薄い金色の透明な水色です。
亮度も充分、宝石のような美しさがあります。
香りは見事な蘭香。しかもかなり持久性があります。
茶質が良く出ているんだなと思わせるトロりとした柔らかい粘性があり
深みのある爽やかな甘さとその奥にある複雑なミネラル感が凄いです。
美味しい。(^^

緑茶なのに煎持ちも良く、最後まで蘭香が綺麗に出ていました。
いいお茶ですね。
夏を越した今の時期だからこその柔らかさもあって美味。

手工 太平猴魁

綺麗な葉底です。
黄緑色の大きさの揃った美しい葉で構成されています。
クタクタに柔らかく、まるでお浸し。
砕けもなく摘み取った茶葉の形にそのまま戻るような感じです。

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 Posted by at 12:11 PM
9月 132013
 

珠兰花茶(珠蘭花茶)

北京のお茶屋さんJで購入した珠兰花茶(珠蘭花茶)です。

安徽省歙县(歙県)で作られた花茶で珠蘭が混ぜられています。
珠蘭といってもセンリョウ科の植物で、別名を茶兰(茶蘭)などとも言います。
中国の花茶の中では有名なお茶ですが、国内流通量が少なく
製造されても殆どが輸出向けになってしまうようで、なかなか見つけることができません。
一度飲んで見たいとずっと思って探していたのですが
黄山でも時期を外していたからか見つからず(時間的制約もあったのですが)
安徽省の茶業さんの北京出店のお店で見つけました。

実際、北京でもこの花茶を知る人は少なく
安徽省系のお茶を扱う茶業さんに聞いても、昔は扱ってたけどねとか
輸出向けのものだから北京には持ってこないよという反応が殆どで、
このお茶屋さんでも
北京の人はこのお茶を分かっていないから良いものは持ってこない
と、はっきり言っていました。(^^;
なので、そんなにランクの高い茶葉ではありません。
ちなみに、このお茶をリピート購入している人の中には
わざわざ1年寝かしてから飲む人もいるそうです。
(柔らかくなって確かにいいかも)

ベースは黄山毛峰というようなことを言っていましたが
どうみても徽州烘青がベースと思います。(^^;
褐色の縒りの強い茶葉です。
峰苗が確認でき、大きさは小さくは無いものの均一、艶もあります。
甘い落ち着きのある珠蘭の香りが優しく出ています。

珠兰花茶(珠蘭花茶)

こちらは茶葉に含まれている珠蘭です。
紫蘇の実っぽいですね・・・(^^;

珠兰花茶(珠蘭花茶)
鑑定杯使用

黄緑(日本語のニュアンスで言うとほぼ黄色)の水色です。
透明度、亮度共に高く、綺麗な水色です。
珠蘭の香りが優しく出ています。微かな柑橘香も。
味わいは一本通った柔らかい苦味、微かな酸味、爽やかな甘味があります。
複雑ではありませんが、軽くバランスよい爽やかさで悪くないです。
余韻も長く、珠蘭の香りが心地よく戻ってきます。
予想していたよりも美味しい。(もっと酷いのを予想してました;)

珠兰花茶(珠蘭花茶)

金色の透明度の高い水色です。
珠蘭の香りが高く出ています。
さらりと淹れたせいか、甘さが引き立つような感じで美味しいです。
鑑定杯で感じられた苦味と酸味は微かに感じる程度で
むしろ旨みの成分としている感じです。
爽やかで軽やかな感じで美味しい。
余韻もしっかりあり、回甘のような感覚もあります。

煎を進めても珠蘭の香りは変わらず。
急激に味わいが落ちることも無く、バランスは変わらず。
最上質の茶葉ではありませんが、結構いい線いっていると思います。

珠兰花茶(珠蘭花茶)

ちらほらと芯芽が確認できます。
茎部分が多かったり、揉切れてしまっていたりと
決して上質とはいえない葉底ではありますが、弾力も充分で
まぁ悪くは無いんじゃないかなと思います。
ところどころに珠蘭も残っていたりします。
花茶にしては普通じゃないかなという印象です。
(よっぽど上質な花茶じゃない限り
ベースの緑茶の品質は決して高いものじゃないのが普通です)

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 Posted by at 12:29 AM
4月 232013
 

国内の中国茶専門店Aで購入した特級 舒城小蘭花です。(2012年)

舒城小蘭花という名前ですが、大陸では舒城兰花(舒城蘭花)という名前で
統一されているように思います。
茶葉の形が蘭の花に似ているということから、この名前が付いたと言われています。

歴史の古い緑茶で六大茶類を作った安徽農業大学の陈椽教授の「安徽茶经」という著書には
清朝以前には既に存在していたと記されています。
この地域は古くから製茶が行われていたということもあり(漢代)
おそらく明代末期には存在していたと思われます。

産地は中国の安徽省舒城、桐城、庐江(廬江)、岳西が主な地域で
穀雨前後、4月中旬に摘み取り、製茶されます。(烘青緑茶)
一芯二~三葉で摘み取られたものを小兰花(小蘭花)
一芯三~四葉で摘み取られたものを大兰花(大蘭花)
と一般的には分けられているようです。
実際に流通するときには舒城大兰花とは言わず
単に舒城兰花になっているように思いますが・・・(^^;

傾斜のある専用の鉄鍋で2~3回に分けて殺青などの工程を行った後、
乾燥工程に入ります。
この際、舒城兰花の場合は高温で行う初烘と低温で行う足烘に分けて行います。
(間には茶葉を休ませる摊凉という工程が入ります)

一芯二葉程度で大きさも揃った茶葉です。
白毫で覆われていて、砕けも少なく、綺麗です。
若草色で一部色が濃く出ていて、形も綺麗な朵形(花びら形と訳すべき?)です。
爽やかな花の香りがあります。


鑑定杯使用

透明度、亮度共に高い嫩绿と言われるような薄緑の水色です。
高い花の香りがあり、香りの持久性も良いです。
爽やかな甘さとふくよかな旨みを感じます。
雑味や収斂味などは感じません。ほんの微かに苦味がある程度。


蓋碗使用

薄い金色で透明、亮度も高い水色です。
花の香りが良く出ていて香りが良いです。
柔らかい上品な甘さと旨みで、まさに芳醇といった感じ。
すーっとするような爽やかさもあって美味しいです。

一芯二葉で摘み取られているようです。
綺麗な淡いモスグリーンの葉底で、葉の形もとても綺麗に残っています。
肉厚でふっくらした茶葉は柔らかくて弾力も充分です。
大きさも見事に揃っていて、良いお茶だなぁとしみじみ。

※参考資料
安徽茶经 陈椽著 安徽人民出版社出版

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4月 172013
 

谢裕大茶叶股份有限公司の2012年黄山毛峰茶です。

谢裕大(謝裕大)というのは黄山毛峰を最初に作り出した一族の会社で
黄山毛峰においてはブランドとなっています。
(とってもお金持ちそうな副社長さんでしたね・・・そういえば)

直営店にお伺いした際に何も買わずにというのもどうかということで
(味わいが繊細すぎて薄い場合が多いので;)
最高ランクから少し下げた特一のものを購入してきました。

ちなみに謝裕大の黄山毛峰の等級は以下のようになっています。

  1. 裕大贡茶
  2. 特一精选
  3. 特一五星
  4. 特级一等
  5. 特级二等
  6. 特级三等
  7. 一级
  8. 二级
  9. 三级

このお茶は特一、特级一等になります。

黄山大叶种(黄山大葉種)を使用、
安徽省黄山市徽州区富溪乡漕溪が産地だとあります。

あーこれが雀舌ですね。と素直に納得できるような
見事な美しい、お手本のような朵型(花びら形)です。
しっかりと白毫に覆われている茶葉は砕けも少なく大きさも揃っています。
魚葉も結構な比率で見られます。
金片もしっかりあり、白毫とベースの若草色はまさに象牙色。
お手本のような黄山毛峰ですね。


鑑定杯使用

薄黄の水色です。透明度、亮度共に非常に高いです。
すっきりとした若草のような香りと花香、若干の栗香があります。
香りの持久性も良く、高く出ています。
柔らかい丸い甘さと旨みが強く、すっきりとした爽やかな苦味が微かにあって
とても上品な味になっています。
渋みなどの収斂味は感じません。


蓋碗使用

爽やかな草香と栗香が心地よいです。
薄い金色で透明、亮度の高い水色で綺麗です。
爽やかな甘さと、おそらく鑑定杯では苦味と感じた部分が爽快な深みとなっています。
飲み込んだ後の余韻もしっかりあり、美味しいです。

綺麗な葉底です。
大きさもしっかり揃っていて、砕けも少なめ。
ふっくら肉厚で柔らかく、弾力があります。
魚葉が沢山ありますね~

黄山毛峰のお手本のようなお茶でした。
ちょこちょこと黄山毛峰は飲んでいたりするのですが
さすが本家といった感じですね。

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 Posted by at 1:06 AM
4月 062013
 

祁門紅茶場Aで購入した特茗 祁门(祁門)です。

等級などに関しては特二 祁门(祁門)のエントリにアップしています。

特茗というだけあって、非常に細かく小さな茶葉です。
見事な乌润(艶のある黒褐色)、宝光も充分にあります。
金毫もバランスよく控えめに入っています。
大きさは比較的揃っていますが、若干大きすぎる葉もあります。
蘭香は控えめではありますが、品の良い系統です。


鑑定杯使用

赤褐色の水色です。透明度も亮度も高いです。
蘭香の強い花果香で、微かに煙香も感じます。
甘さとコクに通じる柔らかい渋みとミネラル感のバランスが良いです。
酸味なども僅かに感じられ、非常に分厚く旨みを感じます。
美味しいですね。
ただ、香りの持久性は今ひとつ。


蓋碗使用

透明な褐色の水色です。亮度もしっかりあります。
華やかな蘭香が感じられますが、かなり控えめ。
祁門香と言うのには・・・?という状態で残念です。
旨みは分厚く、甘さとのバランスが良いと思います。
味はいいだけに香りのなさが残念ですね。

赤褐色の葉底で、嫩度は高いです。
細かく揉切された茶葉は大きさも小さく揃っていて綺麗です。
柔らかさも充分、弾力もあります。

これで特茗というのなら、私の普段使い用のは貢茶レベルだなぁとか思ったりして。(^^;
本当に等級というのは生産者によって様々です。
どこの国の消費者も同じだと思いますが、
やっぱり表示されている等級に惑わされがちではあります。
やはり自分の感覚や好みにあうという視点で本来のモノを判断するのが大事ですね。(^^

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 Posted by at 12:10 AM
4月 042013
 

祁門紅茶場Aで購入した特一 祁门(祁門)です。

等級などに関しては特二 祁门のエントリにアップしています。

祁門らしい細かく細い縒りの黒褐色が美しい茶葉です。
艶も良く出ています。
乌润、宝光が良く感じられます。
金毫もしっかり入っています。多い方ですね。
大きさも均一、程ほどの大きさです。
蘭香がありますが、若干弱いような感じです。


鑑定杯使用

赤褐色の水色です。透明度も亮度も高いです。
果実香の強い花果香で、煙香があるのが残念。
味は少しインパクトの強い柔らかい渋み、甘さはしっかりありますが
複雑さというか奥行きに欠けた感じの旨みがあります。
上品さは感じますが、何か足りないような感覚です。
ただ、香りの持久性は今ひとつ。


蓋碗使用

褐色の透明度が高い水色です。
少し煙香が強いです、花果香は控えめ。香りは非常に弱いです。
しっかりとした味わいはあるものの、奥行きに欠ける感じは変わらず。
若干渋みと収斂味が目立ちます。
何だかちょっと残念な感じですね・・・

褐色の葉底です。
嫩度は普通といったところ。若干高いかな?といった感じ。
若干硬さを感じる葉底で、弾力性ももうちょっとという感じ。
醗酵不足までは行きませんが
祁門にしては少し醗酵が浅いような印象を受けました。

実はこのお茶、某所でお茶淹れ講習会をさせていただいた際に
教材として使った茶葉でもありますが
その際に出てきた感想が「薄い正山小種みたい」というもの。
確かにそんな感じです。
最近の祁門はこのタイプが多くて残念です。
そもそも祁門にはスモーキーさは無く、技術が満たなかったりすると
この煙香が出てしまいます。
最近は「祁門はスモーキー」と断言されていることも増えてきて
ちょっとどうなのかな・・・?とも思います。難しいですね。(^^;

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 Posted by at 12:16 AM
3月 302013
 

祁門紅茶場Aで購入した特二 祁门(祁門)です。

茶葉の生産が自由な現在においては祁門紅茶場は1つではありません。
紅茶場という名前のついた「工場」はいくつかあります。
この茶葉を購入した紅茶場は非常に古く、おそらく元々国営の、かなり古い方です。
もしかしたら一番古いかも。(確認していません)
良く、古くからある祁門紅茶場が最高品質だとしている記述を見かけますが(wikiとか)
現在においては正しくないかなと思います・・・(^^;
結論から言えば、品質的な面だけを見れば他の工場の方が良い品質であります。
古くからの作り方を守っているという部分では正しいですが
技術的進歩は行われていないような印象を私は持っています。

祁門の等級は以下のように分類されることが多いです。

    1. 特贡(特貢)
    2. 贡茶(貢茶)
    3. 礼茶
    4. 特茗
    5. 特级(特級)
    6. 一级(一級)
    7. 二级(二級)
    8. 三级(三級)

これは祁門の伝統みたいな、このあたりの等級の付け方です。
(最近ではまた異なる等級の呼び方も増えてきました・・・)

ただし、他のお茶と同様に品質基準はその工場によって様々です。
ですので本当に素晴らしい礼茶もあれば、いくらなんでも・・・という礼茶もあります。
なので殆どのお茶に関して、等級というのはあまり当てにならないんですね。
良心的なところでは、その工場や生産者「だけ」の基準といった独自路線な等級付けはせず
「一般的」なレベルと同じような品質で等級をつけたりしますが
これも評価する人の基準なので難しいです。
良いものばかり飲んでいる人にとっては厳しいでしょうし、逆もあります。(^^;

祁門では贡茶(貢茶)レベル以上のものは流通しないと言われています。
が、現実の等級付けがそのような状態なので、実際には流通していると言えます。
一般的な流通では少ないと思いますが、力のあるお店やコネがあれば
意外と簡単に入手できたりします。これは他のお茶と同じですね。
それがどんな贡茶(貢茶)かはその工場次第ですが。(^^;

そして各等級の中でも更に等級付けされます。(これは中国茶全体で共通)
特级一とか特级二といった感じです。
上、下みたいな感じと思っていただいて良いと思います。

ということで、こちらはその古い紅茶場の言うところの特级(特級)
その中でも下のランクです。

祁門らしい細かく細い縒りで、全体として黒褐色の茶葉です。
金毫が若干ではありますが確認できます。
艶はありますが、少し乏しい印象を受けます。
宝光と呼ばれる祁門独特の艶は感じません。
大きさは揃っていますが、全体的に少し祁門にしては大きめです。
見事な蘭香が出ています。


鑑定杯使用

赤褐色の水色です。透明度も亮度も充分にあります。
花果香と煙香を感じます。
味は甘みと柔らかく微かな渋み、酸味があります。
ごく僅かに収斂味と苦味も。
このあたりが複雑な味わいを形成している感じです。
香りの持久性は高いです。


蓋碗使用

褐色の綺麗な水色です。
透明度も充分に高いです。
甘さと厚みのある旨みのバランスが良く
素直に美味しくいただけるような、優しい印象のお茶です、
香りは花果香があるものの、ちょっと弱いのが残念。
煙香は微かにですが、目立たないもののあります。

嫩度は普通といった感じです。
赤褐色の葉底で醗酵も均一に行われているようです。
充分に揉切されている葉で大きさは比較的揃っています。
若干弾力に欠けるような感じですが
柔らかさは普通にあります。

この祁門紅茶場では3グレードの祁門を購入しましたが
意外と美味しかったのはこの一番低い特二という面白い結果に。
ただ、どれも「え?これで?」というお値段で、CPはあまり良くないです。
それとここは煙香がどうしても強く、香りが弱めな感じがします。

※このブログのお茶の感想については こちら

 Posted by at 2:51 PM