9月 172015
 

江蘇省の茶業さんAの宜兴红茶(宜興紅茶)です。
2015年の5月に作られたもので、ようやく落ち着いてきました。

以前に宜興紅茶をエントリした際にも触れていますが
紫砂茶壺で有名な江蘇省の宜兴(宜興)太湖周辺の山間で作られています。
別名を羡红茶とも呼ばれ、地元の人たちを中心に親しまれている紅茶です。
この地域は珍しく緑茶よりもこの紅茶を楽しむ習慣があります。
もちろん緑茶も作っているのですけど。

宜红(宜紅)と略して呼びたくなってしまいますが
こちらは湖北省宜昌の紅茶を意味しています。

細い縒りの黒褐色が美しい茶葉です。
金毫も多く、バランスよく刺し色が入っています。
大きさはまず均一、甘い花香が感じられます。
嫩度も外観からは高そうな感じを受けます。


鑑定杯使用

赤褐色の透明な水色です。亮度も高く出ています。
香りは高く甘い花果香が綺麗に出ています。
味わいは素直で深みのある優しい甘さと
その奥に微かではあるけれど滋味に繋がるような心地よい収斂味があります。
といっても鑑定杯を使用して分かるような微かさです。
苦みや「渋み」、雑味というものは感じられず
自然に美味しいといった感じの素直なバランスに仕上がっています。


蓋碗使用

磨き上げた銅のように美しい水色です。
透明度、亮度共に文句なく素晴らしいレベルです。
香りは優しい花果香で、主張するような感じでもなく
自然な感じで心地よく感じられます。
それに対応するように味わいも優しい甘さと奥行のある滋味が
素直に、でもしっかりとあって、身体になじむような美味しさとでも言う感じです。
ここ最近、主張するような強さのある紅茶が多い中
こういった肩の力が抜けた自然体で楽しめる紅茶は貴重かもしれないなぁと
改めて思ってしまいました。
宜興の人たちに愛されているのが分かります。

煎持ちも良く、ゆるゆると終わりに近づいていく感じです。
ちゃんと丁寧に作られているなぁと感心するほど。

艶やかで繊細な葉底です。
茶葉の砕けもなく、嫩度も高いのが分かります。
柔らかく弾力も十分。大きさもやっぱり揃っていますね。

自然に飲み続けられるというお茶って実はなかなか難しいと思うのですが
まさにこの紅茶は力を入れずに普通に、そして十分すぎるほど美味しいと思います。
こういうお茶って実は意外と難しいですね。

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 Posted by at 12:08 PM
8月 082012
 

天子红

友人でもある紫砂作家の仲介者の方にいただいた宜興紅茶です。
天子红茶というのは結構ある商品名のようです。

というのも唐代には献上茶として有名だった陽羨茶はこの地域の緑茶です。
この紅茶バージョンが宜興紅茶で、阳羡红茶とも呼ばれます。
献上茶=天子茶という発想なのだと思います。(^^;

宜興では一番飲まれているお茶として紹介されていたりもしますが
実際は宜興の一部地域で飲まれているそうです。
近年の紅茶ブームに上手く乗れた紅茶の1つで、しっかりとブランド化に成功しています。
ある程度の品質のものは驚く程に高額です。
実際、この茶葉もあまりに美味しいので購入を検討したのですが
そのお値段にびっくり、躊躇していたところ
紫砂作家の仲介をしている友人がプレゼントしてくれました。感謝。

細かい嫩度の高い茶葉です。
大きさは小さ目で均一。異物や砕けも見当たりません。
黒光りした綺麗な茶葉で見とれる程の艶があります。
金毫が所々にあり、深みのある甘い花果香が強く出ています。

天子红
鑑定杯使用

はっとする程に華やかな花の香りがあります。
とても上品な甘い花果香で、ここまで良い香りのものは中々出会わないですね。
香りの持続性もかなり良いです。
透明度のかなり高い褐色の水色です。
渋味や苦みなどは一切なく、微かに酸味があり、奥行が出ています。
非常に旨味が出ていて柔らかく、適度な甘味とのバランスが非常に良いです。
これは本当に美味しい良いお茶ですね。高いわけだと納得。(^^;

天子红
蓋碗使用

綺麗な黄金色の水色です。
柔らかく旨味が深く、雑味が本当に無い紅茶です。
丁寧に大切に作られているのが伝わってくるかのような繊細でしっかりとした旨味があります。
香りも非常に良く、煎持ちもかなり良いです。
今回は蓋碗で淹れましたが、茶壷で淹れると一層柔らかくなります。

天子红

びっくりするほどに細い、芯ばかりの葉底です。
この嫩度の高さと均一度は凄いですね。流石に高級茶だけあります。
葉底の柔らかさも十分で、実に美しいです。

本当に高価な茶葉でしたが、この美味しさなら納得という気もします。
ただ、全体的に茶葉もバブル価格になりつつあるのは否めないので、
(ブランド化に成功されるとこうなるんですね)
もう少しお手軽な価格になるのを待つか、友人を通して交渉か・・・(^^;

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