6月 172015
 

古法九曲红梅

陈和震(陳和震)老師の古法九曲红梅です。
私の中国での親友茶商の師匠で、九曲紅梅の茶師さんではとても有名な方です。
他の茶師さんによる九曲紅梅も色々試していた時期もあったのですが
今はやっぱり老師のものが一番美味しく、すっかり固定してしまいました。(^^;

もう70歳を超えた陈和震老師ですが、まだまだお元気。
先日の杭州訪問でお会いしましたが、現役でバリバリに製茶されていました。
そしてまた製茶に関して非常に厳しいのも現役という。(笑
老師のところには連日、近くの茶業さんたちが製茶の相談に来ていたりします。
本当に先生なんですね。

基本的に品種の定めのない九曲紅梅ですが
老師は在来の鸠坑小叶种(鳩坑小葉種)にこだわります。
しかも有性繁殖の茶樹にもこだわりがあるという・・・
杭州市内から片道4時間はかかる山中で栽培したものしか使わず
基本的に全行程は手作業で行い、製茶機械は最低限しか使用しません。
昔からの作り方にこだわっています。
これ、実際に実践するのは本当に大変なんですよね。

先日の訪問時はまだ製茶まっさかりの状態で
お忙しい中、時間を作って色々と見せていただいたのですが
(しかもたくさんご馳走までしていただきました(笑))
中でもこのロットが一番良いからと渡してくれたお茶がこの九曲紅梅です。
老師は私が評茶をするのを知っているので評茶しろということだったらしいのですが
勿体なくてできません。(^^;;

黒褐色が艶やかで金毫が光っているように混ざっている茶葉です。
とても艶やかで、「黒々」という言葉が浮かぶような美しさがあります。
縒りは細く、大きさも程よく小さ目で均一。
砕けなどは確認できません。(気を使って持って帰ってきました;)
深みのある甘い花香が素晴らしい茶葉です。

古法九曲红梅
蓋碗使用

褐色の美しい水色です。透明度、亮度共に非常に高いです。
香りは見事な甘い花香、遅れてオレンジのような柑橘系の果物の香りも感じます。
味わいは深く優しくて分厚い甘味。茶樹の力を感じるようなミネラル感。
非常に複雑で奥行のある味わいが、見事なバランスでまとまっています。
ちょっと鳥肌が立つような美味しさ。凄い。
上質な果物の果汁を集めた様な、でもそんな単純でもないなぁと
一体これは何に例えたら伝わるだろう?と悩む位に凄いです。
鑑定杯、使わなくてよかった。(笑

煎持ちも良く、2~3煎目が一番味わいが深くなって美味。
その後も緩々と続く様な感じで、良いお茶だなぁとしみじみ。
凄いお茶です。

古法九曲红梅

鳥肌が立つほどに美味しいお茶の葉底はやっぱりそうかと思う様な感じでした。
ここまで弾力のある葉底は初めてという位にフカフカの葉底です。
茶葉の大きさも均一、砕けもありません。
艶やかで実に美しい。
龙井老陈の名前通りに素晴らしいお茶でした。(^^

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6月 042015
 

明前 云栖龙井

杭州の茶業さんAの明前 云栖龙井(雲栖龍井)です。
2015年3月23日の摘み取りです。

先日エントリした無農薬・無肥料 明前 云栖龙井と同じ作り手さんのもので
こちらは普通に(といってもとても良い場所ですが)栽培されたもの。
なかなかの自信作とのことで、既に完売していたのですが
ご自身が保有していた分を分けてくださいました。感謝。

黄緑をベースに新緑のような明るい緑黄が混じった茶葉です。
ちなみに中国では(というか評茶?)では黄緑は黄色が強い黄緑を
緑黄では緑が強い黄緑を指します。
他にも砂色は黄色だったり、ちょっと日本の感覚と違います。(^^;
大きさは均一、砕けも殆ど確認できません。
綺麗な扁形に仕上がっています。

貴重なものなので鑑定杯は使用しません。

明前 云栖龙井

金色の透明度、亮度の高い水色です。
香りは甘い花香が強く、遅れて豆香があります。
この花香の素晴らしさはちょっとあまりないかもという位の素晴らしさ。
すっきりとした甘味と遅れて深みのある旨味とミネラル感がしっかりと。
余韻も長く、粘性を感じる茶水だけに強くも感じます。
流石という感じの美味しさで、格の違いを感じます。
凄い。(^^

煎を重ねていっても香りも味も衰えることなく6煎まで。
とても良いお茶ですね。
龍井はやっぱり凄いなと思うのは、こういったところにもあるのかも。

明前 云栖龙井

とても美しい葉底です。
柔らかさも弾力も十分。
芯も多く、嫩度も高く、大きさも揃っています。
摘み取った切り口が綺麗なのも特徴的。

良いお茶をいただきました。
龍井は避けていたのですが(不当に高いと思ってしまうので;)
やっぱり銘茶なんだなと再確認しました。(^^

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 Posted by at 10:08 PM
6月 012015
 

径山茶 2015

杭州の茶業さんBからサンプルにといただいた径山茶です。

茶業さんといっても、70歳を超えた茶農家さんで
とても腕の良いことで知られる有名な方なんだそうです。(すみません、無知で;)
先日、杭州方向に行った際に友人の紹介でお会いしました。
時間が無くて製茶場などの見学はできなかったのですが
旅の途中で飲みなさいと、最も出来の良い径山茶を少し分けてくださいました。
で、旅の途中では開封せずに大事に持ち帰ってきたのですが。(^^;

深緑を基本に白毫が多く差し込んでいます。
少し黄色がかった部分があるのですが、これは黄山毛峰で言うところの魚葉ですね。
嫩度が高い上に一番茶であるのが分かります。
縒りは強めで、砕けは殆ど確認できません。
大きさも均一です。
清涼感のある甘い香りが心地よいです。

上質なものなので鑑定杯は使用していません。

径山茶 2015
蓋碗使用

少し緑がかった金色の透明度の高い水色です。
亮度もしっかりあるので、ガーネットのような色合いです。綺麗。(^^
高い豆香と清らかな花香。
味わいは独特の丸い甘さと微かな心地よい苦みがアクセントとなっていて
実にすっきりしていながら、しっかり優しく甘いお茶という感じ。
最近、このタイプの緑茶を飲んでいなかったので新鮮な感覚です。
ミネラル感が非常に強いのが特徴的で
回甘の際に一緒にこの複雑な感覚が戻ってきます。
底が深い味わいといった印象です。

煎を重ねても逆に甘さが引き立つような
優しい印象ではあるものの、底力を感じるような
ちょっと凄いと思うようなお茶になっています。
複雑で言い表すのが難しいですね。(すみません・・・)
香りも衰えるどころか豆香はむしろ高くなってくるような。
凄いと素直に思う様なお茶です。

径山茶 2015

凄い。と見た瞬間に思った葉底です。
柔らかさはもちろん、弾力も十分どころか、かなりあります。
嫩度も高く、ほぼ均一。
砕けもありません。
葉底が答え合わせとは、このことですね。(^^

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 Posted by at 12:21 PM
5月 142015
 

金华 野生茶 2015

浙江省金华市(金華市)出身の親友茶商のお母様が毎年作るお茶です。

普段は人が立ち入らない山の中に自生している野生茶樹から作るお茶で
一応茶業を営む一族ではあるものの
お母様が普段料理などに使っている中華鍋で作るという
まさに土着のお茶というか、その地元のお茶です。

殆ど素人といって良いお母様が製茶するものの、本当の野生茶樹の持つ力なのか
ロットによっては爆点だらけだったりもするのですが
どれも優しく染み込むような甘いお茶に仕上がっていて不思議です。
毎年みんなで楽しみにしているお茶の筆頭になっています。
去年はうっかりお願いするのを忘れていて、私の取り分が無くなっていたのですが(^^;
今年はしっかりお願いして無事にいただいてきました。

深緑を基調に黄褐色、白毫が混じった外観です。
爆点も若干見られます。
細いきつい縒りですが、大きさも含めて均一とは言えません。
まぁお母様手作りですし。(笑
甘い花香が微かに感じられます。

使う意味を見いだせないので鑑定杯は使用していません。

金华 野生茶 2015
鑑定杯使用

薄い金色の水色です。透明度も亮度もなかなか高いです。
香りは微かな花香と豆香。とはいえ、殆ど感じません。
野生茶ならではの感じです。
というのも品種改良された茶樹品種と違って、本当の野生茶の多くは香りはかなり控え目。
このあたりは私の中で本当の野生茶樹なのか、単に手をかけていない栽培茶樹なのか
あるいは元栽培茶樹なのかどうかといった判断基準の1つになっています。
ただし、本当の野生茶樹に共通しているのは特有の甘さとミネラル感。
このお茶にもしっかりとあります。
もちろん地域によっても異なるのですが、ある意味で共通する感覚を感じることが多いです。

口に含むとその甘く、他のお茶には本当に感じることができないミネラル感が
余韻の長さも含めてずっと残ります。
主張しすぎず、かといって控え目すぎることもなく感じられます。
いや、美味しい。(^^

金华 野生茶 2015

若草色の葉底です。
一芯~一芯二葉で摘み取り取られています。
発酵がそれなりに進んでいるのは下山途中に勝手に進んでしまうとか。
茶摘みができる場所まで行くのも大変なんだそうです。
非常に柔らかくて弾力があり、製茶技術がどうのというよりも
本当に素直に美味しいお茶なんだなと思えるような素朴な葉底です。

今年もお母様のお茶が楽しめることに感謝。(^^

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 Posted by at 12:37 PM
5月 102015
 

無農薬・無肥料 明前 云栖龙井

杭州の茶業さんAの明前 云栖龙井(雲栖龍井)です。
2015年3月25日の摘み取りです。

親友の茶業さんから紹介していただき、先日お伺いしてきたのですが
その際に面白い龍井として無農薬・無肥料のものがあったので
試させていただいたところ、これがなかなか美味。
試験的に数年前から作っているとのことで
生産量は全く商業ベースに乗るような状態ではないそうですが
お友達ということで(中国では親友の親友は家族同然になります)少量譲っていただきました。

無農薬の龍井というのは現在もちょっと探すと少数派ながらも見つかりますが
無肥料となると生産量が格段に落ちるので殆ど見つかりません。
ましてやネームバリューの強い龍井ならば行う必要もないのでなおさら。
しかも名産地である雲栖(うんせい)とあれば本当に珍しいと思います。

また、この龍井はここ近年行われることが殆ど無くなってしまった
石灰による乾燥工程も行っています。
本来、龍井茶は製茶が終了した後は石灰(乾燥剤)で周囲を覆って
2週間以上じっくりと寝かせることを行いますが
今は生産量も多いですから、このスペースの確保などの問題があったり
早目早目に流通を望む消費者への対応といったことからも殆ど行われていません。
そのため、ここ最近の龍井をはじめとした緑茶は胃への刺激が強いものになりがちですが
本来、緑茶の殆どは製茶後、一定期間を経て落ち着かせてから味わいものでした。
この「一定期間」というのは実に大切なもので、
この間に茶葉に残っている水分量が更に減っていくこと、
残った水分量が均一化していくこと
という味わいや香りに大きく影響するものですが
初物を人よりも早く味わいたいという市場心理のためか、最近は軽視されてしまっていて
本来の美味しさがちゃんと出ていないものが多いように思っています。

黄緑、緑黄、深緑のグラデーションが美しい色合いの茶葉です。
龍井らしく扁形で、機械製茶で作られている形状です。
気持ち小さ目の一般的な明前の大きさで概ね均一。
砕けなどは少な目のようです。
心地よい板栗香が感じられます。

貴重なものなので鑑定杯は使用しません。

無農薬・無肥料 明前 云栖龙井
蓋碗使用

金色の美しい水色です。透明度、亮度共に素晴らしい高さです。
湯を注いだ時からむせ返るような板栗香。
茶水からもしっかりと高く感じられます。持久力も十分。
粘性を感じる茶水は甘く、茶樹の力を感じるようなミネラル感が旨味になって
複雑な、それでいて絶妙なバランスでまとまっています。
現地で評茶したときよりも、さらに良くなってきている感じです。

龍井というと実は個人的に敬遠しているお茶だったりします。
昔は飽きるほど追いかけていた時期もあったのですが、
いかんせん高額すぎるのと原料茶葉の産地問題とかが多すぎて・・・
しかし、久しぶりにこういった龍井と向き合うと銘茶と呼ばれる所以が納得できます。
本当に美味しい。板栗香好きの私好みにばっちりはまります。(^^

煎を進めても味わいは変わらず。むしろ滋味が深くなっていくような感覚があります。
煎持ちも非常に良く、身体に染み込むような味わいがずっと続きます。いいですね。

無農薬・無肥料 明前 云栖龙井

美しい緑黄の葉底です。
驚くほどに柔らかく、弾力もしっかりあります。
綺麗に一芯二葉で摘み取られていて、大きさもほぼ均一。嫩度も高いです。
若干砕けはありますが、まず気にならないレベルです。

久しぶりの龍井でしたが、やっぱり美味しいですね。(^^
先日のお茶会でもご紹介させていただきましたが、好評だったようです。

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 Posted by at 3:04 PM
9月 012014
 

中国の作り手さんAの九曲红梅(九曲紅梅)です。
大湖山の茶園で育てられた伝統的な茶樹品種、在来の鸠坑小叶种(鳩坑小葉種)を
全て手作業で製茶しています。
詳しくは昨年のエントリにあります。

今年春先の気温の低さで、半野生化状態で栽培されていた奇兰は相当厳しい状態ですが
茶園管理されていたこちらの鸠坑小叶种はまずまずの生産量と質で収まったようです。

試飲は何度もしていましたが、そろそろ落ち着いて美味しくなってきた時期なので改めて。

黒褐色の縒りの強い茶葉です。
艶がしっかりあり、金毫がちらほら確認できます。
大きさは均一、砕けもあまり無いようです。


鑑定杯使用

高さのある糖蜜香を感じます。甘く深みのある綺麗な香りです。
赤褐色の水色で、透明度、亮度ともに高く出ています。
しっかりとした深い甘味とミネラル感を感じさせる滋味が分厚く
じっくりと美味しさを感じさせるような複雑な美味しさです。
回甘もしっかりあり、今年は昨年よりパワーのある味わいのように思います。
鸠坑小叶种の仕上がりも相当良いですね。


蓋碗使用

赤褐色の水色です。透明度、亮度が非常に高いです。
深みのある落ち着いた花果香があります。
味わいもコクのある甘味と滋味が複雑にバランスよく存在していて
力強く繊細に感じられます。
底が深い美味しさというのか、深いんだけど爽やか。絶妙です。

肉厚で柔らかく弾力のある綺麗な葉底です。
大きさはほぼ均一。揉切されている以外に砕けは確認できません。
嫩度も高く、芯がしっかり含まれているのが分かります。

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 Posted by at 10:34 PM
8月 292014
 

中国の作り手さんAの九曲红梅(九曲紅梅)です。
2014年の奇兰(奇蘭)種によるものです。

昨年のエントリで説明をしていますが
台湾の奇蘭種を浙江省に持ち込んで作られたものです。
今年の春先にあった気温の低下と
半野生化した茶畑から作られているということも重なって生産量が少なく
お茶の価格が高騰し続けている今年は厳しいかなぁと思っていたのですが
親友の師匠が作っておられるということもあって、裏ワザで入手できました。
感謝。

試飲は何度もしていましたが、そろそろ落ち着いて美味しくなってきた時期なので改めて。

黒褐色の美しい茶葉です。
非常に艶やかで、昨年のものよりも艶があるような感じを受けます。
縒りはきつく、しっかり。金毫がちらほら確認できます。
大きさはほとんど均一。砕けも殆ど確認できません。

今年はやはり寒さもあって成長が遅かったようで昨年よりも繊細に仕上がっています。
管理している茶園であればまだコントロールできたそうなのですが
半野生化状態、肥料も何も与えていない奇兰は
管理されている茶園の鸠坑小叶种(鳩坑小葉種)に比べると
比較にならない位に生産量が落ちたそうです。


鑑定杯使用

赤褐色の水色です。透明度も亮度も高いです。
香りは見事な蘭香。糖蜜香もありますが、蘭香が見事すぎて印象が薄いです。
昨年よりもずっと蘭香が華やかで深いような。ちょっと驚きました。
味わいはしっかりとした深みのある甘味、滋味、かすかな清涼感を伴うミネラル感があります。
昨年より嫩度が高いからあっさりした方向に行くかと思ったのですが
逆に香りも味わいも深みが凄いです。
良く今年は出来が悪いという時ほど上質なお茶が出ると言われますが、まさに典型のような。
余韻も長く続きます。


蓋碗使用

赤銅色の透明な水色です。亮度が素晴らしく高くてガーネットのような色合いです。
香りは綺麗な蘭香。糖蜜香と合わさって華やかなオレンジの様なニュアンスに変化しています。
味わいは深みのあるしっかりとした甘味、分厚い複雑な滋味が加わって
爽やかでありながら凄みも感じるような感覚。
今年はいいですねぇ。
煎持ちも良く、茶師さんの技術に改めて尊敬。
(九曲紅梅ではとても技術が高いことで有名な方です)

非常に繊細という印象の強い葉底です。
嫩度が非常に高く、葉の大きさはそれなりにあるのですが小さい。
とても柔らかく、弾力があります。
大きさも殆ど均一、砕けも揉切されている以外にはありません。

見た目からは想像できないような深みのある九曲紅梅になっているのは
さすがとしか言えないですね・・・
無理やりとはいえ(笑)今年も奇蘭が楽しめることに感謝。(^^

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 Posted by at 11:29 PM