9月 262014
 

勉強になるからと頂いた伝統型 凍頂烏龍茶(ということを目標に作られたお茶)です。
というのも、こちらはベトナム原産の毛茶(荒茶)を台湾鹿谷に運んで
最終仕上げを行ったという「凍頂烏龍茶」なんだそうです。

濃い褐色の茶葉です。
しっかりと団揉されていて艶もあります。
大きさも比較的均一。砕けなども確認できません。


鑑定杯使用

濃い褐色の水色です。透明度はしっかりあります。
亮度は普通といった感じ。
香りは殆ど感じません。飛んでしまっている感じ・・・
味わいは微かな収斂味、酸味があります。
口に残るえぐみがかなり強い。
底の方に滋味は感じるのですが、雑味に隠れてしまってちょっと厳しいです。
鑑定杯で淹れると良くも悪くも増幅してしまうので・・・


茶壺使用

少しでも美味しく入るかと期待して茶壺で淹れました。
えぐみを抜くべく工夫して淹れています。

銅色の透明な水色です。透明度も高く出ています。
亮度も結構出てきたようです。
香りは変わらずほぼ無臭。
大分えぐみは消えて清らかになってきましたが
滋味や旨味というものがやっぱり浅いです。
普通に飲めるレベルではあるけれど(でもないかも;)
ちょっとこれが凍頂烏龍茶だと思って欲しくないなぁと正直、思います。

意外と柔らかい葉底です。
ただし、揉捻が不均一で、しっかり行われている部分もあれば
殆どされてない葉もあったりしています。
基本的には小さ目の茶葉で比較的均一なのですが
おそらく一番失敗しているのは焙煎。
炭ではないと思われますが(味わいが違いますし)
火入れが強い場所とそうでもない場所とばらつきがあります。
なので葉底もガチっとしている葉もあれば柔らかい葉もあるという感じ。
それと、どうも「凍頂烏龍茶」としての発酵など
全てが不十分なんだと思います。バランスが悪すぎるんですね・・・
元々の茶葉は決して悪い方向ではなかったと思わせるものを持っているのですが
「凍頂烏龍茶」にしようとして全てのバランスが崩れるとこうなったみたいなお手本です。
先日のお茶会でも少しお試しで淹れさせていただきましたが
このお茶を最後に持ってきたら、おそらく全てがぶち壊しであっただろうという破壊力でした。(^^;

こちらを下さったのは、あまりにも失敗しているからという理由だったのですが
実際、ベトナム産の茶葉を「凍頂烏龍茶」にするということは決して少なくはなく
殆どはもっと上手に分からない位に仕上げてきています。
これはどうも若手が「伝統的焙煎」にチャレンジして失敗した模様です・・・
#うちとは取引の無い作り手さんによるものです。念のため。

元々ベトナムの製茶技術は決して悪いものではないと思っているので
ちゃんとした美味しいものこそ、「凍頂烏龍茶」ではなく
凍頂コラボ・ベトナム烏龍茶としてでも流通して欲しいなぁと思います。

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 Posted by at 12:38 AM
7月 142014
 

台湾南投県魚池郷の作り手さんKの手採 阿薩姆紅茶です。
阿薩姆、つまり台茶8號を手摘みで摘み取って製茶しましたよという
この作り手さんの台茶8號では最高級のもの。

ちなみに阿薩姆、これはアッサムの漢語表現です。
もともとインドのアッサム種を持ち込んで品種改良することから生まれたのが
この台茶8號なので、阿薩姆とも呼ばれます。
ただし、ここ最近に限った話ではありませんが、この数年の紅茶ブームもあって
偽物もかなり多く出回っているのでご注意を。
日月潭紅茶といっても日月潭で作られていないなんてことはザラですし
阿薩姆、台茶8號といってもブレンドされているのはまだ良いほうで
失敗したorクズ茶葉を集めて出している場合もあったりします。

黒褐色の縒りの緩い茶葉です。
全体的に艶やか。金毫も混ざってます。
砕けは少なく、大きさはほぼ均一、整っている印象です。
綺麗な花香が感じられます。

鑑定杯を使用するには気が引けるお値段&少量なので使用していません。


蓋碗使用

赤褐色の美しい水色です。まるでガーネット。
透明度も亮度も非常に高く出ています。
香りは高い花果香。甘く深みのある香りが良く出ています。
味わいはちょっと驚き。
柔らかい果汁のような酸味につづいて甘味が来るのですが
この甘味の質感がとんでもなく深く複雑。
極上の果汁から作られた飲み物のような、他には無い独特の質感です。
凄いなぁ。
柔らかい渋味とミネラル感もあり、絶妙で最高のバランスに仕上がっています。
これは高いわけですねぇ。(^^;

煎持ちも良く、進めてもいきなり味わいが変わることも無く
実によく出来てるなぁと感心させられます。

グラマラスという言葉が浮かびました。
肉厚でしっかり、でも弾力もあるという綺麗な葉底です。
揉切れている部分はありますが気になるものでもなく
丁寧に作られているのだなというのが伝わってくるような美しい葉になっています。
揉捻にしても丁寧にされているのが伝わってくるんですよね。
葉の砕けも最小限で本当に綺麗です。

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 Posted by at 9:51 PM
6月 052014
 

台湾の作り手さんLの紅玉紅茶です。
魚池郷で作られた2013年のものです。

黒褐色の茶葉です。
茎と異物の混入が意外と多く見られます。
少量のサンプルにも関わらず竹の破片や藁などがちらほら。
まだ毛茶という筈ではないのですが・・・(^^;
大きさは普通といった感じですが、大きさがまちまち、不均一です。
砕けもちらほらと確認できます。


鑑定杯使用

橙褐色の水色です。
透明度はなかなか、亮度もそれなりにあります。
香りは強い清涼感と醗酵不足っぽい香りも。
何となく花香はありますが、青っぽい香りが強く出てしまっています。
味わいは塩気を感じるような独特の旨みと
苦味に通じるような清涼感、甘味があります。


蓋碗使用

褐色の透明な水色です。
淹れ方にもよると思いますが、亮度もしっかり出てきました。
香りは果香があるものの、青臭い感じも・・・
味わいはさっぱりとした甘さと酸味、渋味があります。
煎持ちは良いとは言えず、3煎目でちょっと残念なことに。

葉底は揉切っているものもあれば、葉そのままのものもありまちまち。
弾力はあまり感じられず、気持ち硬さを感じます。
写真では分かりにくいのですが、予想通り醗酵不足の青い葉が混じっていたり
ちょっと醗酵にムラがあるというか、醗酵技術に問題あり的な感じです。

とはいえ、おそらく一般的に流通している多くの紅玉紅茶はこのレベルだと思います。
普通に淹れれば普通に美味しいというところで、
大きなポットで大量に淹れてガブガブという分には良いと思います。(^^

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 Posted by at 9:28 AM
6月 022014
 

台湾の作り手さんKの紅玉紅茶です。
産地は台湾南投県の魚池郷で、2013年に作られたものです。
(評茶アップが遅れております・・・)

黒々とした艶のある綺麗な外観です。
大きさは普通より気持ち大きめ、概ね均一です。
若干茎の混入が見られますが、砕けは殆ど無いようです。
嫩度はあまり重視されないようで、高さはありません。
甘い花香が微かに感じられます。


鑑定杯使用

赤褐色の水色です。
透明度、亮度共に高く出ています。
香りは清涼感の強い果香。
高さは特別というほどでもありませんが高く出ています。
持久性もなかなか。
味わいは爽やかな甘味と酸味、柔らかい渋味のバランスが良く
回甘もしっかりあります。
清涼感がしっかり感じられ、良く知っている紅玉らしい紅茶になっています。


蓋碗使用

琥珀色の綺麗な水色です。
透明度、亮度ともに充分高く、非常に綺麗な茶水です。
香りはキャラメルのような甘い香りと果香。
高く綺麗に出ています。
味わいは落ち着きのある甘味と柔らかな酸味、微かな渋味のバランスが良く
美味しいなぁと素直に思える感じです。
煎持ちも良く、結構長く楽しめました。

揉切れているものありますが、概ねとても綺麗な葉底です。
(揉切れているのが悪いという訳ではありません。念のため。)
柔らかく弾力も充分。
艶やかで綺麗な葉底です。

頂級 紅玉紅茶と一緒に審評してしまったので今一歩な評価ですが
実際にはとてもよい品質の紅茶だと思います。
近年、紅玉紅茶は人気があるために色々な生産者が作り始めたりして
生産技術が物によってバラバラだったり
中には産地に出向いてさえも、偽物であるような状態になっています。
このレベルの紅玉紅茶に出会えれば、もうかなり充分という位に良いお茶です。(^^

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 Posted by at 11:00 AM
5月 302014
 

台湾の作り手さんKの紅玉紅茶です。
最高グレードということで頂級とついています。
ちなみにこの下のグレードは特級。

産地は台湾南投県の魚池郷で、2013年もの。
(評茶アップが遅れておりました・・・)

黒々とした艶のある綺麗な外観です。
茶葉の大きさは普通より気持ち小さめといったところ、概ね均一です。
適度な縒りで砕けはかなり少ないです。
嫩度はあまり重視されないようで、高さはありません。
甘い花香が感じられます。


鑑定杯使用

赤褐色の透明度の高い水色です。
亮度も高く、非常に美しく出ています。
香りは高いリンゴのような果香、清涼感を伴っています。
キャラメルのような甘い香りも感じられ、持久性も高くあります。
ラストノートは見事な花香。綺麗に出ています。
味わいはちょっとびっくりするような甘さがあります。
蜜系のさっぱりとした柔らかい甘さで、さすが紅玉と思う位に良く出ていて
柔らかな渋味によって味わいの奥行きが増しています。
回甘もしっかりあり、頂級としたのに納得です。
これは美味しいですね。


蓋碗使用

琥珀色の美しい水色です。
透明度も亮度も文句なしに高く出ています。
香りは見事な花果香。清涼感もあり、奥行きの深い香りに驚かされます。
味わいは驚くほどに甘く柔らかく、それでいて深みのある旨みが続いているので
何とも分厚い美味しさがあります。
いや、これは美味しい。
煎持ちも良く、かなり長く香りもそのままで楽しめます。

揉切れているものがありますが、弾力も柔らかさもダントツに凄い葉底です。
肉厚でふっくらしていて、確かにこの葉底だったら納得という完成度です。
葉の成長度合いはバリエーションがありますが
概ね茶葉としての大きさは均一。
艶やかで綺麗な葉底でした。

納得の美味しさの紅玉紅茶です。
実際、紅玉紅茶は当たりはずれが多いように思うのですが(個人的に)
これは完全に当たりの品質です。
ただし、かなりCPが悪いというか、生産者から直接購入しても
う・・・というようなお値段。難しいですね。(^^;

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 Posted by at 12:18 AM
3月 192014
 

日月潭 原生種山茶

台湾南投県魚池郷の作り手さんKの日月潭原生種山茶です。

日月潭紅茶ですが、紅玉(台茶18號)や阿薩姆(台茶8號)といった品種ではなく
この地に自生している原生種から作られています。

黒褐色から赤褐色まで混ざった色合いです。
細やかな艶があります。
比較的大きめの葉で均一になっています。
縒りはゆるめ。
所々に金毫も確認できます。
甘い花香が心地よい感じの茶葉です。

鑑定杯の使用はしていません。

日月潭 原生種山茶
蓋碗使用

褐色の透明度、亮度共に高い水色です。
非常に高い花果香があります。
最初はリンゴのような果香、後から見事な深い甘味のある花香が出てきます。
味わいは爽やかな甘さと清涼感を伴う滋味のような旨み。
とても優しく品のある味わいで美味。
雑味、苦味や収斂味といったものは感じられません。
ただし、少し奥行きが無いかなという印象も・・・
煎持ちは普通といったところです。

日月潭 原生種山茶

大きめの葉で構成された葉底です。
揉切というか、切れてしまったというか、これは製法によるものだと思いますが
揉み切れているものとそうではないものが混ざっています。
大きさは不均一、かなり硬い葉からクタクタに柔らかい嫩葉まで様々です。
全体的な弾力はそれほどありません。

美味しいのですが、実はかなりのお値段のする茶葉でした。
お値段を考えるとちょっと高すぎかなぁと思わなくも無いような。(^^;
原生種を使用しているというだけで価格を上げてきたのかなと思います。
味わいは悪くないのですが、中途半端感が否めません。
折角の原生種、製茶方法を見直してもらえればなぁと思います。

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 Posted by at 12:55 AM
2月 072014
 

凍頂烏龍茶 2013冬茶

台湾の作り手さんAの凍頂烏龍茶です。
2013年冬茶で11月下旬の摘み取りです。

伝統的な製法を今も守っている作り手さんのもので
今は少なくなった龍眼の炭で焙煎した凍頂烏龍茶です。

黒褐色を基調に緑が差した暗い色調の茶葉です。
冬茶なので少し茶葉は大きめ。
とはいえ、一般的な冬茶の大きさよりは全然小さく
この作り手さんの春茶に比べると大きいというレベルです。
全体的に艶があり、白毫が差しています。
1粒1粒の重量感もしっかりあります。

凍頂烏龍茶 2013冬茶
鑑定杯使用(左:1煎目 右:2煎目)

飴色の透明な水色で亮度も非常に高いです。
見事な花香です。ちょっとびっくりする位に素晴らしく出ています。
ほっこりとした香ばしい火の香りもあって素晴らしい。
味わいは甘みと複雑なミネラル感、旨みが上手に纏まっていて深い。
柔らかな収斂味がまた奥行きを出しています。
茶樹はそれなりに成長しているものなのか、味わいが非常に優しく複雑でクリア。

2煎目も香り、味わい共に殆ど変化がありません。
これも凄いですね。
煎持ちも相当良さそうです。

凍頂烏龍茶 2013冬茶
茶壷使用

金色の美しい水色です。
透明度、亮度は文句なしに高いです。
綺麗な花香。味わいも深くて複雑な旨みが甘味で旨くまとまっています。
収斂味も感じず、旨みに変化しています。
美味しい。

凍頂烏龍茶 2013冬茶

葉底も非常に美しいです。
葉の砕けやちぎれもなく、かといって揉捻も弱いわけでもなく
むしろしっかり行われています。
見た目よりも触ると非常に柔らかく弾力が凄いです。
冬茶でこの柔らかさが凄いですね。
技術が段違いにすごいなぁと改めて思います。

この作り手さん、先日お伺いしたときに聞いたのですが
どうも大陸から製茶、焙煎指導の依頼が凄いんだとか。
他にも焙煎して欲しいという依頼なんかも多いとか。
昔ながらというよりも古式というような焙煎方法を今も行っている
数少ない作り手なので、あちらでも評判なようです。
でもご本人たちは全くその気はなくて、断るのが大変だとぼやいていました。(笑

この作り手さんの凍頂烏龍茶は一般的なお茶よりも絶対的に水分量が少なく
実質、賞味期限の無い、時間をかけて後熟成すればするほど美味しいお茶です。
毎年、この作り手さんの凍頂烏龍茶を飲んでいると分かるのですが
確かに新茶の状態でも充分すぎるほど美味しいとはいえ
最低1年は置いておいた方が絶対的に味わいが深くなって美味しくなります。
そういった意味ではまだ少し若いなと思わせる味わいです。
これは私自身の好みのベストとしては1年置いておきたいです。
が、日本のみなさまは新茶好きですよね~(^^;
ショップにリリースする時期を変えようか考えていたりもするのですが
新茶と後熟成を行ったお茶との違いを比べてみたい場合も多いかもとか考えていたり
なかなか難しいです。

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 Posted by at 12:59 PM