3月 192014
 

日月潭 原生種山茶

台湾南投県魚池郷の作り手さんKの日月潭原生種山茶です。

日月潭紅茶ですが、紅玉(台茶18號)や阿薩姆(台茶8號)といった品種ではなく
この地に自生している原生種から作られています。

黒褐色から赤褐色まで混ざった色合いです。
細やかな艶があります。
比較的大きめの葉で均一になっています。
縒りはゆるめ。
所々に金毫も確認できます。
甘い花香が心地よい感じの茶葉です。

鑑定杯の使用はしていません。

日月潭 原生種山茶
蓋碗使用

褐色の透明度、亮度共に高い水色です。
非常に高い花果香があります。
最初はリンゴのような果香、後から見事な深い甘味のある花香が出てきます。
味わいは爽やかな甘さと清涼感を伴う滋味のような旨み。
とても優しく品のある味わいで美味。
雑味、苦味や収斂味といったものは感じられません。
ただし、少し奥行きが無いかなという印象も・・・
煎持ちは普通といったところです。

日月潭 原生種山茶

大きめの葉で構成された葉底です。
揉切というか、切れてしまったというか、これは製法によるものだと思いますが
揉み切れているものとそうではないものが混ざっています。
大きさは不均一、かなり硬い葉からクタクタに柔らかい嫩葉まで様々です。
全体的な弾力はそれほどありません。

美味しいのですが、実はかなりのお値段のする茶葉でした。
お値段を考えるとちょっと高すぎかなぁと思わなくも無いような。(^^;
原生種を使用しているというだけで価格を上げてきたのかなと思います。
味わいは悪くないのですが、中途半端感が否めません。
折角の原生種、製茶方法を見直してもらえればなぁと思います。

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2月 072014
 

凍頂烏龍茶 2013冬茶

台湾の作り手さんAの凍頂烏龍茶です。
2013年冬茶で11月下旬の摘み取りです。

伝統的な製法を今も守っている作り手さんのもので
今は少なくなった龍眼の炭で焙煎した凍頂烏龍茶です。

黒褐色を基調に緑が差した暗い色調の茶葉です。
冬茶なので少し茶葉は大きめ。
とはいえ、一般的な冬茶の大きさよりは全然小さく
この作り手さんの春茶に比べると大きいというレベルです。
全体的に艶があり、白毫が差しています。
1粒1粒の重量感もしっかりあります。

凍頂烏龍茶 2013冬茶
鑑定杯使用(左:1煎目 右:2煎目)

飴色の透明な水色で亮度も非常に高いです。
見事な花香です。ちょっとびっくりする位に素晴らしく出ています。
ほっこりとした香ばしい火の香りもあって素晴らしい。
味わいは甘みと複雑なミネラル感、旨みが上手に纏まっていて深い。
柔らかな収斂味がまた奥行きを出しています。
茶樹はそれなりに成長しているものなのか、味わいが非常に優しく複雑でクリア。

2煎目も香り、味わい共に殆ど変化がありません。
これも凄いですね。
煎持ちも相当良さそうです。

凍頂烏龍茶 2013冬茶
茶壷使用

金色の美しい水色です。
透明度、亮度は文句なしに高いです。
綺麗な花香。味わいも深くて複雑な旨みが甘味で旨くまとまっています。
収斂味も感じず、旨みに変化しています。
美味しい。

凍頂烏龍茶 2013冬茶

葉底も非常に美しいです。
葉の砕けやちぎれもなく、かといって揉捻も弱いわけでもなく
むしろしっかり行われています。
見た目よりも触ると非常に柔らかく弾力が凄いです。
冬茶でこの柔らかさが凄いですね。
技術が段違いにすごいなぁと改めて思います。

この作り手さん、先日お伺いしたときに聞いたのですが
どうも大陸から製茶、焙煎指導の依頼が凄いんだとか。
他にも焙煎して欲しいという依頼なんかも多いとか。
昔ながらというよりも古式というような焙煎方法を今も行っている
数少ない作り手なので、あちらでも評判なようです。
でもご本人たちは全くその気はなくて、断るのが大変だとぼやいていました。(笑

この作り手さんの凍頂烏龍茶は一般的なお茶よりも絶対的に水分量が少なく
実質、賞味期限の無い、時間をかけて後熟成すればするほど美味しいお茶です。
毎年、この作り手さんの凍頂烏龍茶を飲んでいると分かるのですが
確かに新茶の状態でも充分すぎるほど美味しいとはいえ
最低1年は置いておいた方が絶対的に味わいが深くなって美味しくなります。
そういった意味ではまだ少し若いなと思わせる味わいです。
これは私自身の好みのベストとしては1年置いておきたいです。
が、日本のみなさまは新茶好きですよね~(^^;
ショップにリリースする時期を変えようか考えていたりもするのですが
新茶と後熟成を行ったお茶との違いを比べてみたい場合も多いかもとか考えていたり
なかなか難しいです。

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1月 132014
 

陳年蟬露紅玉紅茶

台湾南投県魚池郷の作り手さんKの陳年蟬露紅玉紅茶です。

ウンカに噛まれた茶葉を使って作った紅玉紅茶を
5年以上寝かせたという陳年紅茶です。
日本ではあまり陳年、ビンテージの紅茶というのは馴染みがありませんが
中国紅茶の場合は決して珍しいものではありません。
大陸でも10年を経過した紅茶は高値で取引されています。
ただし、元の茶葉が上質でしっかりとした力を持っているものではないと
数年経過後には味も香りも何も無くなってしまうため
元々の品質が良い(=まぁ大概高額なんですけど;)ものに限ります。
時間が経過したから高くなるというものでもないんですね。(^^;

濃い褐色の茶葉です。
大きさは普通、均一に揃っています。
砕けも少なく、殆ど見当たりません。
爽やかな独特の果香が感じられます。
茶葉の縒りは緩め。全体に細やかな艶があります。

鑑定杯の使用はしていません。

陳年蟬露紅玉紅茶
蓋碗使用

赤褐色の綺麗な水色です。
透明度が高く、亮度も非常に良く出ています。
香りは見事な果香。リンゴそのものの香りです。
ウンカによる独特の清涼感も加わって、複雑で爽やかな香気を作り上げています。
これは見事。凄いですね。(^^
味わいは爽やかな甘さに柔らかい微かな収斂味が加わって厚みがあります。
お値段も凄かったけど納得の美味しさです。
煎持ちも良いのもいいですね。

陳年蟬露紅玉紅茶

とても綺麗な葉底です。
肉厚でしっかりとしているものの弾力があり
葉の砕けも殆どありません。
嫩度はそれほどありませんが、この紅茶の場合は問題なしです。
そもそもウンカの時期は嫩葉はそれほどでもないですし。

紅玉紅茶はここ数年人気で見かけることも増えてきましたが
実際はアッサムなどの偽物も多い紅茶です。
増えてきているとはいえ、まだまだそこまで茶畑が増えているようでもないですし
上質な紅玉紅茶はやっぱり高いです。

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 Posted by at 12:39 AM
1月 112014
 

溪頭高山紅茶

台湾の作り手さんGの溪頭高山紅茶です。
標高1200m前後の茶畑から作られた茶葉を使っています。

この作り手さんが今年から紅茶も作り始めたとのことで
現地で試飲させていただきました。
これが驚くほどに美味しくて、大感動して購入させていただきました。

ここ数年の紅茶ブームで台湾の高山茶を作る地域でも
紅茶を作るケースが徐々に増えてきました。
とはいえ、多くのものは、本来の紅茶ほどの醗酵度まで言っているものは少なく
高醗酵烏龍茶というのが分類的には正しいかなと思っています。
(杉林溪烏龍紅茶あたりはそうじゃないかと思っています)
ですが、このお茶は紅茶レベルまで醗酵度を上げているそうで
研究熱心なこの作り手さんらしいお茶になっています。

紅茶ですが団揉されています。
茶葉の色は見事な濃い褐色です。
1粒1粒が小さく、ほぼ均一。重量感もあります。
香りは殆ど感じません。

溪頭高山紅茶

褐色の透明な水色です。
透明度が高く、亮度も高いので宝石のような美しさです。
香りは香ばしさと柔らかい花果香。高く出ています。
凄いのは味わい。
非常に深くありながら清らかな甘さと旨みがしっかり出ていて
これは美味しいと唸るような感じ。
微かな渋みが奥行きを添えていて
鑑定杯淹れだというのにグビグビ飲んでしまいたいような感覚になります。
回甘も強く、暫く余韻に浸れるのも凄いです。

溪頭高山紅茶

琥珀色の美しい水色です。
透明度、亮度共に文句なしに高くて美しい。
リンゴを連想するような見事な果香と香ばしさが心地よいです。
清涼感も感じられます。
なにより味わいが凄い。
濃厚に深く甘い。余韻を感じる甘さで、その後ろに複雑な旨みがあります。
実際、現地でこの甘さに驚いたのですが
日本の水の方がもっとこの甘さを引き出しているようです。
回甘も強く、飲み込んだ後にしみじみと甘く美味しい味わいを楽しめます。
これは本当に美味しい。(^^

溪頭高山紅茶

葉底を見て納得。確かに醗酵度は紅茶並みです。
醗酵度が高いので葉が開くことも、元の葉の形に戻ることはありません。
葉の大きさはほぼ均一、砕けもちぎれもありません。
肉厚でしっかりとした茶葉ですが、弾力はかなり強いです。
茎が柔らかいのも印象的。

11月の台湾では現地の方のご好意で日月潭の紅茶の産地などを
色々と回ってきたのですが、実はこの紅茶が一番美味しくて感動しました。
焙香高山茶も相当に美味しいのですが、この紅茶も凄いです。
日本の水で淹れて同じように美味しいと安心します。(^^

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 Posted by at 3:13 PM
1月 082014
 

溪頭高山茶 2013冬茶

台湾の作り手さんGの溪頭高山茶 2013冬茶です。
標高1200m前後の茶畑から作られた高山茶になります。
このロットは10月30日の摘み取りで、品種は軟枝烏龍茶です。

この作り手さん、頑固でこだわりの強い方なのは春茶のエントリにアップしましたが
昨年は茶樹の状態が良くないと冬茶を作らなかったという方です。
これって凄い決断で、冬場の収入が0になるということです。
正直なところ、そんな決断をする作り手さんは殆どいません。
(ウチがお世話になっている凍頂の作り手さんは作るけど納得いかないと捨てる;)
今年は無事に冬茶を作ってくださいました。

冬茶らしいどっしりとした茶葉です。
深緑から明るい緑、茎の金色が混ざり合った綺麗な色合いです。
全体に細やかな艶があり、団揉も整っています。
1粒の重量感はしっかりあり、甘く深みのある香りがあります。

溪頭高山茶 2013冬茶
鑑定杯使用(左:1煎目 右:2煎目)

金色の透明度、亮度の高い水色です。
清らかな桜餅系の甘い香りと柔らかい乳香を微かに感じます。
味わいは見事に深い甘味、複雑な旨みと柔らかい高山気があります。
全体的にまろやか。そして驚くくらいの回甘もあります。
ここまで回甘が強いのは珍しいかもという位にしっかり戻ってきます。
冬茶らしい美味しさです。

2煎目になっても香り、味わいに殆ど変化はありません。
より回甘が強くなってような感じです。
煎持ちも香りの持久性も高く、非常に美味しい。

溪頭高山茶 2013冬茶
蓋碗使用

蓋碗に湯を注いだ瞬間にふわっと綺麗な花香を感じます。
透明度の高い若干緑がかった金色の水色で、キラキラと非常に美しいです。
香りは甘い桜餅と微かな柔らかい乳香。
味わいはしっかりとした甘味と爽やかな旨み。
回甘が強く、優しい高山気と非常に複雑ながらバランスよくまとまっています。
余韻が強くて、飲み込んだ後にも暫く花の香りが身体の中に戻ってきます。
春茶とはまた違う桜餅香があって面白いです。
ほんのりミルキー桜餅といった感じでしょうか。(^^

溪頭高山茶 2013冬茶

冬茶らしいしっかりと密度の高そうな葉底です。
肉厚ですが柔らかく、それでいて葉の砕けはありません。
大きさも揃っていて、良くあれだけ綺麗に団揉できるものだなと
改めて感心してしまうような葉底です。

もう少し時間をかけて落ち着かせたらもっと美味しくなるだろうなと
楽しみなお茶です。(^^

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1月 062014
 

溪頭高山茶 2013春茶

台湾の作り手さんGの溪頭高山茶 2013春茶です。
標高1200m前後の茶畑から作られた高山茶になります。
このロットは4月20日の摘み取りで、品種は軟枝烏龍茶です。

現在主流の高山茶の作り方とはちょっと違う
流行に流されない、少し古い作り方を今も守っている方で
少し落ち着かせた方が美味しいということで
改めて評茶するのがこの時期。(^^

艶やかな茶葉です。
深い緑と茎の金色が美しい色合いになっています。
小さく団揉されていて、大きさも均一。
1粒1粒重量感があります。
爽やかな甘い桜餅の香りがあります。

溪頭高山茶 2013春茶
鑑定杯使用(左:1煎目 右:2煎目)

金色の透明度の高い水色です。
亮度もしっかりあります。
見事な高い桜餅の香り。とても清らかに出ています。
味わいは爽やかな甘さと滋味のような分厚い旨み。
深みがしっかりあるのは落ち着かせた成果かと。
回甘もしっかりあります。
綺麗に高山気が出ています。
美味しいです。(^^

2煎目になっても香り、味わいに殆ど変化は無く
むしろより華やかになってきたような感じです。
煎持ちも香りの持久性も高いです。
そして鑑定杯淹れでも凄く美味しいというのが凄いです。

溪頭高山茶 2013春茶
蓋碗使用

高山気を楽しみたくてサラリと淹れてみました。
金色の水色で本当に美しいです。
綺麗な品のある高山気と見事な花香です。
味わいも甘くて爽やか。まさに桜餅。

とても素直なお茶なので、淹れ方を変えると面白い位に表情が変わります。
じっくり抽出するとどっしりとした旨みと甘さを持つ感じに。
湯の注ぎ方を変えてもその通りに入ります。
すごく楽しめます。(^^

溪頭高山茶 2013春茶

ふかふかの葉底です。
柔らかさと弾力はかなり凄いです。
葉はちぎれも殆ど無く、そのままの形に戻っています。
肉厚でムチっとした葉でありながら、この柔らかさは不思議です。
まるで煮込んだ様な感じ。
大きさもほぼ均一。技術の高さが分かります。

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 Posted by at 12:59 AM
12月 252013
 

邦崴单株

台湾の作り手さんFの香檳烏龍茶(東方美人)です。
2013年の石錠産、青心烏龍種のものになります。
今年も私の台湾の老師が手摘みから全て監修して行ったもので
6月中旬の摘み取りだとのことです。

香檳烏龍については昨年のエントリに詳しくあります。

実は出来上がり直後のものも試してはいるのですが
やっぱり上質な香檳烏龍茶はある程度時間をおいて寝かしておいたものの方が
比べ物にならない位に美味しいと思います。
1年以上経過したものは香りは落ち着いてくるものの
その味わいの深さはかなり秀逸。
もちろん寝かせておける質の良さを持つ茶葉でなくてはならないのですが・・・
日本人はとにかく新茶好きなので、ショップへの入荷も早めた方がいいかなと
余計なことを考えてしまったり、販売中の在庫が無くなってきたりして。
実は時間をかけて熟成させて2年モノとかリリースしたいと思ってもいたのですが
ショップ、業務販売分共に完売してしまいました。(^^;

今年の香檳烏龍茶も非常に美しい外観です。
大きさはほぼ均一。全体を白毫に覆われたビロードのような表面です。
白く見える白毫の新芽も適度に入っていて褐色、黄色、赤、白、緑の五色。
香檳烏龍茶らしい緩い縒りです。
砕けなどは殆ど確認できません。

邦崴单株
鑑定杯使用(左:1煎目 右:2煎目)

透明度の高い赤褐色の水色です。亮度が素晴らしく高いです。
見事なまでの綺麗な花果香があります。
メントール香も。
香りの持久性も非常に高く、大満足の仕上がりです。
味わいは分厚く、甘く柔らかい旨みの層がしっかり感じられます。
深みのある味わいで、鑑定杯淹れですが非常に美味しい。
2煎目も変わらず。
渋みや苦味は今年もありません。
ここまで良い出来だと大満足ですね。(^^

邦崴单株
蓋碗使用

黄金色の美しい水色です。
まるで上質な琥珀みたいな色合いと透明感、亮度。
香りは程よい花果香で上品。まさに美人といった感じ。
味わいも甘く優しく、それでいて分厚い旨みが絡んでいて美味。
今年も美味しく仕上がったなぁとしみじみ。

煎持ちも良く、がくっと落ちることも無く、綺麗にフェードアウトしていく感じです。
しみじみ美味しいなぁと思える感じ。
いいですね。(^^

邦崴单株

葉底も当然ながら美しいです。
というか葉底が一番美しいと思えます。
嫩度も高く、大きさも均一。砕けも殆どありません。
肉厚でムチムチっとした葉でありながら柔らかく
なにより弾力が凄いです。
良く上質な東方美人ですよというお茶でも花芽などが混入しているのですが
この茶葉にはありません。
全て手摘みというだけでなく、本当に丁寧に摘み取っているから。
後から除去するとかしてしまうと味に影響するんだそうです。

やっぱり日本のお水で淹れても美味しいと安心します。
比賽(コンテスト)などには一切出ない作り手さんなのですが
(むしろ評価する側なんじゃないだろうかと思います)
確かに必要ないですねと納得の出来上がりです。
この品質のお茶だと腰がひけるようなお値段を提示されても普通なのですが
身内価格にしていただけるのは本当にありがたいです。感謝。

※このブログのお茶の感想については こちら

 Posted by at 12:25 AM