12月 252013
 

邦崴单株

台湾の作り手さんFの香檳烏龍茶(東方美人)です。
2013年の石錠産、青心烏龍種のものになります。
今年も私の台湾の老師が手摘みから全て監修して行ったもので
6月中旬の摘み取りだとのことです。

香檳烏龍については昨年のエントリに詳しくあります。

実は出来上がり直後のものも試してはいるのですが
やっぱり上質な香檳烏龍茶はある程度時間をおいて寝かしておいたものの方が
比べ物にならない位に美味しいと思います。
1年以上経過したものは香りは落ち着いてくるものの
その味わいの深さはかなり秀逸。
もちろん寝かせておける質の良さを持つ茶葉でなくてはならないのですが・・・
日本人はとにかく新茶好きなので、ショップへの入荷も早めた方がいいかなと
余計なことを考えてしまったり、販売中の在庫が無くなってきたりして。
実は時間をかけて熟成させて2年モノとかリリースしたいと思ってもいたのですが
ショップ、業務販売分共に完売してしまいました。(^^;

今年の香檳烏龍茶も非常に美しい外観です。
大きさはほぼ均一。全体を白毫に覆われたビロードのような表面です。
白く見える白毫の新芽も適度に入っていて褐色、黄色、赤、白、緑の五色。
香檳烏龍茶らしい緩い縒りです。
砕けなどは殆ど確認できません。

邦崴单株
鑑定杯使用(左:1煎目 右:2煎目)

透明度の高い赤褐色の水色です。亮度が素晴らしく高いです。
見事なまでの綺麗な花果香があります。
メントール香も。
香りの持久性も非常に高く、大満足の仕上がりです。
味わいは分厚く、甘く柔らかい旨みの層がしっかり感じられます。
深みのある味わいで、鑑定杯淹れですが非常に美味しい。
2煎目も変わらず。
渋みや苦味は今年もありません。
ここまで良い出来だと大満足ですね。(^^

邦崴单株
蓋碗使用

黄金色の美しい水色です。
まるで上質な琥珀みたいな色合いと透明感、亮度。
香りは程よい花果香で上品。まさに美人といった感じ。
味わいも甘く優しく、それでいて分厚い旨みが絡んでいて美味。
今年も美味しく仕上がったなぁとしみじみ。

煎持ちも良く、がくっと落ちることも無く、綺麗にフェードアウトしていく感じです。
しみじみ美味しいなぁと思える感じ。
いいですね。(^^

邦崴单株

葉底も当然ながら美しいです。
というか葉底が一番美しいと思えます。
嫩度も高く、大きさも均一。砕けも殆どありません。
肉厚でムチムチっとした葉でありながら柔らかく
なにより弾力が凄いです。
良く上質な東方美人ですよというお茶でも花芽などが混入しているのですが
この茶葉にはありません。
全て手摘みというだけでなく、本当に丁寧に摘み取っているから。
後から除去するとかしてしまうと味に影響するんだそうです。

やっぱり日本のお水で淹れても美味しいと安心します。
比賽(コンテスト)などには一切出ない作り手さんなのですが
(むしろ評価する側なんじゃないだろうかと思います)
確かに必要ないですねと納得の出来上がりです。
この品質のお茶だと腰がひけるようなお値段を提示されても普通なのですが
身内価格にしていただけるのは本当にありがたいです。感謝。

※このブログのお茶の感想については こちら

 Posted by at 12:25 AM
3月 162013
 

台湾の作り手さんFの香檳烏龍茶(東方美人)です。
2012年の石錠産、青心烏龍種のものになります。
私の台湾の老師が手摘みから全て監修して行ったものだそうです。
(6月中旬に茶摘されたものだそうです)

東方美人というと青心大冇種を使った新竹、苗栗が多くを占めますし、有名ですが
石錠で作られるものは青心烏龍種を使ったものになります。
当然味も香りも変わり、多く流通している新竹、苗栗付近のものは
果実香の強い、味わいのしっかりした、
火入れが強く、場合によっては苦味のあるという特徴を持ちます。
一方、石錠ではもっと軽やかな香りと味わいで、まさにシャンパンのような
爽やかな香りと甘みが特徴です。
香檳烏龍という名前は石錠で作られた東方美人に与えられたとも言われています。

大きさが殆ど均一と言ってよさそうな程に整った茶葉です。
緩い縒りで、褐色、黄色、赤、白、緑とまさに五色。
若干砕けはありますが、茶葉の形状上仕方が無い範囲。
それでもかなり少ないです。
白毫の大きさは他とそれほど変わらず、適度に入っているようです。


鑑定杯使用(左:1煎目 右:2煎目)

赤褐色の綺麗な水色です。透明度も高く、亮度も高いです。
華やかで上品な花果香とメントール香があり
石錠の中でも特筆する程にしっかり感じられます。
苗栗あたりの青心大冇に負けないほどに高く、しっかり感じられます。
香りの持久性はかなり高いです。
味は柔らかい深みのある甘さと複雑な旨みがバランスよく出ていて
このまま鑑定杯でも美味しい。
この甘さと茶樹の旨みの深さはかなり驚かされます。
2煎目になっても香り、味共に殆ど変わらず
渋みや苦味といったものは一切感じられません。


蓋碗使用

黄金色の美しい水色です。
透明度はもちろん、亮度が非常に高くて宝石のような美しさです。
上品な花果香と東方美人独特のメントール香が感じられ
弱くはありませんが、強すぎず、まさに石錠の香檳烏龍。
味も複雑な旨みと柔らかい甘さが心地よいです。美味しい。

肉厚で柔らかくふっくらとした美しい葉底です。弾力が強いのが印象的。
砕けも殆どなく、想像以上に嫩度が高かったというか
芯の部分が予想以上に多いのにも驚きます。
芯と葉が繋がったままそのまま残っていて
完全に一芯一~二葉で摘まれているのが分かります。
手摘みのおかげか葉以外の部分が非常に少なく、見当たりません。
葉底からも見事な花果香が感じられます。
弾力のある本当に綺麗な葉底で、ここまで綺麗な東方美人の葉底は滅多に出会えないですね。

作り手さんも老師も一番自信を持っている最高ロットのものなのですが納得。
これは凄い東方美人だと思います。
譲っていただけたことに本当に感謝します。

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 Posted by at 12:50 AM
3月 042013
 

台湾・石錠の作り手さんFからお願いして譲っていただいた老欉佛手です。

佛手といっても大陸、福建省の武夷山の岩茶ではなく台湾の石錠の老欉佛手。
元は武夷山から移植されたと言われています。

この老欉佛手は樹齢100年は軽く越すと言われている1本の老茶樹から取れるもので
年間20キロも作れないという貴重なお茶です。
あまりの美味しさに作り手さんにお願いして入手してきました。

清らかな上質な香りが立ち上ってくる茶葉で
ひと目で「凄い」と思うような外観をしています。
台湾佛手は団揉され、木柵鉄観音のように製茶されることが多いですが、
こちらは自然なゆるい縒りの形状で、なによりその葉の美しさと迫力が凄いです。
一瞬濡れているのかと思うような艶と完璧な葉の状態で緩い縒りと合わさって
力強く、繊細な印象を与えます。
全体的に黒褐色ですが、緑がかった部分もあります。

恐れ多いので鑑定杯は使用しません。


蓋碗使用

金色の美しい水色で透明度も高いです。
亮度もしっかりあります。
儚げだけど上品な甘い香りがあります。
若い樹のように主張する感じではありませんが
この深みのある甘い花の香りは絶品。
微かに南国のフルーツの香りも出ていたり、バターのような乳香も出てきたり
どんどんその表情が変わります。

更に驚くのは茶水に茶質が非常に良く出ていて
口の中にトロりとした感覚が残ります。まるでナメコかジュンサイといった位。
甘さはもちろん、複雑で分厚い旨みが優しくまとまっています。
決して強く出ている感じでも、薄く分かりにくいのでもなく
柔らかさを持って見事に統合されている感じです。
雑味は全く感じません。
凄いです。ワインで言ったらまるでムルソーといった感じ。

煎持ちも非常に良いです。正直、ちょっとウンザリする位長いです。(^^;

優しい香りなので香りはすぐに消えるかと思いきや、ずっと同じ優しい香りが続きます。
むしろどんどん華やかになってくるような感じ。
味も落ちることなく、むしろどんどん旨みと茶質が出てくるような感じで
優しい口あたりで安心していると、しっかりお茶酔いするようなパワーをもっています。

途中4、5煎目あたりからガラリと雰囲気が変わります。
それまでとにかく柔らかい旨みの塊のような印象だったものが
スキっと目覚めたような爽やかな旨みに変化していきます。

で、もう一段凄いのが8煎を越えたあたりから白檀のような
驚くような華やかなパフューミーな香りが出てきます。
旨みも甘さもしっかり出ていて、このあたりからまた一層美味しくなってくるという
予想を遥かに超えた美味しさを持っています。
凄いですね。
10煎を越えてもまだまだ香るどころか、華やかになってくるような
旨みも茶質も衰えずに続きます。

くったくたに柔らかい美しい葉底です。
醗酵もしっかり、均一にされています。
この作り手さん、本当に技術が上手いんだなぁとしみじみ。

自然と折れてしまっている葉もありますが、殆どは葉の形そのままの状態で
開くと破けてしまいそうな程に柔らかいのに、ふっくら肉厚。

台湾の製茶技術の凄さを実感させてくれるお茶でした。凄い。

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 Posted by at 12:06 AM
2月 052013
 

国内の中国茶専門店Dで購入した東方美人です。
石錠で作られた青心烏龍種のものになります。
2012年6月上旬に摘み取られたそうです。

比較的小さめで揃った綺麗な茶葉です。
黒褐色に褐色、赤、白と混ざった色調です。
自然な縒りで小さくまとまったパワーを感じる茶葉です。
軽い果香を感じます。
砕け(茶葉の形状上ある程度は仕方がない思いますが)と異物(ビニール紐の切れ端?)
お茶の蕾(になる前の部分)が確認できます。
小ぶりの白毫で、程よく入っているように思います。


鑑定杯使用(左:1煎目 右:2煎目)

褐色の透明度の高い水色です。亮度も高いです。
花の香りが前面に出た花果香とメントール香で、石錠らしい香りです。
2煎目になると香りは少し弱くなるものの、パフューミーな感じになってきます。
甘さも旨みも強く出ています。若干渋みと青臭さが感じられます。
2煎目には渋みも少し強くなって、メントール香がかなり薄くなってきますが
全体のバランスは悪くないと思います。


蓋碗使用

金色の透明な茶水です。亮度もあります。
どうも異物混入が多いらしく、このお茶を淹れている際にも藁くずのような異物がありました。
たまたまなのでしょうか・・・
花香と薄荷のようなメントール香が感じられます。
ただし、青臭さも微かにあります。
甘く旨みもありますが、なんとなく物足りないような
雑味というか後味が残るような感じです。

普通に柔らかい葉底です。弾力に欠ける感じではあります。
枝に近い茎や蕾部分が思っていたよりも確認できます。
砕けも目立ちます。
一芯二葉の部分は綺麗に残っていますが
それよりも大きい葉の部分はバラバラになって入っています。
機械摘みではないとのことなのですが、それにしてもちょっと・・・?
黒く変色した部分もチラホラ確認できました。
見方を変えれば、この葉底でこの味であればある意味凄いと思います。

普通に美味しいと思うのですが、結構このタイプのお茶では
個人的にかなり信頼していたお店なだけに、評価が厳しくなっているかもしれません。
とはいえ、結構ショックだったりします・・・

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 Posted by at 12:51 AM
12月 132012
 

民国60年 包種老茶

台湾・石錠の茶商さんAの倉庫で発見した民国60年の包種老茶です。
忘れ去られていた包種老茶で非常に良い状態です。
(もちろん、その後に軽く火を入れたりして調整しています)

4~5年前に作られた包種茶の老茶というのは見かけますが
さすがに民国60年、つまり1971年の老茶は初めてです。
41年ですもんね・・・
台北あたりではこれらの偽物を見かけることがありますが
出所もはっきりしている正真正銘の本物でこの年代ものというのは初めてです。

ちなみにこの倉庫には分かっている年代物が他にもあって
1900年代に台湾からFormosa Teaとして海外へ輸出していた頃の
その輸出木箱入りのお茶がそのまま保管されています。
こちらも狙っているのですが・・・ダメっぽいです。(^^;

葉の形がそのまま分かるような非常に綺麗な茶葉です。
褐色の茶葉は艶がしっかり出ていて砕けもなく、本当に綺麗。
酸化している様子もなく、この状態で残っていたのが驚きです。
葉の大きさは均一です。元々良い茶葉だったんだろうなと思わせる感じです。

鑑定杯の使用はしていません。

民国60年 包種老茶
蓋碗使用

褐色の非常に綺麗な水色です。
透明度はとても高く、亮度も高いです。
1煎目のみ微かな陳香があります。
落ち着いた花果香と火の香りがあります。
味は驚くほどに複雑な旨みと、とろりとした甘さ、南国の果実を思わせる柔らかい酸味が
老茶とは思えないほどフレッシュに感じられます。
それでいて老茶ならではの優しさ、柔らかさがあり、これは美味しい。
本当に何と表現して良いか分からない程に複雑で美味しいです。

煎持ちも非常に良くて、包種茶とは思えないほどです。
飲み進めると4煎目あたりから、ふっと花の香を感じたり
甘みがどんどん強くなってきたり、底が見えないお茶です。
7煎目を越えたあたりからは甘さの他に、ほんのりとした塩気も感じます。
どんどん表情が変わっていく感じ。

全体を通して優しく柔らかいのは変わりません。
しみじみ、美味しいですね。凄い。

民国60年 包種老茶

老茶なのでそれなりの硬さはありますが、ふっくら柔らかく肉厚の茶葉です。
艶もあり葉脈の感じも若く、非常に美しい葉底です。
砕けもなく、葉の形がそのまま残っています。
40年以上経っているのに、ここまで完璧だと感動できる程です。


今日で自分の所属会社が運営しているお茶のWebショップが1年経過しました。
(卸はそれ以前から行っていましたが)
宣伝もろくにしていないような、ましてやちょっと変わったお茶や高額(笑)なお茶ばかりの品揃えで
細々と運営していこう位の気持ちだったのですが
予想を遥かに超えて、自分でも驚くほどに多くの方にご利用いただき、本当に感謝しています。
ありがとうございました。
こちらのブログは個人として運営していますが
ショップと共通してアクセスしてくださっている方も多いので
この場でお礼と個人的な雑感を書かせてください。

思い起こせば1年前、お茶のWebショップをはじめますと
それまでお世話になっていた国内外のお茶屋さんへ報告した際
みなさんの反応は本当に様々でした。
それまではヘビーマニア(?)としてお茶を大量購入するお客の一人だったのですが(今も?)
同業として応援してくださったり、冷たくなったり(笑)・・・
国外のお茶屋さんたちは殆どが応援してくださいました。
中でも長年のお付き合いのあるいくつかのお店は仕入れを教えてくれたり(共同仕入れとか)
自社の事務所のように使わせていただき、輸出業務まで行っていただいています。
国内のお茶屋さんは反応は実に様々で、応援してくださる方もいれば、ライバル視されたり
中には輸入・検疫手続を教えて欲しいという先輩までいました。(今までどうしてたのか・・・;)

今も一番忘れられないのは、恩師でもある国内のお茶屋さんのオーナーをされている大先輩に
「一緒にお茶を広めていきましょう」
と言っていただいた言葉です。
実は厳しい反応が多くて、仕方が無いとはいえ少々へこたれていた当時の私には
本当に涙が出るほど嬉しく、励みになった言葉でした。

それから1年、今までお茶を楽しむ習慣の無かった方から
私たちのお茶を楽しんでもらったことでお茶を飲むようになりましたとか
美味しいですねといっていただく機会が増えて
少しはお茶を広めるお手伝いができたかなぁと嬉しく思うことも増えました。
以前からお茶を楽しんでいた方からは
こんな美味しいお茶があったんですねというお言葉をいただくこともあり
日本でも普通に入手できるような入門的なお茶ではなく
現地でも上質とされているお茶にこだわってきた苦労が報われるような
(当然コストは入門的なお茶の数倍以上だったりしますので・・・)
もっともっとお茶を好きになってもらえるお手伝いができたかなぁと
やっぱり、とっても嬉しく、ちょっと誇らしいような
これからもがんばろうという元気をいただいたような
とても幸せな気持ちにしていただいています。

老師、恩師をはじめ、協力してくれている世界中の友人たちに改めて感謝の気持ちでいっぱいです。
何より、Webショップをはじめ、私たちが選んだお茶を楽しんでいただいた方には
本当に心から感謝しています。
本当にどうもありがとうございます!
最近は暖かいメッセージをいただくことも多く、PCモニターの前で笑ったり涙ぐんだりと忙しいです。(笑

まだまだご紹介したいと思うお茶が沢山あります。
コスト的な問題や通関・検疫を通すための量の確保ができなかったり
色々と難しいお茶も数多くあるのですが、これからも1つずつ問題を解決していきたいと思っています。
来年はもっとマニアックに行こうかななんて思ってたりします。(^^ヾ

1年という節目に普通には出会うことすら難しい、この包種老茶を楽しめるのは不思議な茶縁のおかげです。
この日にこの特別なお茶が楽しめることに感謝します。

※このブログのお茶の感想については こちら

 Posted by at 10:06 PM