カテゴリー : 宜興2014

家常菜

丁蜀镇

宜興最終日。
私たちは比較的ゆっくりと午前中を過ごして
(私も体調が非常に悪かったですし・・・)
宜興でずっとお世話になっていた茶商さんのお店へ。
それぞれ欲しいものや、周囲のお店なども紹介していただいて
空いてるし安くしてくれるし(友達の友達だから)
いや~楽しい!なんてしていました。

そんな間もHさんは諦めきれなかった茶壺があったらしく
しかも、そんなに懇意にしていない作家さんのものだったこともあって
早朝から値切り交渉という戦いに出かけていたのでした。凄いな。(^^;

私たちはというと呑気に茶商さんのお店でお茶をいただいたり
周囲を散策したりと遊んでいましたが
このあたりの茶商さん、全部ではないですが本当に建物の規模が大きいです。
これは店舗とは違うフロアの茶席です。
見事な家具と茶器が並んでいました。
大事なお客さんの時に接待するんでしょうね~

丁蜀镇

で、値切り交渉中のHさん。
来るときの高速鉄道の中で買ったお弁当のあまりの不味さに(だから言ったのに)
帰りは食事をしてから帰りたいと思ったのだと思います。
事前に茶商さんのお母さんに食事をお願いしてくれていました。
これぞ宜興の家庭料理という感じで(でも豪華版)凄いです。

しかし、値切り交渉に没頭しているHさんが戻ってこないという事態に。(^^;
高速鉄道の時間も迫っているし、私たちも勝手に食べる訳にもいかず
どうしたものかと思っていたら、ようやく戻ってきました。
値切り交渉成功とのことで喜んでいたのもつかの間
食事を食べないで待っていた&高速鉄道の時間が迫ってるということに
なんとHさんが何で食べてないんだと逆切れするという・・・(-_-メ

このご馳走を10分で早食いするという悲しい事態になったのでした。
凄く美味しかったのにゆっくり食べたかったです。(哀

無事に高速鉄道へ乗車。北京へ戻ります。

阿英煲

丁蜀镇

さて、宜興での最後の夜はHさんとこれまでずっと車を出してくれていた
現地の茶商さんたちとちょっとした宴会状態に。
といっても、このメンバーは私と姐さん以外はほぼお酒を飲まないという・・・(^^;

地元でも人気の江南料理のお店です。

阿英煲
宜兴市丁蜀镇中国陶都陶瓷城G2-847号
0510-87183777

まずは江南といえば紹興酒。
普段は四川料理や華北、東北料理が好きなので紹興酒はあまり飲まないのですが
江南料理をいただくときは別です。
さすが地元というだけあって、とても美味しくいただきました。

日本では紹興酒というと中華料理全般を食べる時に飲むものと思っている人が多いようですが
実際は紹興付近、このあたりの華南料理と本来はいただくものと思います。
中国のお酒は紹興酒、白酒など、完全に食中酒なので
文化が全く異なる地域の食事とお酒を合わせても本来の美味しさはでません。
むしろ逆効果になることが多いように思います。
料理とお酒も、お茶もですが、文化なんですよね。尊重したいです。

丁蜀镇 丁蜀镇
丁蜀镇 丁蜀镇
丁蜀镇 丁蜀镇

メニューは基本的にHさんや地元の方にお任せで。
なかなか江南料理らしい、やさしい料理でとても美味しかったです。

この時、結構な大きさの個室を取ってくれたのですが
(おそらく気を使ってくれたのですが、人数がそこまでいないのでガラガラな;)
中国では個室を使用する場合、個室料が必要な場合と
個室に対して最低消費額が決まっている場合とがあります。
ここは最低消費額が決まっているタイプ。

このお店、安くて美味しいんですね。
なので、人数も部屋に対してガラガラですし
最低消費額に到達しないという事態に。(^^;
まだお酒を飲む人たちであれば消費額に到達したと思いますが
いくら大酒飲みでも私と姐さんだけでは・・・
いや、私の体調が良ければいけたかもしれませんが
この時もまだ少し良くなってきたとはいえ
普通に飲食している自分が凄いと思う位の体調の悪さで役に立たず。
(良く入院しなかったと思います;)

で、考えて頼んだのが、なんちゃって上海蟹。(笑
折しも秋で上海蟹シーズンでありましたが、これは上海蟹ではなく
地元の太湖で採れた「上海蟹」です。
でも、とても美味しかったです。
しかも凄く安くて大量に食べたにも関わらず全然安いという。
最後は当分蟹はいらないと思う位に蟹を食べて何とか最低消費額をクリア。
人数が少なくて個室はこういったトラップがあるので注意ですね。(^^;

作家さん発掘

丁蜀镇
宜興では本当にたくさんの工房を訪問しました。
知っている作家さんの工房が殆どですが
中には私も全く知らない作家さんの工房まで。

というのもHさん。
凄いなぁと感心したのは、普段からネットや同業者の口コミなどで作家さん情報を収集。
こうして丹念に作家さんの工房を探して訪問しているんですね。
これは畑の中にあるような集落ですが、全体が紫砂のお店や工房という感じです。

こういったHさんも馴染みの無いような場所へも足を運んで
実際に自分の目で見て、触って、作っているところを見て
これから有望と思われる作家さんを発掘しています。
というのも、今や紫砂に限らず作家さんの人気が出てくると
その作品の価格の値上がりっぷりは本当に激しいものがあります。
もちろん、人気や評価が上がる前から懇意にしていれば
ある程度は加減してもらえますが、それにも限度はあります。
湯宣武さんの作品なども、ここ7年で倍以上になりました・・・
それでもずいぶん抑えてくれているのですが。(^^;

そういったこともあり、こうして日々、新しい若手作家さんを探す努力は怠れないのですね。
本当に大変と思います。私などはその恩恵を受けている方なので、本当に感謝です。

丁蜀镇

そうやって色々と回っている時に道路に干してあるのを発見。
こちらが茶壺の型です。
知っている作家さんのところでは、あまり見かけないので
縁もゆかりも、訪問すらしていない工房のものでしたが、急いで撮影してきました。(笑

作る形によって型の形状やサイズは様々ですが
まぁ大体はこんな感じの型を使用して作ります。
型を使っても手作業の部分が多くて、これはこれで大変なんですけどね。

丁蜀镇

最後は知っている作家さんの工房へ。
この作家さんは結構クラシカルな作品を作ります。
どれもとても素敵なのですが、日本人にはちょっと大きいのが難点。(^^;
私自身は感覚が既に非日本人化しているようで
一人でお茶を淹れる時も大きい茶壺を好むのですが
なかなかショップでご紹介するのは難しいですね・・・
欲しいなぁと思う茶壺もいくつかありましたが
既に使いきれないほどに自分用も持っていることを思い出して断念。(笑

とはいえ、好みの問題ではなく、一人や少人数でも大きい茶壺を使った方が
美味しくお茶を淹れられるケースは結構あります。
紅茶や普洱茶などはある程度の大きさがないと
十分にその美味しさを出せない場合が多いように思います。
特に普洱生茶、パワーの強い野生茶樹のものなどは顕著に差がでます。

丁蜀镇

基本的にお茶は高価なものなので(日本茶が安価すぎるように思います)
どうしても使用する茶葉は少なく・・・という気持ちになりますし
多くのショップでもそう勧めていたりします。
もちろん中国茶の多くは煎がききますし、良質なものなら凄く続きます。
が、茶葉が少ないとその美味しさは十分に出せません。
そしてその茶葉が遊べるある程度の容量、お湯の量も必要です。

ちゃんとした一定以上の品質の茶壺で
かつ、ある程度の大きさのものを使って淹れた普洱生茶って本当に美味しいです。
といっても、なかなか人の感覚なので伝えるのは難しいのですけどね。(^^;

龍徳堂

丁蜀镇

鈴茶堂のブログにもアップしていますが、こちらでも。

宜興でも最もお世話になっている紫砂工房の龍徳堂に行ってきました。

湯宣武さんにお会いしたかったのですが
この時は妊娠されていて体調が優れないとのことでお会いできず
徐飛さん(というか老師)にお会いしました。

この龍徳堂は作家の工房というよりも、
どちらかというと作家をプロデュースするためのプロダクションという感じです。
通常は作家自らが自分の工房を作りますが
ここはオーナーは別にいて(というかパトロン的存在)
将来性のある作家さんに投資しているというところでしょうか?
ですので、若手の作家さんにも、紫砂マニアの人たちにも
龍徳堂に所属できるというのは
優れた技術やセンスを持っているということになるようです。

丁蜀镇

確かに国家級美術工芸師とかいろいろ肩書はあって
作品も驚くくらいに高額だったりする作家さんはたくさんいますが
全体的にぼやっとした造形だったり(土の扱いによるものが多い気がします)
何となく垢抜けないものが多いのですが
こうして一同に龍徳堂所属の作家さんのものを見てみると
駆け出しの作家さんでさえも、やはり違うんだなと改めて思います。
龍徳堂のオーナーさん(知ってますけど)
やっぱり見る眼を持っているんだなぁと納得です。

徐飛老師に鈴茶堂のお客様からの特注品や自分の分の茶壺など
いくつかの茶壺をお願いしていたので
それについてタラタラと文句を言われたり
(冗談ですけど、作家さんにとって再製作は大変なのです;)
みんなでお茶をいただきながら、作品を見せていただいたりと
なかなか眼福な時間を過ごすことができました。

丁蜀镇

本当に素晴らしい作品がたくさんあったのですが
あまりにも数がありすぎると撮影意欲が低下するという状態で
なんだか紫砂の原石展示の写真とか
自分でもあとで反省するような写真しかありません。(^^;
いや、でも、かなり立派な原石なんですけどね。これ。
この大きさの原石って今やなかなか見ないです。

ギャラリーは誰でも見学可能になっています。
実際に紫砂マニアと思われる旅行者のみなさんもちらほら。
(ここは有名ですし)
購入している方もいらっしゃいましたが、金額は観光地価格か!という状態。
というか、一般の一見さんなら仕方ないんですけどね。
実際購入できるのは在庫のある一般普及品が殆どのようで
作家物は在庫がないものが殆ど。
私もいくつか湯宣武さんの作品をお願いしていきました。
徐飛老師には、俺の作品はもういらないのか?とか言われましたが。(笑

農家菜

丁蜀镇

お昼ご飯は農家菜を。

農家菜というのは名前の通り、農家料理なのですが
ここ最近、中国各地でこの農家菜が流行っているように思います。
というのも昔の日本と同じで都会に住む人たちが郊外や地方へ行った際に
新鮮で採れたての(安全な)食材を使った料理を食べたいという要望から
農家をやりつつレストランもというお店が増えています。

もちろん北京郊外や成都郊外などにもありますが
中にはぼったくり的な悪質なお店もあるようで(という話はよく聞く)
地元の人に連れて行ってもらうか、お店の中の様子をちゃんと確認してから
お店を選ぶことをおすすめします。
まぁお客さんは普通にちゃんと入っているかとか
そのお客さんもツアーで連れてこられた観光客だけなんじゃないかとか・・・
最近は田舎の方がこういったトラブルが多いように思います。(^^;

で、私たちの入った農家菜のレストランは、なかなか美味しかったと思います。
メニューは基本的にHさんと友人という地元のみなさまにお任せ。
人数もいたので皿数も多くて楽しめました。

丁蜀镇 丁蜀镇
丁蜀镇 丁蜀镇
丁蜀镇 丁蜀镇
丁蜀镇 丁蜀镇

この地域での特徴的な料理は、この一番左下の黒いごはんの写真です。
これは乌米饭(烏米飯)と呼ばれるお米料理で、
この地域だけでなく浙江省などでも見られる料理です。
実際に紫砂作家さんからもお土産にいただいたのですが
もち米に乌树叶(烏樹葉)という葉の汁を吸わせて蒸して乾燥させたものです。
これを食べるときに再度炊いていただきます。
中国でも珍しく、お米が美味しいと驚くほどでした。
浙江省の杭州付近でも同様の烏米飯は食べるのですが
宜興の烏米飯の方が全然美味しいのも面白いですね。
少し作り方が違うのかもしれません。

ちなみにここでは白砂糖をつけていただきます。
(どこもこんな感じの食べ方のような)
主食というよりもオカズ的な扱いのようです。

江南竹海

丁蜀镇

Hさんと現地の友人のみなさんのご案内で江南竹海へ。

大体、茶産地などに友人を通して訪問させていただくと
当地の観光地を可能な限り見せようとみなさん考えるようで
宜興でもそれは変わらず・・・(笑

で、やっぱり紫砂の街なんですね。ここにも巨大茶壺。

丁蜀镇

名前の通り、竹林です。
正直なところ、本当にそれだけなんですが(笑
ちょっとした山(ロープウェイで上れます)もあったり
規模はなかなかのものです。
遊歩道なども完備されていて、体調が悪くなければもっと楽しかったと思います。
というのも、インドネシアから続く強行スケジュールで
実はこの時の私の体調は最悪の状態になっていたりします。(^^;

丁蜀镇

そんな体調でも気合で1周。
景色が美しいのでちょっと救われた感じでした。

正直なところ、竹林に関しては四川省などの方もなかなか立派だと思うのですが
ここの竹林の面白いのは色々な種類の竹があること。
他の私が知っている竹林は基本的に同一種類の竹だけですが
ここは竹の植物園的な役割もあるようで
良く見ると色々な種類の竹が栽培されています。

丁蜀镇

さすが茶商のみなさん。
色々な種類の竹を前にして、教えてくれるのはお茶に関係する竹についてが中心です。
この竹は@@の普洱茶を包むのに使う竹の種類だとか
この竹で作った茶盤は凄く上質なんだとか・・・
そういえば竹の種類によって茶盤などに適しているor適していないとか
考えたことがなかったのですが
竹にも様々な種類があるので、まぁ当然ですね・・・何だか目からウロコでした。

意外なところで竹の勉強までさせていただきました。(^^

北京翰海拍卖2014秋季拍卖会

丁蜀镇

丁度、宜興ではこんな展示会が行われていました。

拍卖というのはオークションです。
北京翰海という中国では有名なオークション会社(サザビーズみたいな感じですね)が主催する
紫砂の展示会が開催されていました。
この会社は紫砂以外の美術品全般を扱っているのですが
紫砂の世界でもとても有名なオークション会社でもあります。

丁蜀镇

とても高価な紫砂作品はこうしたオークションで売買されることが多くあります。
私が気に入っている作家さんも毎回ではありませんが
こういったオークションに作品を出品していたりして
もちろん私が自分用に入手するものやWebショップでご紹介している作品は
オークション出品作品ではありませんが(笑
こういったオークションでの価格が今後の作品の価格に影響していきます。

丁蜀镇

古い昔のものから現代のものまで、実にたくさんの
しかも素晴らしいレベルの紫砂作品が一度に見られるという
Hさんも「ラッキーだったね!」と興奮するほどの規模でした。
しかも北京会場と違って人が殆どいなくて貸しきり状態。(笑

知っている現代の作家さんの作品もちらほらあれば
顧景舟の作品も出ていたりと、実に眼福。
オーソドックスな美人肩なども、全体のバランスといい
やっぱり違いますね。

鈴茶堂 SUZUCHADO

suzuchado
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