云南中茶茶业有限公司(雲南中茶茶業有限公司)の老茶头(老茶頭)です。
2012年の熟茶になります。
中茶牌というと昔の普洱茶に良くついているものだったりするので
たまにここ数年の中茶牌とついている普洱茶を見て
すごく良いものなんですか?と質問されることがあったりします。
(ビンテージものな中茶牌はお値段も凄いので中茶牌=良いものになっている模様)
中茶牌は元々は茶叶进出口公司(茶葉進出口公司)という国営企業が
茶葉の輸出を行う際に使用していた商標でした。
1995年頃まで茶葉の輸出が自由化されていなかったこともあり
毛沢東主導による主要産業の国営化の行われた1950年頃から
その当時までの輸出用の普洱茶には中茶牌の商標が使われています。
1990年前後からお茶産業の自由化が進みはじめ
各茶業も中茶牌以外の商標を使用するようになってきます。
最初は国内流通向けであったようですが、次第に輸出用商標として認定も得て
中茶牌以外の商標が増えるようになってきました。(大益など)
また、中茶牌の商標を使用するのに使用料が科せられるようになったのもこのころです。
要するにお金を払えば中茶牌を使用できます。
(無断使用しているものもあるようですが・・・;)
中茶牌にも他の商標にも言えることですが、中茶牌だから高い・良いというのではなく
やっぱり中身のお茶を見て味わって判断しないといけないんですね。
茶頭(茶头)については随分前に説明したエントリがありますので、そちらで。
(大した内容ではないのですが;)
紙筒の今時なパッケージに入っています。
中には更に紙でできた中袋が入っていて、お茶本体はその中にあります。
なかなか衛生的な感じです。
茶葉は適度な大きさの塊に分かれています。
固形の形状ではないので使いやすそうな感じです。
黒褐色から茶褐色までのグラデーションになっていて、
表面は発酵のおかげで粉を吹いたような感じになっています。
外観からは割と等級高めの茶葉が使用されているような感じです。
褐色の透明度の高い水色です。
亮度も良く出ています。
香りは棗香の甘い感じ、微かな药香が感じられます。
黴臭さといったマイナスの香りは感じられません。
味わいは予想した以上に甘く、柔らかく、驚きました。
回甘もしっかりあり、余韻が長いのも印象的です。
茶水自体に少し粘性があるような、トロりとした感じで美味しいです。
味わいにも奥行があって深みも感じられます。
大益の老茶頭が濃密な甘さだとすると、この老茶頭は爽やか果汁系の甘さといった感じ。
期待していなかっただけに驚きです。いいですね。これ。
褐色の綺麗な水色です。
柔らかい棗香と爽やかで柔らかい奥行のある甘いお茶の味わいがあります。
主張しすぎないけれど、しっかりと基本に忠実といった感じの美味しさで
かなり好感が持てます。素直。
老茶頭ってものによってはどうだ!と言わんばかりに濃厚に甘いことも多く
もちろんそういったものは本当に美味しいのですが
飲むぞという気合が入らないと手が伸びなかったりすることもあって・・・
これはそんな気構えもいらず、すっと体に入り込めるような優しさがあります。
かといって味わいがイマイチということもなく、なかなか優秀だと思います。
茶頭だけに本当に開きません・・・
とはいえ、しばらく熱湯につけておいて指で押してみました。
予想以上に弾力のある葉底でした。
しかし、茶頭の葉底はビジュアルよろしくないですね・・・(^^;
価格もお手頃、味わいも美味しく、CPが非常に良い優秀なお茶だと思います。
日常的に楽しむのにいいですね。