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This article was written on 10 5月 2012, and is filled under delicious teas, 中華人民共和国, 福建省, 青茶 Oolong Tea.

传统 漳平水仙

传统 漳平水仙

茶農家さんCの漳平水仙です。

福建省の漳平市双洋镇中村で伝統的に作られている青茶で現在は漳平市各地で作られています。とはいえ、地元がこの近くという人じゃないとなかなか知られていないお茶です。各地のお茶市場で聞いても知らない茶商さんが多いお茶です。ずっと何年もこのお茶を探していて、今回ようやくこの茶農家さんと繋げてくれる方と知り合い、出会うことができました。
別名を水仙茶饼、纸包茶と言い、闽北水仙種の葉を木で作った鋳型に入れて四角い固形茶にしています。世界で唯一の四角い固形の烏龍茶とされています。
茶農家さんからいただいた資料によると減肥、美容(抗酸化作用)、胃がん防止、降血脂などの機能を持ち、蘭のような天然の花の香りを持つとあります。

通常の青茶と同様に(一部独特の製法をとっている工程もありますが)晒青→晾青→做青→杀青→揉捻と進んだら造型工程に入ります。
4センチ角の木型に茶葉を入れ、厚さ1cm程度の大きさにし、白い紙で包みます。
この工程は今も人が1つ1つ手で行うため、1個の重量はまちまちです。平均して10g前後になるようです。
その後、烘焙に入ります。初烘(走水焙)→复烘→足干というステップを踏みますが、既に紙で包まれているため一般的な青茶のように強く火を入れることができません。
初烘で6~8時間、間に摊凉(冷まして休ませます)を2~3時間、徐々に加熱温度を下げながら复烘は29~32時間、足干は仕上げ方にもよるようですが数時間かけるそうです。火入れだけでも35~40時間かけます。

最近は火をかなり軽くした冷凍茶の漳平水仙も作っているそうです。
現地ではいただいてきたのですが、日本へ持ち帰る間に変質してしまうので持ち帰ってきませんでしたが、非常にフレッシュな感じでした。

名前の由来は清の乾龍帝にまつわる伝説があります。
乾龍帝が福建の地を訪れた際に腹痛を起こして体調を崩して困っていました。侍女の1人がこの漳平の出身で、腹痛を治せるかもしれないとして出身地のお茶を献上したところ、すっかり乾龍帝の体調も回復しました。乾龍帝はこのお茶を褒め称え、献上した侍女の名前である水仙を命名したそうです。

漳平水仙には桂花香型と花香型とありますが、これは桂花香型の伝統的な製法を守って作られているタイプです。

茶葉は漳平水仙ならではの紙に包まれているスタイルです。

传统 漳平水仙

開くと緑と褐色、白亳の白、こげ茶とまるで五色茶のようなカラフルな茶葉が四角い餅茶の形状で入っています。
爽やかな花の香りが強く、紙のまま烘焙されているせいか包み紙自体にもとても良い香りが移っています。
固形茶の形状ではあるものの、しっとりとした艶がある茶葉です。

この形状ですので鑑定杯は使用していません。

传统 漳平水仙
蓋碗使用

透明な薄い黄金色の水色です。
落ち着いた花の香りと濃厚な甘い蜜の香りを感じます。
とろっとした茶水の通りに柔らかく丸い回甘が強いお茶です。旨味とミネラル感が強く、岩茶の一部にあるような膠っぽさ、茶樹の旨味を強く感じます。
これはかなり美味しいです。

固形茶なので一度温潤法で茶葉を暖めましたが、1煎では固形のまま開きません。
2煎、3煎でやっと開いてきます。
1回分の茶葉の量が現地並みということもありますが、煎持ちはかなり良いです。

煎を進めると回甘の他に柔らかい酸味が出てきます。
さらに進めていくと丸い旨味、アミノ酸と回甘がずっと続きます。
10煎を超えたあたりで茶針を使って天地を返して更に10煎。
なかなか飲み疲れるほどに続きます。しかもずっと爽やかで美味しいです。
雑味というかエグみが無いのも凄いです。

传统 漳平水仙

ちょっとぎょっとする葉底です。
量が多くてテンコ盛り状態です・・・
葉はある程度の大きさも厚みもあり、形も崩れず綺麗です。
赤く発酵が進んでいるのが分かります。結構しっかり発酵させているようです。
一芯二葉程度で摘み取られているようです。茎も含めて柔らかく、美しい葉底です。

茶葉の量ということもあると思いますが、驚異の煎持ちです。
ここまで煎が続いているにも関わらず、ずっと美味しい青茶は滅多にないと思います。

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