勐海恒邦手工制茶厂の冰岛古树茶(冰島古樹茶)です。
2009年の普洱生茶になります。
本来は餅茶ですが、一部崩したものを特別に分けていただいています。
古树(古茶樹)の春茶とのこと。
冰岛(冰島)というのは地名です。
雲南省の临沧市勐库(臨滄市孟庫)にある地域の名前で、
良質な茶葉の産地として有名です。
樹齢7~800年の茶樹が多いことでも知られています。
霧深く、標高が2500m前後の地域になるため
冰岛の茶葉は他の地域と比べて香りが高く味わいが良いと言われています。
品種は勐库大叶种(孟庫大葉種)で非常に評価の高い品種です。
その中でも冰岛で作られるものは冰岛大叶种(冰島大葉種)と呼ばれ
更に別格として扱われています。
ちなみに冰岛のお茶は入手が難しい、特に明前は困難と日本では言われているようですが
これには少々疑問が。
そもそもこの地域には明前という認識があまりなかったりします。
(今でこそ商品名で有名な「明前」ですが、元々は限られた地域のお茶にだけ使われる言葉ですし)
実際は言わないだけで明前茶であったり、早春茶という名前になっていたりします。
(早春茶はその年最初の茶摘みで作ったお茶)
日本ではこの手の普洱生茶は人気が無いので、あまり輸入されませんが
大陸の茶市場あたりでは探せばすぐに見つかります・・・
特に冰岛は人気が高く、高値で販売できるので、意外と流通も多く
珍しいものではもはやないと言ってよいと思います。
ここ数年はちょっと有名になりすぎたような気が。(^^;
白毫が光っている美しい茶葉です。
黒褐色から褐色、赤褐色に白色までのグラデーションが非常に綺麗です。
艶がしっかりあり、嫩度も高いです。
爽やかな香りがあります。
鑑定杯の使用はしていません。
赤褐色の水色です。透明度も亮度もしっかりあります。
綺麗な蘭香と樟香が感じられます。
爽やかで品のある苦みと柔らかい渋味、ツツジの蜜のような爽やかな甘味があります。
バランスが良く、とても上品で綺麗という印象で、冰岛らしいお茶です。
当然ながら煎持ちもよく、何と12時間以上飲んでいました。
それでも底が出てきたような感じがしないのが凄いところで
ずーっとこのままで行きそうな錯覚すら覚える程。
葉底も非常に綺麗です。
芯が多く、嫩度はかなり高いです。
柔らかく、肉厚で、特に茎の感じを見ると春茶の本当に良い状態を摘んでいるのが分かります。
柔らかくて茎が簡単につぶれるのは春茶の特徴です。
嫩葉も葉脈が大きいので古茶樹のお茶と分かりますね。
とても綺麗で輪郭の見えるお茶でした。
何となく美人のお茶というイメージですね。(^^