こちらは北京の行きつけのお店で購入した2010年の凤凰单丛 (鳳凰単欉)。
老板のお勧めでした。
凤凰单丛 (鳳凰単欉)は広東省の有名な烏龍茶で、烏龍茶の元祖といわれています。
鳳凰というのは地域の名前で、広東省潮州市潮安県鳳凰鎮という場所が原産地になります。
鳳凰単欉という名前自体は商品名ではなく、お茶のランクの名前で、鳳凰水仙という品種から作られたお茶のうち、最も良いものは鳳凰単欉といい、以下、順に鳳凰浪菜、鳳凰水仙と続きます。
(実際、鳳凰浪菜のレベルでも鳳凰単欉として販売されるようですが・・・)
单丛(単欉)という言葉は1単位とかそういう意味で
(Google翻訳するとシングルクラスタになります(笑))
昔は複数の茶樹から摘み取った茶葉で製茶するのではなく
ある1本の茶樹から摘み取った茶葉のみで製茶していたことから、その名前になったそうです。
要するにお茶のシングルモルトなんですね。凄いです。
とはいえ、大量生産の鳳凰単欉は低地(平地)の畑で採れた茶葉で作られますので1本の木からという訳にはいきません。厳密にはそのようなお茶を鳳凰単叢とは言いませんが、実際には鳳凰単叢と呼ばれて販売されていることが多いです。(特に日本へ輸入されているお値段控えめなものは可能性が高そうな気がします)
別名、鳥嘴茶(うずいちゃ)とも言われています。
収穫時期は年2回。4~5月と11月。
このお茶は11月に収穫された秋茶です。
茶葉は形が整っていて、オレンジと濃淡の茶色が見られます。
綺麗な茶葉です。
水色は濃くもなく薄くも無い綺麗なオレンジ色をしています。
香りはというと、焙煎香とマスカットの香りのバランスがとても良いです。
杯を重ねていくと桃の香りに変化していくのも素晴らしくて
渋みも丁度良く、甘味に変わる感じで、とても上品です。
若干の苦味があり、これが心地良い味の奥行きを広げています。
余韻も結構長くて甘さと香りが続きます。
おそらく八仙系じゃないかと思いますが、香型を忘れてしまいました・・・
そんなに濃くなく綺麗なオレンジ色をしています。
茶殻も綺麗です。
あまり砕けてないですね。
結構赤くなっている部分が多いので、酸化発酵がそれなりに進んでいます。
茶葉に艶があって美しいです。