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This article was written on 05 7月 2012, and is filled under delicious teas, 中華人民共和国, 広東省, 青茶 Oolong Tea.

凤凰单枞 鸭屎香

凤凰单枞 鸭屎香

メーカーさんJの凤凰单枞 鸭屎香(鳳凰単欉 鴨屎香)です。

何とも凄いネーミングです。
鴨の糞の香りという意味で、名前だけ聞いても遠慮したいような感じ・・・
とても珍しくて美味しいんですよとのことだったので現地で試飲してきたのですが
お値段も腰が抜ける程のもので、美味しいんだけどちょっと手が出せないということで
自分の勉強用に少量購入してきました。

茶樹の樹齢は80年ほどで、高さ3m弱になっているとか。
標高1000m付近にあり、数が少ないので余計貴重なお茶なんだそうです。

黒々とした茶葉です。
大きさは揃っていて砕けも見られません。
細かい白毫でびっしり覆われていて、それで全体的に白く光っているように見えます。
清らかな甘い香りが立ち上ってきます。
決して鴨の糞の香りはありません・・・(笑

鑑定杯は使用せずに普通に茶壷で淹れます。

凤凰单枞 鸭屎香
茶壷使用

金色の透明度が非常に高い水色です。
清らかな甘い花の香りと微かな乳香があります。
鳳凰単欉にある苦みなどは一切無く、すっきりとした甘さとミネラル感があります。
そのミネラル感ですが、他のお茶で感じるミネラル感とは少し違って
もっと繊細で線の細い感じがします。
茶水の質はとろっとした感じで、舌にまとわりつく感じがあります。
ここまでとろっとした感じを感じる茶水も珍しく、上質なジュレのような感覚です。
香りは結構変化していくようで、最初は清らかで清楚な花の香りだったのが
ラストノートはパアっと弾けるような華やかな花の感じが一瞬感じられます。
なんとも複雑で上品、美味しいお茶なのかと感動するほど。

3煎目をこえたあたりから香りと味が更に変化します。
甘味と旨味が更に丸くなってきて、香りは更に清らかな感じに。
先ほどあったラストノートの弾けるような花の香りは消えています。

更に煎を進めると柑橘系の果物のような香りと仄かな酸味が出てきます。
(本当にごく僅かですが)
このあたりからこのお茶に対する印象がまた変わります。
ここまで変化するお茶って珍しいですね。
そして、全て美味しい方に変化するので凄いです。

結局10煎以上は楽しめました。
久しぶりに極上のお茶をいただいた満足感でいっぱいです。
やっぱり、このレベルのお茶は世界観が違いますね。

凤凰单枞 鸭屎香

見事に美しい葉底です。
鳳凰単欉らしい柔らかい葉ですが、くたくたに柔らかいにも関わらず
意外としっかり肉厚です。
砕けも殆ど無く、葉そのままの形を保っていて本当に綺麗です。
久しぶりの目の保養です。

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