北京の行きつけのお店で購入した刘政の菊蕾壶です。
中国では紫砂作家さんの技術レベルを国家認定しています。
国家資格のようなものだそうで、そのランクが作品の価値の目安になったりします。
毎年そのランク分け一覧小冊子みたいなものが発行されていて
ちょっとした作家さん辞典のような感じに使われています。
ネットでも公開されているので(古いものが多いようですが)
ご自分の持っている茶壷の作家さんのランクを調べてみるのもいいかもしれません。
購入価格に対して妥当かどうかなどの判断材料の1つにもなります。
もちろん、その国家資格制度に参加しない作家さんもいます。
資格制度に参加しない作家さんの中には
市場評価の高い方もいらっしゃるのですが、全体的にも少数派のようです。
この作者の刘政という方は有名な若手(といっても40代)の作家さんで
国家级助理工艺美术师(国家級助理工芸美術師)という
紫砂作家の国家ランクの中ではかなり上の方に上がっている方だったりします・・・
しかもまだ上がる可能性も高いとか。
実際は作家さんで選んだ訳ではなく、茶壷自体に魅かれて選んだのですが
これが欲しいと言った時の老板の顔が非常に悲しそうだったのは
おそらく非常に価値のある、今後も価値が上がる作家さんだったからかと思います。
どうも最近、老板は私から茶壷で利益を得ようと思っていないらしく
他の人なら普通に利益を出せる金額で売れるのにと思ったのか
あるいは奥の方にしまってあったので自分用にコレクションしていたのか・・・
いつものことながらごめんなさい。老板。(^^;;;;
菊蕾壶という名の通り、菊の蕾をモチーフにした茶壷です。
自然な艶といい、硬さといい、かなり好みの土です。
手触りも持った感じのバランスもいいです。
何より形が非常に上品で完成されています。
菊蕾壶はそれなりに見かけますが(伝統的な茶壷の型の1つです)
この上品さと完璧さはちょっといいんじゃないかなと思います。
紅茶用に使用しています。
大きめなので中国茶用の茶杯で楽しむ以外でも
ティーカップを使用する際にも使えます。