陝西省の茶業さんAの午子仙毫です。
標高1500m付近の茶畑の明前茶です。
午子仙毫は1984年から作られ始めたお茶です。
陕西省西乡县(西郷県)の午子山で作られ、現在は国家級名優緑茶とされています。
この地域でのお茶作りの歴史は古く、漢代から記録があると言われています。
清明節前後から穀雨後まで摘み取りが行われます。
基本は一芯一葉。等級によっては二葉もあります。
別名は汉中仙毫(漢中仙毫)。
陕西省南部のこの産地のあたりは汉中(漢中)と呼ばれます。
このお茶も紫阳毛尖(紫陽毛尖)と同様にセレン含有量が多いと言われています。
気持ちふっくらとした扁平の茶葉です。
午子仙毫の審評基準では眉のような太さで蘭の花の形とあるのですが
中国的にこれは蘭の花なのでしょうか・・・?(^^;
このあたりは文化の違いなので分かりません。今度確認してみようと思います。
(ちなみに砂色といったら黄色です。黄砂だからグレーじゃなくて黄色なんですね!)
白毫が多く確認できます。
全体的に若草色。芯で構成されていて嫩度は高いようです。
一芽一叶初展が殆どのようです。大きさもほぼ均一。
爽やかなすっきりした香りがあります。
薄い黄色の水色です。透明度、亮度も非常に高いです。
香りは豆香が先に、続いて柑橘系のような爽やかな甘い果香があります。
最後は柔らかい火の香り。
味わいは実に複雑。甘味と柔らかい収斂味のような滋味がバランスよく
複雑で独特のボディの強い旨みを出しています。
回甘が非常に強く、穀物系の甘さが残ります。
豆香が強く、微かに柑橘系のニュアンスも感じる香りです。
味わいは独特の甘さと複雑な旨み、ボディの強い味わいです。
余韻が長く、甘味とミネラル感のような旨みも感じられます。
水色は薄い金色。透明度が非常に高く艶やかな美しい茶水です。
ふっくら、肥えてる・・・という感じの若草色の葉底です。
柔らかくて肉厚、白毫で毛深いです。
一芽一叶初展のお手本のような嫩度です。
大きさもほぼ均一、丁寧に作られている茶葉です。
いやいやどうして陕西省のお茶も美味しいですね。