メーカーさんEの四川高山桂花紅茶です。
いつも四川高山紅茶でお世話になっているメーカーさん(といっても凄く小規模ですが)が
今年から作り始めた紅茶でです。
桂花紅茶は良く台湾で作られたものが日本に入ってきていますが
要するに紅茶に桂花(キンモクセイ)の香りを移したものです。
桂花を混ぜただけというものもあれば
きちんと燻香させて香りを移したものもあり、その品質もバラバラです。
こちらは四川高山紅茶に桂花の香りを移したものですが
きちんと燻香処理を行ったものなんだそうです。
この作り手さん、花茶の技術も非常に高いので、かなり期待できます。(^^
黒褐色の艶のある茶葉に金毫が混じっています。
更に桂花もちらほらと。
桂花の量は一般的に流通しているものに比べて少なめです。
(本来の紅茶の香りを損ねない量にしているのだとか)
茶葉は均一ですが若干大きめの印象です。
これは花茶に使うので仕方ないかなというところ。
本当に上質な茶葉は再加工茶には使いません。
香りは桂花の自然な香りと甘い茶葉の香りが感じられます。
香料は使っていないというのが納得できます。
(当然ですけど、香料を使っているものはとても多いです)
落ち着いた橙褐色の水色です。
透明度、亮度共に高く出ています。
綺麗な桂花の香りが高く出ています。持久性もなかなか。
紅茶の持つ甘い香りと合わさって、複雑な心地よい香気になっています。
味わいは甘く、柔らかい渋みがアクセントになって見事。
焼けた感じもなく、エグさもなく、素直な紅茶の味わいそのまま。
やっぱりこの作り手さん、燻香技術も素晴らしいなぁと改めて感心させられます。
褐色の透明な水色です。
亮度が非常に高いのが印象的です。
香りはほっこりとしていながら優しく清らかな桂花の香りが高くでています。
うまいな~と唸る位に良い香り。
普通はここまで清らかに出ないのですが、清楚に良くまとまっています。
味わいは深い甘味がしっかりあります。
遅れて厚い旨みとミネラル感も。
これ以上、桂花を前面に出すと味わいが鈍るでしょうし
ベースの紅茶の持ち味を潰してしまうように思います。
その絶妙なバランスで抑えている、かなり秀逸なお茶です。
褐色の葉底です。
みちっと厚みのある葉ですが弾力がしっかりあります。
芯も多く、嫩度もそれなりにあります。
大きさもほぼ均一、砕けは若干ありますが問題になる程度でもなく
花茶でこれであればかなり良いほう。
桂花は少なめです。
必要最小限にして味わいや本来の香りも大事にしているのが分かります。
まじめに作った花茶というのが伝わってくる感じ。
実は桂花茶系が好きではないので、ここ数年はほとんどパスしていたのですが
これはいいかもということで入手してきました。
作り手さんの工場の衛生状態も信頼できる綺麗さですし
(桂花茶はここが特に重要な気がします・・・)
なにより味わいと香りが素直で品があります。
寒い時期にほっこりでもいいですが、夏に冷やしても良さそう。(^^