メーカーさんEのの玫瑰红茶です。
玫瑰とはバラと良く訳されますが実際にはバラの原種であるハマナスの花を言います。
その香りを持つ紅茶ということで、この名前になっているようです。
バラの香りを移した再加工茶ではなく、自然な香りのみの紅茶です。
四川高山紅茶の明前版とのこと。
紅茶を作るのには緑茶のように早い時期に茶摘みを行ってしまうと
茶葉の成分がまだ育っていないため、
大葉種などを除く殆どの茶樹では紅茶としての旨味などが出にくくなってしまいます。
芽のみの紅茶が人気だったり、高価だったりするのは
製法上嫩葉が適している緑茶の価値観が入っていることが大きいです。
ただし、独特の甘味などは芽に含まれていますので
このあたりはバランスが重要だと思います。
一般的に金色の芽が多いお茶は分かりやすい甘さがありますが
あくまでも分かりやすいというところで終わってしまうものも多く
旨味やバランス、特に飲み続けられる旨味や味、香りが乏しくなりがちと思います。
(結構飽きやすいんじゃないですかね?)
金亳が非常に多く、基本的に金色。
それらに乌黑(烏黒)が差しこんであるような茶葉です。
縒りはきつく、大きさはそれなりであるものの小さ目で揃っています。
均一度も高く、砕けも確認できません。
甘い白亳由来の香りが強く出ています。
甘い花の香りがあります。確かに可憐さのあるバラに近い香りです。
橙褐色の綺麗な水色で透明度、亮度共に高いです。
甘味と複雑なミネラル感があり、分厚い芳醇な味です。
四川高山紅茶のような濃厚さはありませんが、旨味はしっかりあります。
さらっとした甘さとミネラル感のバランスが非常に良いです。
香りの強さはそれほどでもありませんが、持久性は高いようです。
銅色の綺麗な茶水です。
80℃以上では淹れないでと言われていたので低温でじっくり淹れました。
柔らかくて甘いのですが緑茶のような爽やかさもあり
何とも美味しくて不思議な紅茶です。
繊細な優しい味になっています。
香りも華やかで確かに玫瑰系統の香りがあります。
湯温が下がってくると更に開きます。
これからがこの紅茶の本領発揮といったほどにキャラメルのような甘い香りが上がってきます。
甘みも更に増して、まさに甘露といった状態に。
これはいいですね。
褐色の柔らかい葉底です。
非常に肥えてふっくらとした芯が殆どを占めています。
おそらく一芯一葉で摘んでいると思われます。
大きさも均一、芯の大きさが揃っています。