timor's log

Information

This article was written on 15 4月 2014, and is filled under delicious teas, 中華人民共和国, 広東省, 青茶 Oolong Tea.

坪坑老枞(坪坑老欉)

坪坑老枞(坪坑老欉)

茶農家さんGの坪坑老枞(坪坑老欉)です。
鳳凰単欉の産地、鳳凰鎮の中でも坪坑头村(坪坑頭村)にある
樹齢250年以上の古茶樹から作られています。
品種の名前はなく、これ自体が他と違う種として扱われています。
当然、この茶樹からしか摘み取れないため生産量は少なく
年によっては生産自体を見送るという茶樹です。

黒々とした細い縒りの茶葉です。
所々にある白毫の白が鮮やかです。
細やかな強い艶があり、全体的に光っているような印象です。
大きさは中程度、均一です。砕けも少ないようです。

本来であれば鑑定杯を使用するようなレベルのものではありませんが、ごめんなさい。

坪坑老枞(坪坑老欉)
鑑定杯使用(左:1煎目 右:2煎目)

深みのある甘い複雑な香りがあります。
落ち着きも感じさせる厚みのある深さを持つ香り。
何となく塩気を持つような、杏系のような複雑な香りです。面白い。
味わいは複雑で見事なミネラル感、旨みに甘味と微かな酸味が加わって
香りに負けず劣らず複雑。ちょっと凄みを感じる複雑さです。
マニア向け?(笑
赤褐色の水色は透明度、亮度共に高いです。

坪坑老枞(坪坑老欉)
蓋碗使用

黄金色の透明な水色です。亮度も高く、宝石のような美しさがあります。
香りはやっぱり複雑。何と形容していいものか分かりません。(^^;
強い香りではないけれど、何となく干し杏のような
でもそれとは違う、とても複雑で品格のある独特の香りです。
驚くのは旨み。
鳳凰単欉にこんな複雑なミネラル感と旨み、滋味を持つものがあるのかと
感心させられました。出汁系鳳凰単欉といったところでしょうか?
う~ん、でも出汁系という言葉だけではこの複雑さと奥深さは表現できていないような。
確かに鳳凰単欉の味わいなのですが、今まで知っているどの鳳凰単欉とも違う
別格と言って良いほどの味わいです。何か格が違う。
凄いです。

坪坑老枞(坪坑老欉)

柔らかく弾力のある葉底です。
大きさもほぼ均一、砕けもほとんどなく、丁寧な製茶であること
そして製茶技術がしっかりしているのが分かります。
肉厚の茶葉は本当に柔らかく、しっかりと醗酵されているのが分かります。

分かっているだけで樹齢250年とのことなので
本当はもっと古樹なのかもしれません。
香り重視ではなく、味わい重視というのは古樹ならではなのかも。

コメントを残す