江蘇省の茶業さんAの宜兴红茶(宜興紅茶)です。
2015年の5月に作られたもので、ようやく落ち着いてきました。
以前に宜興紅茶をエントリした際にも触れていますが
紫砂茶壺で有名な江蘇省の宜兴(宜興)太湖周辺の山間で作られています。
別名を羡红茶とも呼ばれ、地元の人たちを中心に親しまれている紅茶です。
この地域は珍しく緑茶よりもこの紅茶を楽しむ習慣があります。
もちろん緑茶も作っているのですけど。
宜红(宜紅)と略して呼びたくなってしまいますが
こちらは湖北省宜昌の紅茶を意味しています。
細い縒りの黒褐色が美しい茶葉です。
金毫も多く、バランスよく刺し色が入っています。
大きさはまず均一、甘い花香が感じられます。
嫩度も外観からは高そうな感じを受けます。
赤褐色の透明な水色です。亮度も高く出ています。
香りは高く甘い花果香が綺麗に出ています。
味わいは素直で深みのある優しい甘さと
その奥に微かではあるけれど滋味に繋がるような心地よい収斂味があります。
といっても鑑定杯を使用して分かるような微かさです。
苦みや「渋み」、雑味というものは感じられず
自然に美味しいといった感じの素直なバランスに仕上がっています。
磨き上げた銅のように美しい水色です。
透明度、亮度共に文句なく素晴らしいレベルです。
香りは優しい花果香で、主張するような感じでもなく
自然な感じで心地よく感じられます。
それに対応するように味わいも優しい甘さと奥行のある滋味が
素直に、でもしっかりとあって、身体になじむような美味しさとでも言う感じです。
ここ最近、主張するような強さのある紅茶が多い中
こういった肩の力が抜けた自然体で楽しめる紅茶は貴重かもしれないなぁと
改めて思ってしまいました。
宜興の人たちに愛されているのが分かります。
煎持ちも良く、ゆるゆると終わりに近づいていく感じです。
ちゃんと丁寧に作られているなぁと感心するほど。
艶やかで繊細な葉底です。
茶葉の砕けもなく、嫩度も高いのが分かります。
柔らかく弾力も十分。大きさもやっぱり揃っていますね。
自然に飲み続けられるというお茶って実はなかなか難しいと思うのですが
まさにこの紅茶は力を入れずに普通に、そして十分すぎるほど美味しいと思います。
こういうお茶って実は意外と難しいですね。
赤ウーロン茶って以前アサヒやjtからペットボトル売りされていておいしかったんですが、何の茶葉か
お分かりでしたら、教えてください。
初めまして。
メーカーの人間ではないので確実には分かりませんが、高発酵烏龍茶ではないでしょうか?
紅茶までの発酵度ではないけれど、通常の青茶よりも発酵を高くしたという青茶は台湾をはじめ各地で見られます。
ご参考まで。