メーカーさんIの岩茶、千里香です。
十大岩茶に挙げられる品種の1つで香り高いのが特徴です。
名前の通り、千里先まで香りが届くと例えられる程の香りの良さを持ちます。
この千里香も今年の出来が非常に良く、現地でも絶賛されていました。
黒に近い褐色の茶葉です。
まれに赤褐色の茶葉が差しこんだように見られる程度です。
深みのある艶を持ち、葉は全体的に小さ目で揃っています。
砕けは確認できません。
縒りは結構きつめ。
深みのある甘い花香と程よい火の香ばしさで、非常に上品な香りです。
橙褐色の水色で透明度、亮度共に高いです。
岩韻もしっかり感じられ、柔らかな酸味と旨味、甘さのバランスが良く
鑑定杯淹れでも後を引く感じです。
2煎目も続く香りと旨味のバランスがそのまま崩れずにあります。
若干苦みを感じますが、旨味に転化する系統で嫌な感じではありません。
逆にこれが味に複雑さを与えているようです。
名前の由来通りに香りは非常に良く続いています。
回甘が強いのも特徴的です。体の中から香ってくるようです。
金色の綺麗な水色です。
流石と納得する程に素晴らしい甘い花の香りを感じます。
味は驚く程に甘味が強く、鑑定杯で感じられた微かな酸味や苦みはそうと感じられず
予想通りに味の奥行を出しています。
これは美味しい。
香りが素晴らしく、飲み終えたあとに体の中から香りを感じます。
煎持ちも良く、面白いことに煎を続ける方が甘さが増してきます。
煎を重ねるごとにどんどん変化していくタイプの岩茶です。
驚く程に柔らかく、綺麗な葉底です。
発酵の度合も程よい感じで、葉の大きさも揃っています。
艶も強く、砕けも少ないです。