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This article was written on 28 6月 2014, and is filled under delicious teas, 日本, 紅茶 Black Tea.

手摘み川根茶 2014年一番茶

友人の茶農家さんの川根茶、2014年一番茶です。
手摘みになります。

肥料を多用することなく、無農薬で育てられた茶樹を使用しています。
実際、独特のうまみを求める日本茶の場合
肥料を沢山使うように指導されているようです。
が、この窒素肥料の多用による独特のうまみが非常に苦手で
私の場合、大概の日本茶はいただくと具合が悪くなってしまったりします;
こちらの川根茶は肥料を多用していないので、美味しく楽しめる
私にとっては貴重な日本茶です。(^^;

しかし、この窒素肥料の多用というのは、うまみや甘味を引き出すというだけでなく
生産量の向上にも役立っているわけで、日本茶は当然ですが
中国茶でもかなり浸透してきています。
よく有機肥料なら安心という方もいますが、それはちょっと違っていて
成分をコントロールできない有機肥料よりは、
きちんとコントロールできる化学肥料の方が目指す品質を作りやすいです。
以前、日本の老師に茶樹は窒素肥料を多用すると発がん性物質を形成すると伺いましたが
(成分とか聞いておけばよかった;)
そういったことからも最低限の肥料で栽培して欲しいと思うのですが
日本の場合はなかなか難しいものがあるようです。
私の知っている中国の作り手さんたちは、高級茶には可能な限り肥料は与えません。
味が独特な方向に変化してしまうので。
なかには無肥料という場合も多いです。
その分、高級茶として販売できる市場があるのですが、日本の場合は難しいですね。
残念なことではありますが・・・

艶やかな深緑の茶葉です。
綺麗な花香と海苔香が感じられます。


鑑定杯使用

しっかりとした黄色の水色です。
茶質がかなり出ているので透明度は普通。亮度はしっかりあります。
香りは爽やかな花香と微かな海苔香、豆香があります。高さも充分。
味わいは気持ちのよい筋の通った苦味が甘さに転じて濃厚。
ミネラル感もしっかりあり、厚みのある複雑なうまみを形成しています。
今年のは相当良いんじゃないですかね。日本茶でここまでってなかなか凄いです。


蓋碗使用

相変わらず日本茶用の急須を持っていないので蓋碗で。(^^;

低温で淹れると見事に苦味が消えて甘いうまみの塊のようなお茶に。
これは美味しい。
茶質がしっかりでている水色で、金色の美しい色合いです。
亮度もしっかり。
綺麗な花香と柔らかい海苔香が心地よく、浅蒸しならではのバランスの良さがあります。

綺麗な新緑色の葉底です。
柔らかさは抜群。肉厚でふっくらした葉底です。
葉底からも綺麗な花香があり、食べても美味しいという。

今年の川根茶の出来はかなり良いですね。
例年より寒かったせいか茶摘が遅れたのが気になっていましたが
その分自然なうまみをしっかり溜め込んでいるような美味しさがあります。

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