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This article was written on 17 8月 2013, and is filled under delicious teas, 中華人民共和国, 福建省, 紅茶 Black Tea.

桐木 野生红茶

桐木 野生红茶

メーカーさんIからいただいた桐木 野生红茶です。
正山小種の産地である桐木で自生している野生茶樹から作られた
貴重な紅茶だそうです。

最近、野生茶というものが非常に多いです。
これは中国で野生茶というカテゴリが流行っているから。
今まではごく一部の雲南省の山奥で作られる普洱茶位にしかなかったのですが
(それも殆どは野生茶樹とは言えないような・・・)
今は緑茶にも白茶にも青茶にも出てきました。

ということで、殆どの「野生茶」は偽物といっていい状態です。(^^;
工場で作られる「野生茶」なんてものもありますし(ありえない・・・)
野生茶樹でも本格的に収穫を行うために肥料を与え始めたり
酷い場合は農薬、周囲に除草剤を撒くケースも多くあります。
実際、普洱茶の古茶樹にこのケースが多く
そもそもが山奥で人が近寄るのすら大変なジャングル状態の中にあったのですが
収穫しやすいように除草剤を撒いているということもしばしば。
(農薬はよくないと知っていても除草剤には気が回らないという人が多いです;)

そもそも、野生茶とつくものは流通できるほど生産できることは殆どありません。
中国の市場などにある生産者から買い入れて販売しているようなお茶屋さんが
販売しているほとんどは大量生産の野生茶。(^^;
岩茶の野生茶は茶樹が慧苑岩近くにあるそうですが年間2斤(1キロ)しか作れず
まず販売されることはありません。
それを収穫する権利を持っている作り手が
(2件ほど作っている作り手さんを知っていますが、どうやら同じ茶樹を指しているようです)
持ち回りで今年はAさん、来年はBさんと収穫、製茶しているようです。
こうして作られるお茶は僅かで貴重なため、
自家用か大切なお客さんにしか譲らない(or贈答品)として使われます。
流通できる量がありませんしね・・・
上のリンクの野生岩茶は知り合った茶農家さんにお願いして
譲っていただきましたが、当時50gで2〜3万円位しました。(^^;
別の作り手さんの野生岩茶は今年のものがまだ火入れ中とのことで
秋には入手できそうな感じです。(こっちは貰えるらしい♪)

という状態で、大概、来歴がはっきりしない野生茶は野生ではないのですが
(飲んでみると全く質の違う甘さを持っているので何となく分かるんですが)
この紅茶は来歴がはっきりしているもので
現在は外国人の立ち入りが禁止されている桐木の原生林の中にある茶樹から作られています。
桐木の中でも既に正山小種の生産用に管理されている茶畑はありますが
(といっても、上質なものは肥料すら与えていないので、あるいみ野良なのですが)
そうではなく、周囲の原生林の中に点在する茶樹から作られています。
ちなみにこの原生林、今では保護が厳しくなって、野生茶樹を見つけたからと
そのまま畑に開発しちゃえということは全て禁止されています。(既にあるもののみ)
許可を得ている茶畑以外、枝一本切るのも禁止されていますから
もしかしたらこの紅茶、本当は摘んではいけないのかもしれません。
(聞きませんでした。怖くて;)
この紅茶の年間生産量は3斤(1.5kg)です。
とあるお礼として沢山いただいたもので、そのうち500gがウチにあります。(^^ヾ
この作り手さんの奥様と仲良しという事もあっていただいたのですが
彼女は紅茶というとコレか妃子笑(の良いもの)か金駿眉しか飲まないんだそうで;
羨ましい。(笑

黒褐色の縒りのきつい茶葉です。
所々に金毫があります。
非常に細かい艶があり、全体的に光っているような印象を受けます。
大きさは小さめで均一、砕けもないようです。
甘い香りがあります。

貴重なお茶なので鑑定杯は使用していません。

桐木 野生红茶
蓋碗使用

見事な琥珀色の水色です。透明度はもちろん、亮度が素晴らしく
まるで宝石のようなお茶になっています。
香りは素晴らしい花果香。最後は綺麗な甘い花香が残ります。
口当たりが柔らかく、野生茶樹ならではの自然な甘さが広がります。
さらりとした甘さなのですが、余韻が強く、奥行きがあり素直。
微かな柔らかい酸味と気が付かない位の蜜蝋っぽさなどが複雑で
分厚い旨みを形成しています。
これは美味しいです。金駿眉よりいいですね!

煎を進めると清涼感のような、すっとする感じが出てきます。
これって福建のというか桐木独特の味わいですね。
金駿眉や妃子笑、正山小種の標高の高い地域で作られた上質な紅茶には
大概出てくるタイプの清涼感です。
味わいも深くなってきて、美味しさが増してくる感覚です。

煎持ちが非常に良いです。
香りの持久性も良く、いつまで経っても底が出ない感覚。
紅茶でこの煎持ちの良さは凄いですね。
野生茶樹って香りの持久性がそれほど強くないものが多いのですが
これはかなり続きます。
金駿眉ほどではないですが、正山小種あたりよりずっと持久性がいいです。

桐木 野生红茶

当然という位に美しい葉底です。
一芯二葉で摘み取られているようで、芯も多く、嫩度も高いです。
しっかり肉厚の葉でありながら、柔らかくて弾力のある茶葉で
大きさも揃っていて、砕けも殆どありません。
まだ綺麗な花果香がしています。

こういった上質な紅茶は年数を経た方が、もっと味に深みがでて甘くなります。
大事に育てていこうと思います。(^^

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