福建の茶業さんEの正山小种(正山小種)です。
いつもお世話になっているC老師からご紹介いただきました。感謝。(^^
無焙煎とあるのは、正山小種にある松の枝を使った焙煎を行っていないことから。
というのもC老師が焙煎香が好きじゃないために
特別に言って作らせたんだそうです・・・(^^;
桐木の保護地区内ですが、比較的標高の低い場所のもので
(といっても一般的な正山小種は保護地区外が殆どなので、全体からしたら標高は高めです)
2015年3月28日の摘み取りになります。
黒褐色の艶やかな茶葉を基調に金毫が多く見られます。
茶葉は小さ目の細い縒りで大きさも均一。砕けは確認できません。
非常に美しい茶葉で、その細やかさからも明前茶の嫩度を持っているのが分かります。
たまに無焙煎の正山小種は見かけますが、茶葉の繊細さというか嫩度というか
外観だけでも茶葉の美しさは群を抜いています。凄い。
通常の焙煎を行った正山小種と比べても、かなり素晴らしいと思います。
褐色の綺麗な水色です。亮度、透明度共に非常に高く出ています。
香りは綺麗な花香と飴を連想する蜜香。
味わいは爽やかで柔らかい甘味に滋味というような旨味がしっかり。
ミネラル感も感じられ、非常に上品。
これは相当良いお茶だなぁと思わせるような完成度の違いを感じます。
銅色の美しい水色です。透明度、亮度が非常に高く出ています。
清らかで上品な甘い花香と
バランスの良い甘味とミネラル感がしっかりと感じられて
本当に品の良い上質な紅茶と感心するほど。
無焙煎の正山小種だからというよりは、上質な中国紅茶という感じ。
この清らかさはなかなか出会えないように思います。
褐色の葉底です。
驚くほどに細かい芽で構成されています。大きさも均一。
細かいながらも柔らかく弾力があります。
砕けもなく、改めて凄さが分かるような見事な葉底です。
流石、老師。(^^
実際、このレベルの無焙煎で作られた武夷紅茶は金駿眉として販売されると思います。(^^;
正直に言えば流通している「金駿眉」の殆どがこのレベル以下だと思いますが・・・
金駿眉とは製法が若干違うので、本物の金駿眉と比べると味わいが違うのですが
プロの茶商(中国でも)でも本当の金駿眉を飲んだことのある人は少ないですし
分からないというのが正直なところだと思います。
これをちゃんと正山小種として紹介する老師に対しても改めて尊敬です。
やっぱり大学系の方だけあって教育的な人なんですね。(笑