12月 132012
 

民国60年 包種老茶

台湾・石錠の茶商さんAの倉庫で発見した民国60年の包種老茶です。
忘れ去られていた包種老茶で非常に良い状態です。
(もちろん、その後に軽く火を入れたりして調整しています)

4~5年前に作られた包種茶の老茶というのは見かけますが
さすがに民国60年、つまり1971年の老茶は初めてです。
41年ですもんね・・・
台北あたりではこれらの偽物を見かけることがありますが
出所もはっきりしている正真正銘の本物でこの年代ものというのは初めてです。

ちなみにこの倉庫には分かっている年代物が他にもあって
1900年代に台湾からFormosa Teaとして海外へ輸出していた頃の
その輸出木箱入りのお茶がそのまま保管されています。
こちらも狙っているのですが・・・ダメっぽいです。(^^;

葉の形がそのまま分かるような非常に綺麗な茶葉です。
褐色の茶葉は艶がしっかり出ていて砕けもなく、本当に綺麗。
酸化している様子もなく、この状態で残っていたのが驚きです。
葉の大きさは均一です。元々良い茶葉だったんだろうなと思わせる感じです。

鑑定杯の使用はしていません。

民国60年 包種老茶
蓋碗使用

褐色の非常に綺麗な水色です。
透明度はとても高く、亮度も高いです。
1煎目のみ微かな陳香があります。
落ち着いた花果香と火の香りがあります。
味は驚くほどに複雑な旨みと、とろりとした甘さ、南国の果実を思わせる柔らかい酸味が
老茶とは思えないほどフレッシュに感じられます。
それでいて老茶ならではの優しさ、柔らかさがあり、これは美味しい。
本当に何と表現して良いか分からない程に複雑で美味しいです。

煎持ちも非常に良くて、包種茶とは思えないほどです。
飲み進めると4煎目あたりから、ふっと花の香を感じたり
甘みがどんどん強くなってきたり、底が見えないお茶です。
7煎目を越えたあたりからは甘さの他に、ほんのりとした塩気も感じます。
どんどん表情が変わっていく感じ。

全体を通して優しく柔らかいのは変わりません。
しみじみ、美味しいですね。凄い。

民国60年 包種老茶

老茶なのでそれなりの硬さはありますが、ふっくら柔らかく肉厚の茶葉です。
艶もあり葉脈の感じも若く、非常に美しい葉底です。
砕けもなく、葉の形がそのまま残っています。
40年以上経っているのに、ここまで完璧だと感動できる程です。


今日で自分の所属会社が運営しているお茶のWebショップが1年経過しました。
(卸はそれ以前から行っていましたが)
宣伝もろくにしていないような、ましてやちょっと変わったお茶や高額(笑)なお茶ばかりの品揃えで
細々と運営していこう位の気持ちだったのですが
予想を遥かに超えて、自分でも驚くほどに多くの方にご利用いただき、本当に感謝しています。
ありがとうございました。
こちらのブログは個人として運営していますが
ショップと共通してアクセスしてくださっている方も多いので
この場でお礼と個人的な雑感を書かせてください。

思い起こせば1年前、お茶のWebショップをはじめますと
それまでお世話になっていた国内外のお茶屋さんへ報告した際
みなさんの反応は本当に様々でした。
それまではヘビーマニア(?)としてお茶を大量購入するお客の一人だったのですが(今も?)
同業として応援してくださったり、冷たくなったり(笑)・・・
国外のお茶屋さんたちは殆どが応援してくださいました。
中でも長年のお付き合いのあるいくつかのお店は仕入れを教えてくれたり(共同仕入れとか)
自社の事務所のように使わせていただき、輸出業務まで行っていただいています。
国内のお茶屋さんは反応は実に様々で、応援してくださる方もいれば、ライバル視されたり
中には輸入・検疫手続を教えて欲しいという先輩までいました。(今までどうしてたのか・・・;)

今も一番忘れられないのは、恩師でもある国内のお茶屋さんのオーナーをされている大先輩に
「一緒にお茶を広めていきましょう」
と言っていただいた言葉です。
実は厳しい反応が多くて、仕方が無いとはいえ少々へこたれていた当時の私には
本当に涙が出るほど嬉しく、励みになった言葉でした。

それから1年、今までお茶を楽しむ習慣の無かった方から
私たちのお茶を楽しんでもらったことでお茶を飲むようになりましたとか
美味しいですねといっていただく機会が増えて
少しはお茶を広めるお手伝いができたかなぁと嬉しく思うことも増えました。
以前からお茶を楽しんでいた方からは
こんな美味しいお茶があったんですねというお言葉をいただくこともあり
日本でも普通に入手できるような入門的なお茶ではなく
現地でも上質とされているお茶にこだわってきた苦労が報われるような
(当然コストは入門的なお茶の数倍以上だったりしますので・・・)
もっともっとお茶を好きになってもらえるお手伝いができたかなぁと
やっぱり、とっても嬉しく、ちょっと誇らしいような
これからもがんばろうという元気をいただいたような
とても幸せな気持ちにしていただいています。

老師、恩師をはじめ、協力してくれている世界中の友人たちに改めて感謝の気持ちでいっぱいです。
何より、Webショップをはじめ、私たちが選んだお茶を楽しんでいただいた方には
本当に心から感謝しています。
本当にどうもありがとうございます!
最近は暖かいメッセージをいただくことも多く、PCモニターの前で笑ったり涙ぐんだりと忙しいです。(笑

まだまだご紹介したいと思うお茶が沢山あります。
コスト的な問題や通関・検疫を通すための量の確保ができなかったり
色々と難しいお茶も数多くあるのですが、これからも1つずつ問題を解決していきたいと思っています。
来年はもっとマニアックに行こうかななんて思ってたりします。(^^ヾ

1年という節目に普通には出会うことすら難しい、この包種老茶を楽しめるのは不思議な茶縁のおかげです。
この日にこの特別なお茶が楽しめることに感謝します。

※このブログのお茶の感想については こちら

 Posted by at 10:06 PM

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