咸阳泾渭茯茶有限公司の泾渭茯茶(涇渭茯茶)です。
泾渭茯茶の中にも様々な品質、商品があるのですが
こちらは贡福尊品(貢福尊品)という商品名になっています。
昨年、工場見学をさせていただいたときにいただきました。
このお茶に使われている茶葉は夏茶だそうで
茶葉等級は优质级(優良級)とあります。
生産年は2013年7月10日とありますが、おそらく工場出荷時の日付です。
茶葉自体は数年醗酵させてあるものです。
缶に茶頭のような茶葉がゴロゴロと入っています。
(一応、紙で中蓋があったのですが中国でバリバリ開けてきてしまいました;)
容量は280gとのこと。ほぼ半斤といったところです。
1つ1つの塊は丁度1回分の茶葉の量位の大きさになっています。
(日本人的には2~3回分といったところ?)
茶頭というよりは、この商品のために割ったという感じの断面です。
手軽に飲みやすくという感じなんでしょうね。
全体的に艶があり、濃い褐色。金花の黄色がちりばめられています。
夏茶らしく茎が確認できます。
香りも素直な心地良いさわやかな黒茶の香りです。
鑑定杯を使用するようなお茶ではないので使用していません。
(標準葉も無いし・・・)
1煎目(といっても洗茶はしています)はまだ固形茶が崩れていないので
水色も薄いのですが綺麗な琥珀色です。
透明度、亮度も高く、糯米香があります。
味わいは薄いものの、しっかりとした落ち着きのある甘味が出ています。
滋味のような旨みもあって、これはこれで美味しいです。
2煎目、3煎目と続いて固形茶もすっかり崩れた感じになると
褐色の水色になります。
若干濁りが出てきたのは水との相性か、金花の影響かも。
亮度はしっかり出ています。
香りは糯米香。次第に棗香も微かに感じられます。
味わいはしっかりとした甘味、柔らかい渋味が感じられます。
ミネラル感も出てきて、夏茶らしいしっかりとした味わいです。
煎持ちは当然というか恐ろしいほどに続きます。
15煎は余裕で続けたような。(^^;
途中で果物ような味わいも出てきて、なかなか奥が深いお茶です。
しっかりと揉み切られたような茶葉です。
夏茶にしては意外と柔らかく、弾力があります。
茎の部分もしっかりありますが柔らかいです。意外。
茶葉の大きさも比較的均一、丁寧に綺麗に作っているなぁという印象です。
泾渭茯茶は近年復活した黒茶のため
チベットなどの辺境の地へ送られている辺茶かというと少し違います。
全く送られていないということはないようですが
やはり蔵茶や茯茶といったものの方が現在は主流となっているようです。
とはいえ、泾渭茯茶の会社では近年、価格が高騰した普洱茶のようにならないよう
一般の人々が日常的に楽しめる価格帯を守る方針を掲げているそうです。
が、実際は本当に?と聞きたくなる位に価格の高いラインナップもあったりして
時間の問題か、はたまた一般ラインと高級ラインとで売り出すのかな?とか
まぁ色々余計な予測をしてしまったりします。(^^;
そんな中でもこれは一般ラインの中の上といったところでしょうか?
癖が無いので飲みやすく、価格もそこそこなので面白いかなと思います。
まぁ殆どの日本人には大きすぎなんですけどね。
そのうち旅行記の方かショップブログでご紹介すると思いますが
新しく作られた工場だけに非常に衛生的で綺麗な工場でした。
昔ながらの渥堆技術と最新(でもないけど)技術が同居しているような。