北京の行きつけのお店で購入した2010年の滇紅(雲南紅茶)です。
雲南省はまだ紅茶産出の歴史が浅いものの(30年ほど)
非常に良質な紅茶を産出していることでも知られています。
一般的に茶樹は南へ行くほど大葉種(葉が大きい)が多く
葉が大きければカテキン含有量が多いことが殆どで
結果として紅茶に適した品種が多く作られています。
逆に言えば小葉種で紅茶を作っても同じようにはならないんですね。
なので小葉種が殆どの日本では紅茶があまり作られず
緑茶向けの品種になっています。
滇紅は工夫紅茶に分類され、雲南省の西南部で生産されています。
有名な生産地としては临沧市(臨滄市)、保山市、思茅地区、西双版纳
德宏(徳宏)、红河(紅河)地区などが挙げられます。
一芯二~三葉で摘み取り製茶しますが
特級は一芯一葉で摘み取られることが多いです。
金毫(ゴールデンチップ)が多いです。
良質なものだと金毫のみで作られている場合もありますが
この茶葉はそこまで金毫だけにはなっていません。
ただし、金毫のみで作られている見た目は上質なものでも
実際にいただいてみると味や香りが追いついていない場合も多いお茶で
選ぶ際には注意が必要なお茶でもあります。
(金毫のみの茶葉はわりと簡単に見つかります)
袋を開けた瞬間からキャラメルのような甘い香りがしてきます。
しばらくこの香りだけで満足できるような感じです。
褐色の水色です。
花の香りとキャラメルのような甘い香りがとても強く出ています。
味も甘みが強く、渋みや雑味は一切感じられません。
飲み終わった後にまた違った華やかな花の香りも感じることができます。
柔らかい、とろっとした茶水です。
鑑定杯で淹れているので相当に濃いはずでも美味しくいただけます。
濃いめのオレンジ色をした水色です。
甘さと花の香りが引き立つバランスです。
大きさの揃った綺麗な茶殻です。
殆ど芯のみか一芯一葉で構成されています。
柔らかく艶のある茶葉で形も崩れず綺麗です。