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This article was written on 25 6月 2014, and is filled under delicious teas, 中華人民共和国, 浙江省, 緑茶 Green Tea.

特二 安吉白茶

浙江省で茶業を営む友人が作った安吉白茶です。
特二とあるので相当に良いお茶です。
一応、特一も薦められたのですが、安吉白茶に限らず大概特一になってしまうと
希少性とかそっちが優先されてしまって、味わいなどが繊細すぎて良く分からないという・・・
美味しく楽しむという観点では特二あたりが一番良い気がします。

数年前の大流行(中国)もここ最近は落ち着いて
すっかり定番の緑茶として定着してきた感のある緑茶です。
その名前から白茶と勘違いしている人も多いそうですが
(実際、中国の人でも勘違いしている人はいます;)
安吉白茶は緑茶です。
突然変異種から定着させた白叶一号(白葉一号)という茶樹品種から作られる
れっきとした炒青緑茶です。

緑黄(緑が主体の黄緑色という評茶用の色を示す言葉です)の美しい茶葉です。
一芯一葉から一芯二葉で摘み取られているようで、大きさは均一。
嫩度も高いです。
砕けも少なく殆ど確認できません。
綺麗な花香が感じられます。


鑑定杯使用

薄い黄色の水色です。
透明度、亮度共に高く綺麗に出ています。
香りは高い花香と豆香。持久性もあります。
味わいは安吉白茶独特のうまみと甘味。複雑なミネラル感も合わさって
実に上品で良いバランスにまとまっています。
回甘もしっかり。若干粘性のあるような茶質の良く出ている茶水ということもあり
余韻がしっかり感じられます。
雑味、渋味、苦味などはありません。


蓋碗使用

金色の美しい水色です。
透明度も亮度もこの上ない位によく出ています。
見事な清らかな花香。とても高くあります。
しっかりと甘く、ミネラル感もしっかり。美味しいです。
良いお茶に仕上がってるなとしみじみ。

柔らかい綺麗な葉底です。
ほぼ一芯二葉で揃っていて、大きさも均一。
しっかりふっくらした肉厚の嫩葉で構成されています。
丁寧につくられているのがよくわかる美しさで
砕けなどは殆どありません。

よく中国緑茶好きですねと言われるのですが、今となってはそうです。(笑
最初は多くの人と同じように青茶好き、そこから黒茶に行き・・・だったのですが
中国茶を理解しようと思うと基本は緑茶であると言われていることが
そうかも・・・と納得できるタイミングがあり
そこから意識して飲むようになって、今や立派な緑茶好きになりました。(^^;

緑茶はそのシンプルさ故にその良し悪しがダイレクトに出てしまうお茶でもあります。
茶園管理から製茶、保管方法、
そして淹れ方、それぞれの技術の差が出やすいお茶だと思います。
製茶で失敗した緑茶を火入れで飲めるように誤魔化すということもできません。
(他の茶類はある程度できたりします。致命的に失敗していたら無理ですが;)
中国緑茶の場合は攤放と呼ばれる微発酵(場合によっては結構発酵させるものも)もあったり
他の茶類の基本と言われるだけあって、かなりの必須要素がその工程に含まれています。

私は中国緑茶は低温で淹れません。熱湯で入れています。
中国緑茶の上質なものは高温の方が香り高く甘く美味しく入ります。
ただし、これにはちょっと技術が必要かもしれません。
湯温を下げることはしませんが、湯を注ぐ角度や勢いなどで
好きな味わいにコントロールしていきます。
そういったことができるようになるのも、やはり緑茶を飲み続けているから。

ということで龍井茶からはじまり
(最近龍井茶を飲まないのは昔に散々飲んだ&本物は現地でも高すぎなので・・・)
浙江省、安徽省、四川省と色々飲んでいますが、まだまだ先が見えないほど
そのバリエーションに富んでいます。これがもう今や面白いんですけどね。
ただ、意識して緑茶を飲むようになってから、審評も淹れ方も理解しやすく
自分でも分かるほどに理解が進むスピードが早くなりました。
中国茶を理解したいという場合はぜひ緑茶を意識して淹れて飲むのがおすすめです。
緑茶をコントロールできるようになると青茶や紅茶などの他の茶類も
とても美味しく楽しめるようになると思います。(^^

そんなこんなで大量に勉強用緑茶がある我が家ですが
午前中は意識を覚ますためにも集中して緑茶を、午後から夜は他の茶類をと消費しています。
先日、審評以外でどの位のお茶を飲んでいるか計算していたら週平均250gでした・・・

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