祁門紅茶場Aで購入した特二 祁门(祁門)です。
茶葉の生産が自由な現在においては祁門紅茶場は1つではありません。
紅茶場という名前のついた「工場」はいくつかあります。
この茶葉を購入した紅茶場は非常に古く、おそらく元々国営の、かなり古い方です。
もしかしたら一番古いかも。(確認していません)
良く、古くからある祁門紅茶場が最高品質だとしている記述を見かけますが(wikiとか)
現在においては正しくないかなと思います・・・(^^;
結論から言えば、品質的な面だけを見れば他の工場の方が良い品質であります。
古くからの作り方を守っているという部分では正しいですが
技術的進歩は行われていないような印象を私は持っています。
祁門の等級は以下のように分類されることが多いです。
これは祁門の伝統みたいな、このあたりの等級の付け方です。
(最近ではまた異なる等級の呼び方も増えてきました・・・)
ただし、他のお茶と同様に品質基準はその工場によって様々です。
ですので本当に素晴らしい礼茶もあれば、いくらなんでも・・・という礼茶もあります。
なので殆どのお茶に関して、等級というのはあまり当てにならないんですね。
良心的なところでは、その工場や生産者「だけ」の基準といった独自路線な等級付けはせず
「一般的」なレベルと同じような品質で等級をつけたりしますが
これも評価する人の基準なので難しいです。
良いものばかり飲んでいる人にとっては厳しいでしょうし、逆もあります。(^^;
祁門では贡茶(貢茶)レベル以上のものは流通しないと言われています。
が、現実の等級付けがそのような状態なので、実際には流通していると言えます。
一般的な流通では少ないと思いますが、力のあるお店やコネがあれば
意外と簡単に入手できたりします。これは他のお茶と同じですね。
それがどんな贡茶(貢茶)かはその工場次第ですが。(^^;
そして各等級の中でも更に等級付けされます。(これは中国茶全体で共通)
特级一とか特级二といった感じです。
上、下みたいな感じと思っていただいて良いと思います。
ということで、こちらはその古い紅茶場の言うところの特级(特級)
その中でも下のランクです。
祁門らしい細かく細い縒りで、全体として黒褐色の茶葉です。
金毫が若干ではありますが確認できます。
艶はありますが、少し乏しい印象を受けます。
宝光と呼ばれる祁門独特の艶は感じません。
大きさは揃っていますが、全体的に少し祁門にしては大きめです。
見事な蘭香が出ています。
赤褐色の水色です。透明度も亮度も充分にあります。
花果香と煙香を感じます。
味は甘みと柔らかく微かな渋み、酸味があります。
ごく僅かに収斂味と苦味も。
このあたりが複雑な味わいを形成している感じです。
香りの持久性は高いです。
褐色の綺麗な水色です。
透明度も充分に高いです。
甘さと厚みのある旨みのバランスが良く
素直に美味しくいただけるような、優しい印象のお茶です、
香りは花果香があるものの、ちょっと弱いのが残念。
煙香は微かにですが、目立たないもののあります。
嫩度は普通といった感じです。
赤褐色の葉底で醗酵も均一に行われているようです。
充分に揉切されている葉で大きさは比較的揃っています。
若干弾力に欠けるような感じですが
柔らかさは普通にあります。
この祁門紅茶場では3グレードの祁門を購入しましたが
意外と美味しかったのはこの一番低い特二という面白い結果に。
ただ、どれも「え?これで?」というお値段で、CPはあまり良くないです。
それとここは煙香がどうしても強く、香りが弱めな感じがします。