国内の中国茶専門店Aで購入した特級 舒城小蘭花です。(2012年)
舒城小蘭花という名前ですが、大陸では舒城兰花(舒城蘭花)という名前で
統一されているように思います。
茶葉の形が蘭の花に似ているということから、この名前が付いたと言われています。
歴史の古い緑茶で六大茶類を作った安徽農業大学の陈椽教授の「安徽茶经」という著書には
清朝以前には既に存在していたと記されています。
この地域は古くから製茶が行われていたということもあり(漢代)
おそらく明代末期には存在していたと思われます。
産地は中国の安徽省舒城、桐城、庐江(廬江)、岳西が主な地域で
穀雨前後、4月中旬に摘み取り、製茶されます。(烘青緑茶)
一芯二~三葉で摘み取られたものを小兰花(小蘭花)
一芯三~四葉で摘み取られたものを大兰花(大蘭花)
と一般的には分けられているようです。
実際に流通するときには舒城大兰花とは言わず
単に舒城兰花になっているように思いますが・・・(^^;
傾斜のある専用の鉄鍋で2~3回に分けて殺青などの工程を行った後、
乾燥工程に入ります。
この際、舒城兰花の場合は高温で行う初烘と低温で行う足烘に分けて行います。
(間には茶葉を休ませる摊凉という工程が入ります)
一芯二葉程度で大きさも揃った茶葉です。
白毫で覆われていて、砕けも少なく、綺麗です。
若草色で一部色が濃く出ていて、形も綺麗な朵形(花びら形と訳すべき?)です。
爽やかな花の香りがあります。
透明度、亮度共に高い嫩绿と言われるような薄緑の水色です。
高い花の香りがあり、香りの持久性も良いです。
爽やかな甘さとふくよかな旨みを感じます。
雑味や収斂味などは感じません。ほんの微かに苦味がある程度。
薄い金色で透明、亮度も高い水色です。
花の香りが良く出ていて香りが良いです。
柔らかい上品な甘さと旨みで、まさに芳醇といった感じ。
すーっとするような爽やかさもあって美味しいです。
一芯二葉で摘み取られているようです。
綺麗な淡いモスグリーンの葉底で、葉の形もとても綺麗に残っています。
肉厚でふっくらした茶葉は柔らかくて弾力も充分です。
大きさも見事に揃っていて、良いお茶だなぁとしみじみ。
※参考資料
安徽茶经 陈椽著 安徽人民出版社出版