3月 042013
 

台湾・石錠の作り手さんFからお願いして譲っていただいた老欉佛手です。

佛手といっても大陸、福建省の武夷山の岩茶ではなく台湾の石錠の老欉佛手。
元は武夷山から移植されたと言われています。

この老欉佛手は樹齢100年は軽く越すと言われている1本の老茶樹から取れるもので
年間20キロも作れないという貴重なお茶です。
あまりの美味しさに作り手さんにお願いして入手してきました。

清らかな上質な香りが立ち上ってくる茶葉で
ひと目で「凄い」と思うような外観をしています。
台湾佛手は団揉され、木柵鉄観音のように製茶されることが多いですが、
こちらは自然なゆるい縒りの形状で、なによりその葉の美しさと迫力が凄いです。
一瞬濡れているのかと思うような艶と完璧な葉の状態で緩い縒りと合わさって
力強く、繊細な印象を与えます。
全体的に黒褐色ですが、緑がかった部分もあります。

恐れ多いので鑑定杯は使用しません。


蓋碗使用

金色の美しい水色で透明度も高いです。
亮度もしっかりあります。
儚げだけど上品な甘い香りがあります。
若い樹のように主張する感じではありませんが
この深みのある甘い花の香りは絶品。
微かに南国のフルーツの香りも出ていたり、バターのような乳香も出てきたり
どんどんその表情が変わります。

更に驚くのは茶水に茶質が非常に良く出ていて
口の中にトロりとした感覚が残ります。まるでナメコかジュンサイといった位。
甘さはもちろん、複雑で分厚い旨みが優しくまとまっています。
決して強く出ている感じでも、薄く分かりにくいのでもなく
柔らかさを持って見事に統合されている感じです。
雑味は全く感じません。
凄いです。ワインで言ったらまるでムルソーといった感じ。

煎持ちも非常に良いです。正直、ちょっとウンザリする位長いです。(^^;

優しい香りなので香りはすぐに消えるかと思いきや、ずっと同じ優しい香りが続きます。
むしろどんどん華やかになってくるような感じ。
味も落ちることなく、むしろどんどん旨みと茶質が出てくるような感じで
優しい口あたりで安心していると、しっかりお茶酔いするようなパワーをもっています。

途中4、5煎目あたりからガラリと雰囲気が変わります。
それまでとにかく柔らかい旨みの塊のような印象だったものが
スキっと目覚めたような爽やかな旨みに変化していきます。

で、もう一段凄いのが8煎を越えたあたりから白檀のような
驚くような華やかなパフューミーな香りが出てきます。
旨みも甘さもしっかり出ていて、このあたりからまた一層美味しくなってくるという
予想を遥かに超えた美味しさを持っています。
凄いですね。
10煎を越えてもまだまだ香るどころか、華やかになってくるような
旨みも茶質も衰えずに続きます。

くったくたに柔らかい美しい葉底です。
醗酵もしっかり、均一にされています。
この作り手さん、本当に技術が上手いんだなぁとしみじみ。

自然と折れてしまっている葉もありますが、殆どは葉の形そのままの状態で
開くと破けてしまいそうな程に柔らかいのに、ふっくら肉厚。

台湾の製茶技術の凄さを実感させてくれるお茶でした。凄い。

※このブログのお茶の感想については こちら

 Posted by at 12:06 AM

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