timor's log

Information

This article was written on 08 6月 2014, and is filled under delicious teas, 中華人民共和国, 福建省, 青茶 Oolong Tea.

花香水仙

メーカーさんIの岩茶・花香水仙です。
最近は岩茶の水仙を改めて見直すようなマイブームになっていて
先日、武夷山に行った際にそんな話をしていたら
友人でもあり老板娘(社長の奥様)から、これ美味しいから!といただきました。
なんと慧苑坑。ありがとうございます!(^^

水仙らしく大きめの茶葉です。
細やかな艶があり、大きさも均一で見とれるほどに美しい外観です。
砕けは殆どなく(必死に崩れないように持って帰ってきました・・・)
実に深みのある甘い花香が良く出ています。
黒褐色が基調ですが、部分的に褐色や緑がかった部分もあります。
みたところ中火といったところでしょうか?

普段の試飲や評茶では蓋碗を使用しますが
とっておきの岩茶には良く鍛えた上質な紫砂茶壷で。
実際、上手く鍛えた紫砂茶壷で淹れると美味しさが数倍増しになるのですが
逆を言えば試飲に使ってはダメなんですね・・・(^^;
欠点が分からなくなります。
良く中国でも紫砂茶壷で試飲させてくれるお店がありますが
目的が2つあって、そのひとつは紫砂茶壷を売りたいということ。
(そのお店で紫砂も販売している場合)
もうひとつはお茶の欠点を隠して美味しさ数倍増しにすること。
茶葉で真面目に商売しているお店の多くは蓋碗で試飲させてくれますが
紫砂茶壷で試飲を薦めるお店は避けるか、蓋碗でお願いするのがお勧めです。
家で自分で淹れると大概、あれ?こんなんだっけ?となったりします。(^^;


茶壷使用

鼈甲のような艶やかな美しい褐色の水色です。
透明度も亮度も素晴らしく高くて、しばし見とれてしまうほどです。
香りは見事な甘い落ち着きのある深い花香。
遅れて柔らかい火の香り。
粘性のある、とろっとした茶水で爽やかな果汁のような甘味と微かな酸味
蜜蝋、ミネラル感がバランスよく、しっかりと感じられます。
回甘が非常に強く、かなり余韻も長く続きます。
美味しい。

私の知っている水仙とは別格といった感じです。
同じ水仙とは思えないほど繊細で複雑、柔らかく、それでいて力強さもあります。
煎持ちも良く、結局2日にかけて楽しめました。
いいお茶です。(^^

見事に美しい葉底です。
艶やかで弾力がしっかりあり、砕けも殆どありません。
肉厚でもっちりしているのですが柔らかく、香りもまだまだ出ています。
思わず美味しそうとか思ってしまうほど。
本当に丁寧に作られているのが伝わってくる葉底で
大事に飲ませていただこうと改めて思うような、本当に綺麗な葉底でした。(^^

水仙って正岩でも、半岩でも、外山でも、名だたる岩でも作られているだけあって
大量に流通している品種の1つではありますが、
その分とても奥が深い品種なんだなと思います。
どうしても大量生産の安価な水仙のイメージが強くて
普通に美味しい岩茶位の認識しか無いというケースが多かったりするのですが
全く別の品種じゃないかと思うほどに異なるものなんですね。
ということでしばらくは水仙ブームです。(笑

コメントを残す