北京で購入した若三足水平です。
現代の無名作家によるものですが、形に魅かれて購入しました。
全体のバランスと足の感じが私のツボに入ってしまいました。
足付きのものはたまに見かけますが
いいなぁと思ったのはこれが初めてです。
足の付け具合といい、全体のバランスがいいんだと思います。
土もかなり良いほうだと思います。
気合を入れなくても購入できる価格帯のものでは結構良い方です。
(一般的な「気合を入れなくても購入できる価格帯」とズレてるかもですが;)
使いやすそうではありますが、しばらくはコレクションに入れておこうかと。
20年以上前、まだ大陸の人たちも紫砂茶壷に見向きもしなかったころ
紫砂は台湾や香港あたりで使われるのがメインでした。
ウチの場合は台湾で教わっていたのですが、
養壷は質の低い茶壷にするもので、
良い茶壷は自然に光ってくるので必要がないと言われていました。
実際、養壷による光り方と自然の艶とは違い
自然に艶がでてくるものは、しっとりとした艶になります。
この艶が欲しくて質の低い茶壷は養壷をすると言われたものでした。
同じ光り方にはならないのですが。(^^;
確かに昔とは土が随分変わってしまって、今は養壷が普通なのかもしれません。
が、私の好きな汤宣武クラスのものなどは今でも土が良く
使っているだけですぐに艶が出てきます。
わずか数回の使用で出てくる感じです。
もちろん、お茶の入り方も数回使えば茶壷に香りや味を吸われることもなくなります。
紫砂作家のランクは良い土を扱えることにもあります。
(ただし、実際はコネとかでランクがアップすることが多いようですが;)
良い素材を確保していることももちろん、
硬い土でも造形を作れる腕がないといけません。
一般的に飾りの多いものは、その細かい細工をするために土が軟らかくなる傾向があります。
育てる楽しみも分かるのですが、
良い茶壷で初期の頃から美味しくお茶を淹れることができて
かつ、もっと自然に育てる(鍛える)方が好きです。
どうしても一度良い茶壷を使うと、同じお茶でも入った味と香りは別物ですし
何ヶ月も育てないと育たないなら蓋碗の方がいいんじゃないかとも思ってしまうもので。(^^;
質の良い茶壷は本当に美味しくはいります。
茶壷が好きな方は是非1つは良いものを持っていた方がいいと思います。
現地で5~6万円位のものであれば十分です。
良い道具はやっぱり違います。本当に色々と違うので勉強になりますし。