台湾のお茶屋さんDの蜜香紅茶です。
20数年前であれば台北でもお茶を買ったりしていたのですが
今や台北では個人用にも殆どお茶を買うこともなくなりつつあります。
私の知る限りではありますが、お茶好きの方、そこまででもない方も含めて
台湾の方は意外と台湾高山茶を飲まないという印象です。
若い人には高くて買えないよねというのが実際のところですが
それなりの年齢の方になってくると、派手な高山茶は胃を痛めるので避ける傾向が・・・
昔、台湾でまだ今ほど多くなかったとはいえ、高山茶を買い込んでいると
胃を痛めるからほどほどにね。とか
30歳も過ぎると、もう若くないんだからこういうのを飲みなさいと
高山茶以外を勧めてくれたり、くださったりしたのを記憶しています。
結構、普洱茶とか発酵、火入れのしっかりした
低中海抜の烏龍茶が好まれているような感触です。
まぁ周囲がお酒大好きな人ばかりというのもあるのかもしれません。(^^;
とはいえ、日本のお茶好きの方が台湾へ行くとなれば殆ど台北でしょうし
勉強のためにも最近は台北あたりの日本の方に人気のお茶屋さんで
お茶をたまに入手するようにしています。
で、この蜜香紅茶もそうしたお茶屋さんの扱っているもの。
特に女性に人気があるんだとか。
蜜香紅茶とありますが産地や茶葉品種は不明です。
店員さんに聞いても知らないとの回答をいただきました。(^^;
蜜香紅茶といえばウンカに噛ませた鮮葉を使って作られる紅茶を指します。
発祥は花連県ですが、他にも台東県や、今では魚池郷でも作られています。
(陳年蟬露紅玉紅茶)
褐色の茶葉です。金毫が確認できます。
茶葉の大きさは大き目で不均一。
砕けもそれなりにあるようです。
機械摘みのようで、かなりしっかりした茎も確認できます。
諸事情で鑑定杯は使用していません。
(単にこの時に時間が無かっただけですが・・・)
濃い褐色の水色です。透明度も亮度もしっかり出ています。
香りは低めの果香、かすかに腐敗した葡萄のような香りも感じられます。
蜜香と形容できる香りは感じられません・・・残念ですが。
味わいは柔らかい渋み、甘味、独特のえぐみがあります。
気にしない人なら、台湾の紅茶ってこんな感じなのかとそのままスルーしてしまいそうですが
おそらく過発酵を起こしていますね・・・これ。
パッケージが人気の1つになっているお店らしく、店頭は基本的に包装済みのものだけが並んでいて
時間が無かったこともあり、茶葉の確認も試飲もしなかったのですが
せめて茶葉外観だけでも見ていれば買わなかったなぁと激しく後悔。
結構なお値段したんですよね。これはないなぁ。(^^;
やっぱり・・・と思うような葉底です。
本当に葉底は答え合わせみたいですよね。(^^;
ぎょっとする位に硬いです。ここまで硬い葉底って久しぶり・・・
発酵にムラがあるのも分かります。
多くはしっかり発酵されていますが、緑の茶葉もちらほら。
おそらく過剰に発酵されている部分と全然発酵が進んでいない部分と混ざっている模様。
茎も殆ど枝と呼べそうな位に硬い部分で
機械摘みでもいいので、せめて篩分けすればいいのにと思ってしまうほど。
おそらく変な独特のえぐみはこの枝によるものです。