北京のお茶屋さんAで購入した2011年の西湖龍井です。
浙江省杭州の中でも梅家塢のもので
Aとつけているのは商品名というか、同じお茶屋さんからもう1種類の龍井茶を購入しているので
それとの区別という意味で。
茶摘日は3月25、26日の明前茶で、北京で入手できる最高ランク級の茶葉とのこと。
乾燥茶葉の状態で、むっとする位の花の香がします。
良く中国緑茶の良品には蘭の香りがするなんて言われますが
こういうのを花じゃなくて蘭の香りと言うのかな?なんて思ってしまうような系統の香です。
黄緑がベースで緑と黄土色が混じった龍井らしい扁平の茶葉です。
明前茶らしく儚げな小さめの茶葉です。
花というか蘭の香が素晴らしいです。
部屋の中がしばらくこの龍井茶の香りで包まれているといった程に香ります。
香ばしさと濃厚な蘭の香に蜜香も感じられます。
味の方もしっかりとした旨みと濃厚な甘みに加えて
本当に微かに感じられる渋みと苦味が奥行きを出しています。
茶水が柔らかいです。
綺麗な緑がかった薄い金色の水色です。
甘みが濃厚で、花の香りがかなり強いです。
もちろん、花の香りといっても緑茶ですので青茶の様な香り方はしませんが
感覚としては蜜蘭香龍井茶とでも命名したい感じです。
渋みと苦味は殆ど感じなくなります。
モスグリーンの小さな葉底です。
とても柔らかくてふっくらしています。
食べても美味しくいただけます。(明前茶の茶殻は結構美味しいです)
常々、龍井茶、とくに明前茶は不当に高額だなぁと思っているのですが
(特定のお茶屋さんがというのではなく、全体的に)
このお茶をいただいたときは、このお値段でも仕方ないなと納得しました。
その位に美味しい龍井茶で、ここまで美味しいのも久しぶりです。
このランクの茶葉、高すぎるからなのでしょうけど日本には本当に入ってきませんね・・・(^^;