タイのメーカーさんAの軟枝烏龍茶です。
北部のチェンライで作られたものだそうです。
深緑を基調に明るい緑と茎の褐色が差し込んだ清香系の製法と思われる外見です。
艶があります。
茶葉の色合いや質感からも台湾系の製茶方法を取っているのが分かりますが
団揉は緩めで開きがち。どちらかというと鉄観音っぽい形です。
茶葉は大きめで1粒1粒はそれほど重みは感じません。
甘い香りがあります。
濃い黄色の水色です。透明度も亮度もそれなりにあります。
香りは優しい花香と乳香が感じられますが高さが欲しいところでしょうか・・・
香りはちょっと弱めの印象です。
味わいはしっかりと甘く、旨みもあります。
微かに苦味が感じられます。湯温が下がると渋みと酸味共に目立ってきます。
2煎目になると香りはすっかり消えてしまいました。
むしろ藁っぽい香りが出てきてしまっています。
味わいもぐっと落ちてしまっている感じ。持久性は難しそうです。
苦味が強くなってきた印象も。
金色の水色です。
柔らかい花香と微かな乳香があります。
甘味も旨みも強くは無いものの感じられます。
が、バランスがいま一つなような・・・
飲み続けると渋みによるものなのか、口の中が収縮するような感覚になります。
2煎目になると、え?という位に葉の開きが早いです。ほぼ全開。
香りは殆ど無く、渋みが強くなってきてしまいました。
煎持ちは難しそうです。
かなり大きめの葉底です。
それなりに軟らかいのですが弾力には若干欠けてしまいます。
揉捻が不均一のようで、全く揉捻の跡が見られない茶葉があると思えば
ちぎれてしまう程に揉捻されているものまでバラバラです。
茎部分も硬く、枝に近い状態まで入っています。
醗酵は相当浅そうな感じです。
とまぁ厳しい審評なのですが、
実際のところ、タイの烏龍茶のレベルはかなり上がってきていると思います。
普通に大きなポットで楽しむとかであれば全然普通に美味しく楽しめるレベルです。
工夫式では難しいなという感じです。
あとはCPの問題でしょうか。
このお茶はバンコクの百貨店で購入したものなのですが、結構するんだなというお値段でした。
購入場所が百貨店なので高かったのかもしれませんが。