邦崴单株という名前の通り、邦崴という場所の1本の茶樹からのみ作られた普洱生茶です。
2013年の春に作られた、まだ新しいもの。
四川省成都で茶業兼茶商を営んでいる友人からいただきました。
とても素敵なご夫婦で(友人は奥様のほうです)
ご主人は蒙頂山の茶業をご実家持つ茶師の方で
毎年(というかしょっちゅう?)、雲南へ赴いて現地の人たちとお茶作りをしています。
来年は布朗族の場所に一緒に行ってお茶作りしましょうと誘っていただいたのですが
スケジュール的に無理な感じがします・・・orz
このお茶もご主人が作ったものなんだそうです。
邦崴といえば古茶樹で有名な場所です。
澜沧拉祜族自治县(瀾滄ラフ族自治県)の西南部にある村で
邦崴古茶王と呼ばれる茶の起源であろうと思われる古茶樹で有名です。
この地域はそういった古茶樹が多いらしく
上質な古樹生茶で邦崴のものを見かけます。
但し、古樹茶の例に外れず非常に高価です。(^^;
おそらく、これも非常に高価なものなんだと思います。
何と樹齢1200年以上なんだそうです。
チベットに行く前に成都へ立ち寄った際、
高山には黒茶が良いからもって行きなさいと持たせていただきました。(^^
綺麗。と思わず見とれてしまうような茶葉です。
銀色に光る白毫が非常に美しく、黒褐色から黄褐色までのグラデーションも鮮やか。
鮮やかに見えるのは艶が非常にしっかり出ているから。
大葉種らしい大き目の茶葉ですが、殆ど均一、砕けもまずありません。
甘い花香と柑橘系の果香が心地よいです。
貴重なものなので鑑定杯は使用していません。
金色の綺麗な水色です。
透明度も高く、亮度も非常によく出ています。
爽やかな深い甘さと柔らかい酸味、強いミネラル感があります。
香りは見事な花果香。爽やかでありながら、むせかえるような力のある香りです。
美味しい。美味しい果汁を飲んでいるような感覚です。
恐ろしい位に煎が続きます。
10時間以上、10煎以上は余裕で楽しめました。
味わいは柔らかく優しいのにパワフルで、空腹時には飲めないような
言葉にすると矛盾しているのですが、いやはや凄いお茶です。
表情の変化も見事で、甘さと爽やかさはそのままあるものの
濃厚な蜜香がでてきたり、お見事。
蒙頂山の茶師さんの技術を見せつけられたような凄さがあります。
結局、2日に渡って楽しめました。
ようやく底が見えて葉底の確認。これが美しくてびっくり。
殆ど砕けのない肉厚で柔らかい葉です。
葉脈が太く、古茶樹というのが分かります。
本当にクタクタに柔らかく、まさにお浸し系葉底。
まだ蜜香がしてくるのも凄いです。
芯芽も多く、嫩度が高いのが分かります。
ご主人、凄い製茶技術を持っている人なんだなと改めてびっくり。
大陸の人なのに(失礼)とてもセンスの良い方で(なんか中国らしくなくシンプル)
やっぱりセンスの良い人というのは何でもスマートなんだなと改めて思いました。
ご実家では蒙頂茶も作っているはずなので
今度ご主人が作った蒙頂茶もいただいてみたいと思いました。
送ってもらおうかな。(笑