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This article was written on 04 12月 2011, and is filled under delicious teas, 中華人民共和国, 福建省, 青茶 Oolong Tea.

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雀舌


ネットショップ開店準備に追われて更新が滞っています・・・すみません。
メーカーさんIから購入した岩茶の2011年の雀舌です。
奇丹と同様、おそらくこれ以上のを入手できることはそうそう無いと思って入手しました。
胃が痛くなるお値段なのですが・・・(^^;
ですので当然ながら鑑定杯の使用はしません。

さて雀舌。奇丹のエントリにも書きましたが大紅袍の母樹の構成品種の1つと言われています。
このメーカーさんから受けた説明もそうでしたし
別の武夷山の茶農さんから受けた説明も同じでした。
一方で別名、黒鶏冠とも呼ばれる武夷山の外から持ち込んだ
比較的最近の品種とも言われています。
・・・どっちが正解なんですかね・・・?(^^;
一応私の中ではどっちも正解かなぁと思っています。
というのも前者の雀舌と後者の雀舌って別モノなんじゃないかと思っている部分があるので。
前者の説明で譲っていただく茶葉は落ち着いた旨みの強い系統に対して
後者は非常に華やかで、お茶というよりもむしろ香水のような香りの華やかさと軽さがあります。
実は後者は結構苦手なタイプで具合が悪くなる程なのですが、前者のタイプは大好き。
この2つが同じ品種とは思えにくいのです。
言われてみれば共通する部分の片鱗が・・・というごく僅かな程度で
製法の違いとか言うレベルではないように思うのです。

それと葉底の違いもあります。
前者の雀舌と後者の雀舌の葉底を比べると、葉の形状が違うように思います。
ただ、この違いは確信を持てるほど見比べていないのですが;

色々な方にこの違いを聞くのですが、どちらかの説を知っている人ばかりで
両方を説を踏まえた上でどうなの?という確信をもった正解には未だに出会えていません。
まぁこのあたりが中国らしいところなんですけど。
ということでこの雀舌は前者のタイプです。


茶壷使用

奇丹と同様、砕けが殆ど見られない見事な茶葉です。
葉の形はそのまま。
しっとりとした艶が全体にあり、葉の大きさも比較的小さめの大きさで揃っています。
全体的に濃い褐色ですが、火の程度はそんなに強くないのか
場所によっては若干緑がかった部分もあります。
乾燥茶葉の状態で清涼感を感じる香りがあります。良い香りです。
金色の綺麗な水色です。亮度も高いです。
香りは甘く若干の香ばしさ、品のある深みがあります。
味は非常に旨みが強いです。かなり強く、分厚い。旨みの塊みたいになっています。
とろっとした口当たりで深みのある甘さが続きます。
派手さはないけど決して地味でもなく、ひたすら美味しい。そんな感じです。
品格というか凄みを感じる位。凄いなぁ。
非常に煎持ちが良く、2日間楽しめました。
最後は甘みと旨みのみが出てくる状態で、最初の香りは当然ながらありませんが
とろっとした柔らかい茶水は最後まで変わりません。
非常に高価な茶葉ですが、CPを考えたら高くないんですねぇ。

葉の1つ1つに神経を張り巡らせて丁寧に作るとこうなるんだなというお手本のような葉底です。
実に美しく、艶があり、グラマラス。
葉底だけでもずっと眺めていたくなるような魅力があります。

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