メーカーさんEの2013年明前 蒙顶石花(蒙頂石花)です。
3月20日の摘み取りです。
四川のこのあたりは茶摘が早い地域ですが
特に2013年は早く茶摘が始まる傾向がありました。
とはいえ、蒙顶黄芽のエントリでご紹介したように「蒙頂山」と言っても
その範囲が広く、高低差もかなりありますので
場所によって茶摘が始まる時期はかなり異なります。
この作り手さんの茶畑は蒙頂山主峰の標高1200m付近にあるため
このあたりではかなり茶摘が遅い方です。
(一見平地に見える場所でもこのあたりは標高800m程度です。)
蒙頂石花にはいくつかのタイプがあります。
昨年入手した蒙頂石花は現代的な製法によるもの。
白毫で覆われていたタイプです。
今年はそちらの製法のものではなく
伝統的な製法で作られたこちらを入手しました。
白毫を落とすように作っています。
表面に艶のある若草色の茶葉です。
爽やかな花の香りが強く感じられます。
嫩度は高く、一芯一葉で揃っているようです。
大きさも比較的均一、砕けも少ないようです。
白毫が残っているのが差し色のように白く分かります。
薄い黄緑の茶水です。
透明度、亮度共に高く、少し粘性のある茶質の良く出ている茶水です。
香りの高さは充分。蘭香と豆香、微かに海苔香があり、持久性もあります。
すっきりとした苦味と甘さ、塩気を感じるようなミネラル感があります。
渋みは微かにありますが、意識するほどではありません。
透明度の高い金色の水色です。亮度もかなり高く、美しい茶水です。
豆香と蘭香が非常に上品で、
さっぱりとした甘さですが、濃厚に深く甘いです。
(言葉にすると矛盾していますが;)
塩気を感じる旨みが複雑に出ています。
美味しいですね・・・
煎持ちも良いです。かなり長く楽しめました。
綺麗な翡翠色の葉底です。
ふっくらと肥えた芽で構成されていて非常に柔らかく弾力があります。
ここまで綺麗に太った芽も久しぶり。
葉の大きさも均一、砕けも非常に少なく、かなり良い葉底だと思います。
やっぱりこの葉底も食べてみましたが(美味しそうなので・・・)
とても美味しいです。