メーカーさんEの禅茶です。
3月26日の茶摘みで、蒙頂山茶区の標高1100m付近の在来種を使用しています。
1500年を越える歴史のある、とある古刹の依頼で作ったお茶です。
仏教とお茶の関わりが深いのは良く知られていますが
中国ではこうしたお寺で開光(祈祷して魂を入れる)したお茶を
そのお寺の信者に分けるということが良くあります。
このお茶もそうした目的で作られているのですが、試飲させていただいたところ
非常に美味しくて、お願いして分けていただきました。
メーカーさん、というか作り手さんから直接分けていただいているので
開光はされていません。(笑
白毫に覆われた扁平型の茶葉です。
非常に良く肥えた芽が使用されています。
若草色と白毫の白が美しく、均一、砕けも確認できません。
甘い花の香りが感じられます。
お菓子のような甘い香りです。
非常にしっかりとキャラメルのような甘い香りが出ていて、持久性も高さもあります。
水色は薄いクリーム色。亮度も透明度も高いです。
味わいは驚くほどに深みのある優しい甘味があります。
遅れてミネラル感がしっかり出ていて、複雑な味わいになっています。
回甘も強く、しばらく余韻にひたれます。
この甘さは特筆ものです。
非常に透明度の高い金色の水色で、亮度も高く出ています。
この透明度の高さと亮度の高さはちょっとなかなか無いレベルです。
お菓子のような濃厚で優しい甘い香りがしっかりと出ています。
味わいもその香りとリンクするように、しっかりと甘いです。
厚みのあるミネラル感もその後ろに控えていて
単なる緑茶がここまで複雑に濃厚な甘味を持てるのかと驚かされます。
やっぱりこのお茶、凄いです。
煎持ちも良く、進めていくと甘い香りは花香に変化してくるのもいい感じです。
味わいの甘さはずっと続いていて、凄いなと感心させられます。
この茶師さん、いつも本当に技術が高いとは思っていましたが
ここまで凄いお茶を作れるんだなぁと改めて感心。
見事なまでに肥えた芽を使用しています。
肉厚でふっくらした芽で構成された葉底です。
大きさも揃っていて、綺麗な葉底です。