メーカーさんEの2015年明前 蒙顶甘露(蒙頂甘露)です。
3月20日の摘み取りです。
蒙頂山主峰の標高1200m付近の茶畑のものになります。
元々温暖な気候の四川では標高の低い場所では2月から茶摘みが始まりますが
場所によって気温の差が大きく
この蒙頂甘露のように四川にしては遅い時期に摘み取り時期を迎えるものもあります。
それでも今年は気候に恵まれたようで
四川に限らず、浙江省などでも順調すぎるほど気温の上昇があったようです。
ベースは深緑、白毫が非常に多く白と深緑が見事な色彩を作り出しています。
嫩度も高く、海苔香と花香があります。
大きさは均一、砕けも確認できません。
高い蘭香と栗香を感じます。
とても綺麗に出ていて、持久性も十分にあります。
亮度の高い薄い黄色の水色で、白毫で濁っています。見事な白毫です。
(写真は黄色がかなり強く出てしまっています。補正していないので;)
味わいは驚くほどに甘く優しく、ミネラル感と合わさって厚い味わいの深さが
思わずうなってしまうほどにバランスよく仕上がっています。
鑑定杯でこれだけ美味しい緑茶は凄いですね。
渋み、苦みは感じません。
現地でも今年の出来に感動しましたが、改めて感動するほど。(^^
薄い金色の透明度の高い水色です。
目の細かい茶こしを通すと亮度が驚くほどに高くて
ちょっとした宝石のような色合いになっています。
(写真だと緑がかってしまっていますが・・・)
栗香が心地よく、そのあとに甘い蘭香が感じられます。
ミネラル感がしっかりとあって、複雑な味わい。
余韻も強く、この地域独特の喉にへばりつく様な濃厚な甘味が強く感じられます。
同じ蒙頂山のお茶でも、この甘味が感じられるものと、感じられないものがあるのですが
(低標高の茶葉には感じられないものが多いので、茶畑の位置の問題かと思っていますが)
この作り手さんの蒙頂茶はいつもしっかりと、この甘味があります。
特に今年はしっかり出ている様に感じるのですが
現地で聞いたところ、かつて龍井茶などで行われていた石灰による乾燥と熟成を
今年から取り入れたとのこと。
随分変わるのだなぁと驚かされると同時に、常に試行錯誤していく姿勢にも驚きました。
というのも、製茶機械ごと自作するんですよね・・・この作り手さん。(^^;
先日お邪魔した際にも製茶が一段落したせいか、溶接機を片手に作ってました。(笑
とても柔らかい若草色の葉底です。
弾力も十分、肥えた芽で構成されていて、大きさも均一。
摘み方も綺麗ですね。
当然のように嫩度も高く、非常に美しい葉底です。