老師があまりにも近くの茶農家さんからの質問責めになっているので(^^;
既に質問が終わったと思われる茶農家さんから
うちの村を見に来ませんか?近いから。とお誘いいただいて
龙坞茶村(龍塢茶村)を見せていただくことにしました。
近くといっても歩いていける距離ではなく車で移動。
さほど時間もかからずに到着しました。
メインは龍井茶を作っている村で、大きな茶業さんは無さそうな感じです。
小規模な茶農家さんが連なっていて、のどかな雰囲気。
案内してくれている方も地元の方なので知らない人はいないといった状態で
村の人たちに話しかけられながら散策していました。
この年(2015年)は気温が高くなるのが早かったこともあり
訪問時期が4月中旬でもあったので、龍井茶の製茶は殆ど終了している状態でした。
とはいえ、時折まだ製茶をしている農家さんもあったりして見せていただいたり
色々と説明していただきました。ありがとうございます。
まぁ殆どは村のみなさんに「あんた日本人なの?お茶好きなんだ〜!」と
囲まれ、話責めにあっていたんですけど。(笑
実際、龍井茶の製茶は過去に何度も見学させていただいたり
自分でも挑戦(笑)させていただいたりしていたので
特にじっくり見たいということではなかったので問題なかったのですが
面白いなぁと思ったのは、この村に新しくでき始めたと思われる茶館や民宿といったもの。
村に着いてすぐに思ったのですが、街灯が整備されていたり
公衆トイレが日本並に綺麗だったり(本当)、やけに綺麗な村だなぁと思っていたのですが
聞けば政府から補助金が出たことで、観光地として整備しなおしたのだそうです。
なるほど。
ここ数年、習近平主席による高額贈り物禁止キャンペーンで
最も打撃を受けているものの1つはお茶です。
街中の茶商さんはもちろん、ここ最近は茶業さんや茶農家さんからも
厳しいという声が聞かれるようになりました。
中国はもちろん、日本でも高価なお茶だけが影響していますなんて報道がありますが
実際の現場を訪問していると、決してそんなことは無いように思います。
まだレストランなどで無料で提供されるような底値のお茶は関係ないと思いますが
現地のお茶好きの人たちが買うレベルのお茶でもそうです。
お茶好きの偉い人にはみなさん、お茶を贈りますから。
レベルは送る人や送られる人によって様々。
みんなが1斤3000元のお茶を贈るという訳では決して無く、実際は結構深刻です・・・
(そういう報道を流すのは現場を見ていない&分かってない記者なんじゃないかと疑うほど)
そういった大幅な収入源に対抗すべく、ここでは国内旅行者向けに
製茶&お茶&農家菜が楽しめる観光地として再生を図っているようです。
こうして生き残っていくしかないのかも。
周囲には見事な竹林などもあって、観光地としても申し分無いと思います。
綺麗な湧き水も出ていて、地元の方が大きなポリタンク持参で水を汲みにきていました。
実際、こちらのお水で龍井茶をいただきましたが、美味しかったです。
西湖からもそれほど遠くなく、なかなか先が楽しみな観光地ではないかと思います。
製茶体験しながら周囲の自然も楽しみ、農家菜も楽しめるって
結構魅力的ですよね。
外国人が宿泊できる雰囲気ではありませんでしたが・・・(^^;
とはいえ、この地域の地方政府がお金持ちだからできること。
他の地域、四川や雲南、福建、安徽などの茶産地全てがこのようにできる訳ではなく
なかなか難しい問題です。