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This article was written on 22 1月 2018, and is filled under China, Travel, 雲南2017.

石磨圧延

易武

鈴茶堂ブログにもアップしていますがこちらでも。

今までのこだわりっぷりを見れば当然なのですが
成形も昔からの石磨圧延です。
改めて石磨圧延を見ると、いや、本当に重労働です・・・
その上、技術も要求されるという難しさ。
ある意味で大益の生産ラインはそれはそれで良く機械化したなとも感心するのですが
(元々システム屋なので。自動車の生産ラインとかも本当に設計が大変なのです。)
この手作業も本当に感心します。感動かも。

工程の詳細は鈴茶堂の方で説明しているので割愛しますが
この蒸すという作業もやりすぎると茶葉がダメになってしまいます。
蒸しが足りなくても毛茶が砕けますし、見た目よりもずっと難しいです。
茶葉を計るのは技術は必要ないのですが
それ以外は全部技術が必要という、人の育成も大変です・・・

易武

一部の工程を機械化するとかは考えないのか?と友人に質問してみましたが
山によって、茶樹によって、茶葉によって細かく手で感じながら調整しているから
機械を使って同じような香り、味わいまで引き上げるのは無理との回答。
たしかに大手製茶場は複数ロットを混ぜて品質を一定化するなどしますが
ここはそういったことはしていない、というか出来る規模ではないので
1つ1つ作っていくしかないというのもあるのでしょうね。
ましてや山が変わると、茶樹が変わると同じ茶山でも全然変わりますから難しい。
大手のようにある程度までの品質、味わい、香りまでで良しとして
大量生産、利益を得るという考え方もありますが
こうして出来る限りの品質、味わい、香りを引き上げることを目指すという考え方も素敵です。
ずっと頑張っていって欲しいと応援したく思います。

易武

圧延もとても技術の必要な作業です。
単に重しを乗せて押せばいいというのではなく
茶葉の状態を見ながら圧をかけていくのだとか・・・
成形を行うことのできる製茶場は少ないというのも分かります。
設備(といっても大した設備ではないけれど)だけでなく
技術者を育てるというのはお茶も難しいことなのですよね。

易武

実際、大手製茶場の機械化された製茶、成形とは段違いに大変な製茶なのですが
この大変さ、人の手の分が価格に反映されていないのでは?と思ったりして。
機械化された製茶によるお茶が高すぎるのか
人の手による昔からのお茶が安すぎるのか
個人的には両方ではないかと思っているのですが
(機械化の方は生産ラインコスト回収とかもあるから一概にも言えないですが)
少なくとも後者は安すぎるよなぁと思います。
実際、日本人のお茶価格感覚が失われつつある私でも高いなぁとは思うのですが
登山状態で早朝から夜まで山を歩き回って茶摘みして
全て手で製茶して作ったお茶なら仕方がないと納得できます。
なにより段違いに美味しいですしね。

易武

ただ、こうした手づくりのお茶も今後はもっと価格が上がっていくのだと思います。
人件費の高騰がはじまって随分とたつ中国ですが今後も上がっていくと思います。
まだ都市部と地方では人件費の差が激しいので
こうした地方での人件費はまだ低い方ではあるものの
都市部の職種によっては既に日本よりも人件費が上がってきている中国ですし
地方の人件費も上がって製品に反映されるのも遠い未来ではないのかも。
人件費が下がり続ける日本人の私には買えないお茶になるかもなぁなんて考えてたりします。
今のうちに確保しておこう。と自分に言い聞かせて自分用のお茶を買っていたり。(笑

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